【2026年最新】三重3区の衆院選結果と開票結果を完全整理
2026年2月8日に投開票された第51回衆議院議員総選挙で、三重3区は石原正敬氏が当選した。三重県選挙管理委員会が公表した開票結果では、選挙区全体の有効投票数は236,047票。開票率は100%となっている。
候補者別の結果は次のとおりだ。
出典:三重県選挙管理委員会「令和8年2月8日執行 衆議院小選挙区選出議員選挙 開票結果」。得票率は得票数と有効投票総数から算出した小数第1位の数値。
石原正敬氏と岡田克也氏の得票差は8,691票
今回の最大の注目点は、石原氏と岡田氏の接戦だ。
石原氏は99,392票、岡田氏は90,701票。両者の差は8,691票で、石原氏が得票率で約3.7ポイント上回った。
小選挙区は1議席を争う制度であるため、この8,691票が当落を分けた。
注目したいのは、石原氏が単に岡田氏の得票を下回らなくなっただけではなく、前回選挙から自身の得票を大きく伸ばした点だ。
一方、岡田氏は比例代表との重複立候補をしていなかった。そのため、小選挙区での敗北によって議席を失うことになった。
【前回2024年との比較】岡田氏の圧勝から石原氏の逆転へ
三重3区の情勢を理解するうえで欠かせないのが、2024年10月27日に実施された第50回衆議院議員総選挙との比較だ。
2024年の三重3区では、岡田克也氏が137,953票を獲得して当選。石原正敬氏は56,630票で敗れていた。
当時の両者の得票差は81,323票。岡田氏が圧倒的な優位を示していた。
ところが、わずか約1年4か月後の2026年選挙では、勝敗が完全に逆転した。
得票数の変化が示すもの
| 比較項目 | 2024年 | 2026年 |
|---|---|---|
| 岡田克也氏 | 137,953票 | 90,701票 |
| 石原正敬氏 | 56,630票 | 99,392票 |
| 勝者 | 岡田氏 | 石原氏 |
| 勝者の得票差 | 81,323票 | 8,691票 |
| 投票率 | 56.64% | 58.80% |
| 立候補者数 | 3人 | 5人 |
数字をさらに細かく見ると、次の変化が浮かび上がる。
- 石原氏:42,762票増加
- 岡田氏:47,252票減少
- 両者の得票差の変化:90,014票分の逆転
これは三重3区の有権者の投票行動に大きな変化が生じたことを示している。
ただし、2024年と2026年では政党の構図も候補者数も異なる。2024年の岡田氏は立憲民主党、2026年は中道改革連合から出馬した。石原氏は両選挙とも自民党から立候補している。
2026年には参政党、日本保守党、日本共産党も候補者を擁立したため、単純に2人の得票変化だけで有権者全体の支持政党が移動したと断定することはできない。
投票率は上昇したのか
2026年の三重3区の投票率は58.8%だった。
前回の56.64%と比較すると、2.16ポイントの上昇である。
有権者数は2024年の409,266人から2026年の406,846人へと2,420人減少している。
有権者数が減少する一方で投票率が上がったことは、選挙への参加状況にも変化があったことを示す。
もっとも、投票率の上昇だけで特定の候補や政党への支持が強まったとは判断できない。候補者別の得票、地域別の結果と合わせて考える必要がある。
【選挙区の区割り】三重3区はどこの地域が対象なのか
三重3区の選挙結果を読む際、もう一つ重要なのが選挙区の対象地域だ。
三重3区は三重県北勢地域を中心に構成される小選挙区である。
三重県選挙管理委員会が公表する2026年の区割りでは、次の地域が対象となっている。
- 四日市市の一部
- 桑名市
- いなべ市
- 木曽岬町
- 東員町
- 菰野町
- 朝日町
- 川越町
特に注意したいのが四日市市だ。市全体が三重3区に含まれているわけではなく、三重2区と三重3区に分かれている。
三重3区に含まれるのは、富洲原、富田、羽津、常磐、川島、神前、桜、三重、県、八郷、下野、大矢知、保々、海蔵、橋北、中部の各地区市民センター管内だ。
一方、日永、四郷、内部、塩浜、小山田、河原田、水沢、楠の各地区市民センター管内は三重2区に属する。
この区割りを理解せずに四日市市全体の選挙結果を三重3区の結果として扱うと、数字を誤って解釈することになる。
地域別の得票にも表れた石原氏の優位
三重県選挙管理委員会の開票資料では、地域ごとの候補者別得票も確認できる。
石原氏は四日市市の3区地域、桑名市、いなべ市、三重郡で岡田氏を上回った。
一方、岡田氏は桑名郡と員弁郡で石原氏を上回っている。
特に注目したいのは、四日市市の三重3区地域と三重郡での得票差だ。
| 地域 | 岡田氏 | 石原氏 |
|---|---|---|
| 四日市市(三重3区) | 38,614 | 42,206 |
| 桑名市 | 25,344 | 26,918 |
| いなべ市 | 8,704 | 8,929 |
| 桑名郡 | 1,093 | 1,073 |
| 員弁郡 | 5,287 | 5,043 |
| 三重郡 | 11,659 | 15,223 |
この結果からは、石原氏が複数の主要地域で幅広く票を積み重ねた構図が見える。
特定の市町だけで大差をつけたというよりも、複数の地域で岡田氏を上回ったことが最終的な勝利につながった。
【岡田克也氏はなぜ落選したのか】三重3区の逆転を生んだ政治的背景
岡田克也氏の落選は、三重県の政治にとって象徴的な出来事だった。
岡田氏は1996年以降の小選挙区選挙で10連勝を続けてきた。中選挙区時代の旧三重1区での当選も含め、12期連続で議席を確保してきた政治家である。
民主党代表や民進党代表、外務大臣、副総理などを歴任した経歴もあり、全国的な知名度と政治経験を備えていた。
それだけに、今回の敗北は三重3区の選挙構造が変化したことを印象づけた。
1.高市政権への追い風
2026年の衆院選では、自民党が全国的に大きく議席を伸ばした。
三重県でも自民党が全4小選挙区を制した。東海テレビは、三重県で自民党が小選挙区の全議席を独占したのは、小選挙区制導入以来初めてと報じている。
三重3区も、この全国的な政治状況から切り離して考えることはできない。
岡田氏自身も敗戦後、敗因の一つとして高市旋風を挙げた。
従来の岡田氏支持層に加えて、自民党支持者や無党派層の一部が石原氏側に流れた可能性について、本人が言及している。
2.SNS上の批判と情報発信の変化
もう一つ、岡田氏が敗因として挙げたのがインターネット上の批判だった。
2025年11月7日の衆議院予算委員会では、岡田氏の質問に対する高市早苗首相の台湾有事関連答弁が注目を集めた。
その後、質問の内容や岡田氏の姿勢をめぐってSNS上で批判が広がった。
東海テレビの報道によると、岡田氏はSNS上の批判について、さまざまなデマや批判に十分対応できなかったと振り返っている。
また、陣営側は選挙ポスターに「中国」と書かれたシールを貼られるいたずらがあったと説明した。
ここで重要なのは、ネット上の批判が存在したことと、それが落選の直接的な原因だったと証明されることは別だという点だ。
選挙結果には政策、政党の評価、候補者の地元活動、全国的な政治状況など複数の要因が作用する。SNSだけに敗因を求めるのは適切ではない。
3.自民党の石原氏が示した地域密着型の政治経験
石原氏の強みとして見逃せないのが、地方政治での経験だ。
衆議院の議員プロフィールによると、石原氏は三重県三重郡菰野町出身。名古屋大学大学院を修了し、大学研究員などを経て三重県議会議員、菰野町長を務めた。
菰野町長としては3期12年の経験がある。
2026年の選挙戦では、地域の発展や北勢地域の振興を訴えていた。
東海テレビによると、当選証書の授与後には、地方での経験に期待する有権者の声に応え、三重県や北勢地域の発展に取り組む考えを示した。
国政での経験に加え、地域行政を担ってきた経歴が選挙戦でどのように評価されたかは、今回の結果を考えるうえで重要な視点だ。
【候補者の関係と政党構図】自民党と中道改革連合の対決を整理
2026年の三重3区は、5人の候補者が立候補した。
中心となったのは、自民党の石原氏と中道改革連合の岡田氏だったが、参政党、日本保守党、日本共産党も候補者を擁立した。
ここで押さえておきたいのが、2024年と2026年では政党間の関係が変わっていたことだ。
2024年は岡田氏が立憲民主党、石原氏が自民党から出馬。2026年には岡田氏が中道改革連合から出馬する構図となった。
日刊スポーツの報道では、2026年は公明党の支持層が中道側に回ることへの期待もあったとされる。
しかし、結果は石原氏の勝利だった。
政党の合流や支持組織の変化が、そのまま選挙区での得票に直結するとは限らないことを示す結果でもある。
5候補の立場と選挙結果
- 石原正敬氏(自民党):地方行政経験を持つ元職。99,392票で当選。
- 岡田克也氏(中道改革連合):国政経験豊富な前職。90,701票で落選。
- 新谷恵氏(参政党):新人候補。22,702票を獲得。
- 伊藤昌志氏(日本保守党):新人候補。16,907票を獲得。
- 衣笠民子氏(日本共産党):新人候補。6,345票を獲得。
今回の結果で特徴的なのは、石原氏と岡田氏の2人だけでなく、残る3候補にも合計45,954票が投じられたことだ。
この数字は、三重3区における有権者の政治的な選択肢が広がっていたことを示している。
ただし、第三の候補者に投じられた票を、そのまま特定の候補への反対票や支持票と解釈することはできない。
【プロの結論】三重3区の選挙結果が示す3つの重要な変化
2026年の三重3区は、単に岡田氏が敗れて石原氏が勝ったというだけの選挙ではない。
選挙データと報道を組み合わせると、今後の三重県の政治を考えるうえで、次の3点が重要になる。
1.知名度や当選回数だけでは議席を守れない
岡田氏は長年にわたって三重3区の議席を守ってきた。
しかし、2026年には全国的な政治環境の変化と地域の選挙戦が重なり、結果として議席を失った。
長期にわたる実績は政治家の強みになる一方、有権者の評価は選挙ごとに変化する。
2.地方政治の経験が国政選挙で評価される可能性
石原氏は菰野町長や三重県議会議員を経験している。
国政の政策論争だけでなく、地域の生活や行政に関わってきた経験をどのように国政に生かすかが、当選後の評価を左右する。
特に三重3区では、四日市市、桑名市、いなべ市、各町で地域事情が異なる。広い選挙区全体の課題を把握し、政策に反映できるかが問われる。
3.政党の再編だけでは支持を獲得できない
2026年は中道改革連合が候補者を擁立し、従来とは異なる政党構図で選挙が行われた。
しかし、政党の合流や支持組織の再編が、必ずしも小選挙区での勝利を保証するわけではない。
有権者が候補者本人に何を期待しているのか、地域課題にどう向き合うのかが、引き続き大きな評価材料になる。
2026年11月時点で注目したい石原氏の現在
2026年11月現在、石原氏は衆議院議員として活動している。
首相官邸の第2次高市改造内閣の政務官名簿では、環境大臣政務官と内閣府大臣政務官を兼務する立場にある。
選挙で掲げた北勢地域の発展という課題に加え、国の環境政策や内閣府の所管業務にどう取り組むかも注目点だ。
【三重3区情勢】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の三重3区で当選したのは誰ですか?
石原正敬氏です。自民党公認で出馬し、99,392票を獲得しました。
Q2:石原正敬氏と岡田克也氏の得票差は何票ですか?
8,691票です。石原氏が99,392票、岡田氏が90,701票を獲得しました。
Q3:岡田克也氏は比例代表で復活当選しましたか?
いいえ。岡田氏は比例代表との重複立候補をしていなかったため、小選挙区での落選により議席を失いました。
Q4:2026年の三重3区の投票率は何%ですか?
58.8%です。2024年の56.64%から2.16ポイント上昇しました。
Q5:三重3区にはどの地域が含まれますか?
四日市市の一部、桑名市、いなべ市、木曽岬町、東員町、菰野町、朝日町、川越町です。四日市市は三重2区と三重3区に分かれています。
Q6:前回2024年の三重3区では誰が勝ちましたか?
立憲民主党の岡田克也氏です。137,953票を獲得し、石原正敬氏の56,630票を大きく上回りました。
Q7:2026年の三重3区には何人が立候補しましたか?
5人です。石原正敬氏、岡田克也氏、新谷恵氏、伊藤昌志氏、衣笠民子氏が立候補しました。
まとめ:三重3区は石原正敬氏の勝利で政治地図が変わった
2026年の三重3区情勢を振り返ると、最も大きな出来事は石原正敬氏が岡田克也氏を8,691票差で破ったことだ。
2024年には岡田氏が81,323票差で圧勝していたにもかかわらず、2026年には勝敗が逆転した。投票率も58.8%に上昇し、5人の候補者による選挙戦となった。
背景には、高市政権への追い風、SNSをめぐる選挙環境、政党再編、そして石原氏の地方政治経験など、複数の要素があった。
今後の注目点は、石原氏が選挙で示した地域密着の姿勢を実際の政策に反映できるかどうか。そして、岡田氏の落選によって大きく変化した三重県の野党勢力が、どのように再建されるかという点にある。
三重3区の2026年選挙は、長年の政治的な地盤であっても有権者の評価によって大きく変わり得ることを示した選挙だった。 今後の北勢地域の政治を読み解くうえでも、その影響は見逃せない。
主な資料:三重県選挙管理委員会「第51回衆議院議員総選挙の記録」「候補者情報」「開票結果」、衆議院議員プロフィール、首相官邸政務官名簿、東海テレビNEWS、日刊スポーツ、選挙ドットコム。