最大の特徴は、志村けんが演じるキャラクターではなく、本人の自然な声や会話の雰囲気を再現していることだ。
志村けんの代表的なものまねといえば、次のようなキャラクターが思い浮かぶ。
- バカ殿様:独特の高い声と大げさな表情
- 変なおじさん:特徴的な動きと歌、コミカルな口調
- ひとみばあさん:ゆっくりとした話し方と独特の間
- ドリフのコント:加藤茶やいかりや長介との掛け合い
これらは、志村けんが舞台やテレビで演じたキャラクターを切り取ったものだ。
一方、レッツゴーよしまさが得意とするのは、キャラクターに扮していない志村けんの姿である。
テレビ番組で普通に会話しているときや、サラリーマン、学校の先生、お医者さんなどを演じるコントで見せる、自然体の話し方に焦点を当てている。
テレビ朝日のインタビュー連載「logirl」で、本人は自身の志村けん像について、一般的なバカ殿や変なおじさんのイメージとは違い、地声こそが印象に残っていたと説明している。
つまり、よしまさの芸は、志村けんの有名なギャグを再現するだけではない。視聴者が普段の映像から記憶している人物像を表現するものなのだ。
なぜ「本人が戻ってきた」と感じるのか
理由の一つは、ものまねの対象を選ぶ視点にある。
多くの視聴者にとって、志村けんはバカ殿や変なおじさんの印象が強い。しかし、よしまさは、そうした分かりやすいキャラクターの外側にある志村けんの姿を見続けてきた。
そのため、再現する対象が一般的なものまねとは異なる。
例えば、特徴的なギャグを言わなくても、普通に話しているだけで志村けんらしさが伝わる。視聴者が忘れかけていた何気ない表情や会話の雰囲気まで思い起こさせるのだ。
この芸風が2022年のテレビ出演で大きな反響を呼んだ。
【2】志村けんの声やしゃべり方が似ている理由は?再現力を生む4つのポイント
レッツゴーよしまさのものまねを理解するには、声だけでなく、話し方や身体の動きにも注目したい。
① キャラクターの声と地声を使い分けている
志村けんは、演じる役柄によって声の高さや話し方を変えていた。
バカ殿のようなキャラクターでは、特徴的な声や言い回しを前面に出す。一方、普通の人物を演じる場面では、より自然で落ち着いた声を使っていた。
元付き人による証言でも、普段の志村けんは物静かで、声が小さく、ぼそぼそと話す人物だったと紹介されている。
よしまさは、この自然な話し方をものまねの中心に据えている。
そのため、声を大きく張り上げなくても、本人らしい雰囲気が生まれる。
② 長年の映像鑑賞で細かな特徴を蓄積している
よしまさは、子どものころから志村けんの出演映像を繰り返し見てきた。
テレビ朝日のインタビューでは、家にあったザ・ドリフターズの録画を何度も見ていたことや、『志村けんのだいじょうぶだぁ』『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』などを繰り返し視聴していたことを語っている。
本人も、志村けんのものまねについて、膨大な映像を見てきたことが大きかったと振り返っている。
③ 顔や手の動きまで含めて再現する
似ていると感じさせるのは、声だけではない。
顔の動き、口の動かし方、手の使い方など、人物全体の雰囲気が重要になる。
2022年のブレイク時には、志村けんと共演経験のある磯山さやかも、その再現度に驚いたと報じられた。
実際に志村けんを間近で見ていた人物から高く評価されたことは、単なる声まねとは違う完成度を示すエピソードだ。
④ 本人の映像をそのままコピーするのではなく、記憶の中の人物像を表現する
特に興味深いのが、よしまさ独自のものまね理論だ。
テレビ朝日のインタビューで、本人は自分の方法を「残像をものまねする」と説明している。
「みんなの頭の中にいるイメージのほうを再現する」
これは、映像を細部まで忠実にコピーするという発想とは少し違う。
視聴者が覚えている人物の印象を捉え、そこから必要な特徴を表現する方法だ。
志村けんの場合、声の特徴だけでなく、会話のテンポや自然な表情までが、その記憶の一部になっている。
ここが、レッツゴーよしまさのものまねが単なる声まねで終わらない理由である。
【3】レッツゴーよしまさが志村けんのものまねを始めた経緯とキャリア年表
レッツゴーよしまさは、突然ものまね芸人として現れた人物ではない。
志村けんへのファンとしての思い入れ、昭和のお笑いへの関心、そして学生時代から続けてきたものまねの経験が、現在の芸につながっている。
幼少期から志村けんとザ・ドリフターズの大ファン
1989年5月17日、埼玉県に生まれたよしまさは、父親が好きだったザ・ドリフターズの番組を見て育った。
自宅には録画ビデオがたくさんあり、子どものころから繰り返し視聴していたという。
志村けんの番組で使われていた歌謡曲やコントのBGMにも興味を持ち、昭和歌謡にも詳しくなっていった。
中学生時代、なかじままりとの出会いでものまねに目覚める
ものまね芸人を目指すきっかけになったのは、意外にも志村けん本人のものまねではなかった。
志村けんが出演する保険会社のCMを録画するため、ものまね番組を録画していたところ、偶然、ものまねタレントのなかじままりを見たのである。
なかじままりが披露した伊藤咲子のものまねに衝撃を受け、ものまねそのものに興味を持つようになった。
その後、中学時代には学校の先生のものまねなどを始め、中学3年生の文化祭では30分間のワンマンショーを開催した。
大学時代から会社員との兼業へ
大学時代には、地元のイベントなどでギャラを受け取るプロとしての活動を開始。
大学卒業後は一般企業に就職し、会社員とものまね芸人を両立する生活を始めた。
2012年5月3日には、TBSの『激突!ものまねウォーズ』でテレビ初出演を果たしている。
志村けんの死去が転機に
大きな転機となったのは2020年。
志村けんが亡くなり、新しいコントを見られなくなったことに大きな喪失感を覚えたという。
自粛期間中、志村けんが生きていたらどんなコントを作るだろうと想像し、いかりや長介、加藤茶、志村けんの掛け合いを音声に録音した。
最初に作ったのは「もしもこんなアマビエがいたら」というネタだった。
この音源をYouTubeに投稿したことが、現在の芸風につながっていく。
ただし、すぐに大ブレイクしたわけではない。本人によると、広く知られるようになるまでには約2年かかった。
レッツゴーよしまさの主な経歴と転換点
| 時期 | 関係人物・番組 | 出来事・意味 |
|---|---|---|
| 1989年 | レッツゴーよしまさ | 埼玉県生まれ |
| 幼少期 | ザ・ドリフターズ、志村けん | 自宅の録画映像を繰り返し視聴 |
| 中学生 | なかじままり | ものまねに目覚めるきっかけ |
| 中学3年 | 文化祭 | 初めてのワンマンショー |
| 大学時代 | 地元イベント | 有料のプロ活動を開始 |
| 2012年5月 | TBS『激突!ものまねウォーズ』 | テレビ初出演 |
| 2020年 | 志村けん | 自粛期間中に志村けんのものまねを制作 |
| 2022年9月 | フジテレビ『2億4千万のものまねメドレーGP』 | 素の志村けんで大きく注目される |
| 2022年12月 | フジテレビ『ものまね王座決定戦』 | 志村けんと加藤茶のものまねを披露 |
| 2026年10月26日 | 市川由紀乃 | 昭和歌謡ジョイントコンサートに出演 |
| 2026年11月1日 | 第16回昭和の町音楽祭 | 大分県豊後高田市の音楽祭に出演 |
この経歴で見逃せないのは、志村けんのものまねを始める前から、長年にわたって昭和歌謡やものまねの芸を磨いていたことだ。
現在の人気は、2020年以降に突然身につけた技術だけで生まれたものではない。
【4】志村けんのものまね芸人は歴代誰がいる?レッツゴーよしまさとの比較と評判
志村けんのものまねは、レッツゴーよしまさが登場する以前から、ものまね番組で取り上げられてきた。
ただし、歴代の芸人を単純に順位づけすることは難しい。それぞれが異なる志村けんの魅力を表現しているためだ。
歴代の代表的なものまねスタイル
| ものまね芸人 | 主な特徴 | 志村けんの表現方法 |
|---|---|---|
| ケント・フリック | 声帯模写や音の再現 | 声や音の特徴を生かした芸 |
| コロッケ | 誇張した表情や動き | コントキャラクターの特徴を強調 |
| レッツゴーよしまさ | 地声や自然な会話の再現 | 普段の志村けんを思わせる表現 |
日刊ゲンダイの2022年の記事では、1990年前後のものまね番組で活躍したケント・フリックやコロッケらの志村けんものまねにも触れている。
従来の芸風は、コントで演じる志村けんの特徴的な声や言い回しを切り取るものが中心だった。
これに対して、よしまさは本人の自然な話し方を前面に出した。
この違いが、新鮮な驚きを生んだのである。
ものまね王座決定戦でも評価された実力
レッツゴーよしまさは、2022年12月9日放送のフジテレビ『ものまね王座決定戦』にも出演。
加藤茶と志村けんによる「ドリフのズンドコ節」を披露し、その後に「素の志村けん」のものまねを見せた。
審査員の堺正章は、志村けんの話し方の特徴をよく捉えていると評価。
片岡鶴太郎も、普段の志村けんの声を再現する芸に強い衝撃を受けたと振り返った。
また、2024年11月23日放送の『ものまね王座決定戦』にも出場者として名前が掲載されている。
フジテレビの公式発表では、歴代王者や実力派、新世代の芸人が集まる大会の出場者の一人として紹介された。
レッツゴーよしまさの評判は?
評判を考えるうえで注目したいのが、志村けんと実際に接点のあった芸能人からの評価だ。
- 磯山さやか: 志村けんと共演してきた経験から、よしまさの再現度に驚いたと報じられた。
- 川島明: 『ラヴィット!』で本人の話し方を聞き、笑いながらも涙が出そうになると反応した。
- 立川志らく: ものまねというより、本人がそこにいるような憑依感があると評価した。
- 堺正章: 志村けんの話し方の特徴を捉えていると評価した。
- 片岡鶴太郎: 普段の声を再現する芸に強い衝撃を受けたと語った。
特に重要なのは、志村けんをテレビ越しに知る視聴者だけでなく、実際の姿を知る共演者や関係者からも評価されている点だ。
もちろん、ものまねの好みは人によって異なる。誇張したキャラクターの面白さを求める人と、自然な話し方の再現に魅力を感じる人では、評価の基準も変わる。
よしまさの強みは、後者の期待に応えられるところにある。
【5】レッツゴーよしまさの現在は?2026年最新のテレビ出演・公演情報
2026年のレッツゴーよしまさは、テレビだけでなく、昭和歌謡をテーマにしたステージにも出演している。
特に10月から11月にかけては、具体的な出演実績が確認できる。
2026年10月26日:市川由紀乃とのジョイントコンサート
2026年10月26日、東京・北千住のシアター1010で、市川由紀乃とレッツゴーよしまさによる「ゆきの&よしまさ レッツゴー昭和歌謡コンサート」が開催された。
この公演は2部構成。
第1部では、市川由紀乃のコンサートに、よしまさが美川憲一や小林幸子などのものまねで登場した。
第2部では「スナックゆきの爆笑繁盛記『いい恋だな』」という喜劇仕立ての歌謡ショーを展開。
志村けんやザ・ドリフターズをはじめ、五木ひろし、東海林太郎、山内惠介など、幅広いレパートリーを披露した。
TBS NEWS DIGの公演報道によると、2人は合計25曲を歌い、会場を盛り上げた。
志村けんのものまねだけにとどまらず、昭和歌謡全体を表現できる芸人としての幅が伝わる舞台だった。
2026年11月1日:第16回昭和の町音楽祭
大分県豊後高田市で開催された第16回昭和の町音楽祭にも出演した。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年11月1日(日) |
| 会場 | 豊後高田市中央公園野外ステージ |
| 出演時間 | 16時10分予定 |
| 入場料 | 無料 |
| 主催 | NPO法人BTSみらいラボ |
豊後高田市の11月4日付公式開催報告によると、当日はレッツゴーよしまさを含む15組のアーティストが出演。秋晴れのもと、多くの観客が歌や踊りを楽しんだという。
なお、このイベントはすでに終了している。2026年の公演実績として押さえておきたい出演情報だ。
2026年11月4日:TBS『ニノなのに』に出演予定
2026年11月4日には、TBSのバラエティー番組『ニノなのに』に、ものまねゲストとして出演予定となっている。
放送予定は次のとおり。
- 番組名:『ニノなのに』
- 放送日:2026年11月4日(水)
- 放送時間:20時54分~
- MC:二宮和也
- ものまねゲスト:キンタロー。、JP、ホリ、ラパルフェ、レッツゴーよしまさ
今回の企画は、ドラマ『VIVANT』の名場面や最終回を予想し、ものまねで披露するというもの。
志村けんのものまねを中心とした企画ではないが、よしまさが幅広いものまね企画に出演する最新情報として注目できる。
2026年も会社員と芸人の二刀流を継続
もう一つ注目したいのが、現在の働き方だ。
太田プロダクションの公式プロフィールには、学習院大学卒業とともに、現在もレジャー産業の会社員であることが記載されている。
また、10月26日の市川由紀乃とのコンサートについても、本人は有給休暇を取得して出演したと報じられている。
テレビで大きな注目を集めるようになっても、会社員としての仕事を続けている。
これは、ものまね一本で生活することだけを目標にしていない本人の考え方とも一致する。
【6】レッツゴーよしまさの今後に期待されることと、プロの結論
レッツゴーよしまさの魅力は、志村けんのものまねが似ているという一点だけでは説明できない。
その背景には、長年のファン活動、昭和のお笑いへの深い理解、ものまね芸人としての経験、そして独自の表現方法がある。
特に注目したいのは、志村けんのものまねを入り口に、昭和歌謡やザ・ドリフターズ全体の魅力を再発見させていることだ。
今後の活動で期待したい3つの方向性
1. 志村けんの自然な姿を伝える芸の継続
キャラクターのギャグだけでなく、普段の会話や何気ない仕草を再現する芸は、過去の映像を知る人にとって懐かしさを感じさせる。
2. ザ・ドリフターズ全員のものまね
太田プロダクションの公式プロフィールには、いかりや長介、志村けん、加藤茶、仲本工事、高木ブーの5人がレパートリーとして掲載されている。
一人の人物だけでなく、グループ全体の掛け合いを表現できる点は、舞台芸として大きな強みだ。
3. 昭和歌謡を生かしたコンサート活動
市川由紀乃との共演が示したように、よしまさのレパートリーは歌謡曲にも広がっている。
昭和の音楽やテレビ番組を知る世代だけでなく、過去の芸能文化に興味を持つ若い世代にも届く可能性がある。
【プロの結論】評価すべきなのは「声のそっくり度」だけではない
レッツゴーよしまさの志村けんものまねを評価する際には、次の3点に注目するとよい。
- 声の再現力: キャラクター声ではなく、自然な話し方をどこまで表現できているか。
- 人物理解: 志村けんのコントや番組での振る舞いを理解したうえで演じているか。
- 芸としての完成度: 声、表情、動作、会話の間が組み合わさっているか。
バカ殿や変なおじさんのものまねを期待する人には、よしまさの芸が少し意外に映るかもしれない。
しかし、志村けんの普段の話し方や、何気ない会話の面白さを覚えている人には、より深い魅力が伝わるはずだ。
単に似せるのではなく、視聴者の記憶に残っている人物像を舞台上に再現する。その表現力こそが、レッツゴーよしまさの大きな武器である。
【志村けんのものまねとレッツゴーよしまさ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:レッツゴーよしまさが志村けんのものまねを始めたのはいつ?
A1:2020年の志村けんの死去後、自粛期間中にものまねを作り始めた。志村けんが生きていたらどんなコントを作るだろうと想像し、音声を録音してYouTubeに投稿したことがきっかけとなった。
Q2:素の志村けんのものまねが似ている理由は?
A2:幼少期から志村けんの出演番組を繰り返し見てきたことに加え、キャラクターの声ではなく、自然な声や話し方を再現していることが大きい。顔や手の動きも含めた人物全体の表現が特徴だ。
Q3:レッツゴーよしまさは現在も会社員なの?
A3:はい。2026年11月現在、所属事務所の公式プロフィールには、レジャー産業の会社員であることが掲載されている。芸人活動と会社員の仕事を両立している。
Q4:レッツゴーよしまさは、ものまね王座決定戦に出演したことがある?
A4:ある。2022年12月9日放送回に出演し、志村けんや加藤茶のものまねを披露した。2024年の大会にも出場者として名前が掲載されている。
Q5:2026年のレッツゴーよしまさの公演は?
A5:2026年10月26日に市川由紀乃との昭和歌謡コンサート、11月1日に大分県豊後高田市の第16回昭和の町音楽祭に出演した。また、11月4日にはTBS『ニノなのに』への出演が予定されている。
まとめ:志村けんの魅力を次の世代につなぐレッツゴーよしまさ
レッツゴーよしまさが注目される最大の理由は、志村けんの代表的なキャラクターだけでなく、普段の声や話し方まで再現する「素の志村けん」という独自の芸にある。
その背景には、子どものころから続けてきた膨大な映像鑑賞と、昭和のお笑いに対する深い愛情があった。
2022年のテレビ出演で大きく注目されてからも、会社員との兼業を続けながら、ものまね王座決定戦や昭和歌謡のコンサートなどで活躍している。
2026年10月の市川由紀乃との共演や11月の昭和の町音楽祭への出演は、志村けんのものまねだけにとどまらない芸の広がりを示すものだ。
志村けんが残した笑いは、本人の映像や作品だけでなく、それを深く理解し、新しい形で表現する芸人によっても受け継がれていく。
レッツゴーよしまさは、志村けんのものまねを通じて、私たちが忘れかけていた「普段の志村けん」の魅力をもう一度思い出させてくれる存在なのである。