ホーム 芸能ニュース・ゴシップ 豚レバーは生で食べられる?禁止理由とE型肝炎の危険性・安全な加熱基準を徹底解説

豚レバーは生で食べられる?禁止理由とE型肝炎の危険性・安全な加熱基準を徹底解説

黒木 涼 黒木 涼 • 更新: • 公開: • 読了約 18 分
目次

2026年現在、豚レバーは生で食べることができるのでしょうか。レバ刺しのような食感を好む人もいますが、豚レバーは新鮮なものであっても生食できず、日本では2015年6月12日から生食用としての販売・提供が禁止されています。 その背景には、E型肝炎ウイルス(HEV)やサルモネラ属菌、カンピロバクターなどによる深刻な健康被害のリスクがあります。

特に注意したいのは、見た目や鮮度だけでは病原体の有無を判断できないことです。厚生労働省の規制、食品安全委員会の情報、農林水産省の食中毒予防情報をもとに、豚レバーの生食が禁止された理由、感染症の特徴、63℃で30分または75℃で1分という加熱基準、生焼けを防ぐ調理方法、誤って食べてしまった場合の対処まで詳しく解説します。

【結論】豚レバーは生で食べられない!2015年から法律で禁止された理由

豚レバー生

豚レバーは、家庭でも飲食店でも生食を避けなければならない食品です。

厚生労働省は、豚肉や豚レバーを含む内臓について、生食用として販売・提供することを禁止しています。単なる飲食店向けの自主ルールではなく、食品衛生法に基づく規格基準による規制です。

豚レバーの生食禁止はいつから?

豚レバーの生食禁止に至るまでには、段階的な行政対応がありました。

大きな転換点は2012年と2015年です。

2012年7月には牛レバーの生食用販売・提供が禁止されました。その後、一部の飲食店で豚レバーを生食用として提供する実態が確認されたため、厚生労働省は同年10月4日、豚レバーについても十分に加熱して食べるよう注意喚起と事業者への指導を行いました。

しかし、豚レバーにもE型肝炎ウイルスや食中毒菌、寄生虫などの危険性があることから、より強い規制が必要と判断されました。

そして、2015年6月12日、豚肉と豚の内臓を生食用として販売・提供することが正式に禁止されました。

加熱用としての販売は認められている

ここで誤解しやすいのが、豚レバーそのものの販売が禁止されたわけではないという点です。

豚レバーは現在も一般の精肉店やスーパーなどで購入できます。ただし、飲食する際に加熱が必要な食品として販売しなければなりません。

飲食店でも、いわゆるレバ刺しとして提供することはできません。

厚生労働省の規制では、販売者や飲食店に対して、十分な加熱が必要であることを消費者に伝えることも求めています。

【規制の経緯】豚レバーの生食禁止に関する重要な年表

豚レバーの規制は、単に食文化を制限するために導入されたものではありません。病原体による健康被害の危険性と、飲食店での提供実態を踏まえた公衆衛生上の措置です。

制度の変化を整理すると、次のようになります。

時期 出来事・制度 内容と意味
2012年7月 牛レバーの生食禁止 牛レバーの生食用販売・提供が禁止される
2012年10月4日 豚レバーへの注意喚起 厚生労働省が豚レバーの十分な加熱を指導
2013年8月以降 審議会で検討 食肉の生食に関するリスク管理を検討
2015年6月2日 規格基準の改正公布 豚肉の生食禁止に関する規制を公布
2015年6月12日 規制施行 豚肉・豚内臓の生食用販売・提供を禁止
2026年11月現在 規制継続 豚レバーは加熱して食べることが必要

特に重要なのが、2015年6月2日に公布された厚生労働省の通知です。

この通知では、豚の食肉には内臓も含まれることが明確にされています。したがって、豚レバーも当然ながら規制対象です。

また、規制の理由として、E型肝炎ウイルスや食中毒菌、寄生虫による危害が挙げられています。

中でも重要なのは、E型肝炎ウイルスや寄生虫について、食品内部まで汚染される可能性があり、内部までの加熱以外に十分なリスク低減策が考えられないと判断されたことです。

【危険性を検証】豚レバーの生食で感染するE型肝炎・食中毒とは?

豚レバーの生食が危険とされる最大の理由は、複数の病原体に感染する可能性があることです。

単純な腹痛や下痢だけでは済まない場合もあり、特にE型肝炎には注意が必要です。

1.E型肝炎ウイルス(HEV)

豚レバーの生食で特に警戒すべき感染症がE型肝炎です。

E型肝炎は、E型肝炎ウイルスによって引き起こされる急性肝炎です。

主な感染経路は、ウイルスに汚染された食品や水を口から摂取することです。日本では、豚肉や豚レバー、イノシシ、シカなどの肉や内臓を十分に加熱せずに食べることが感染原因になる場合があります。

感染した場合、次のような症状が現れることがあります。

- 発熱
- 全身の倦怠感
- 食欲不振
- 吐き気や嘔吐
- 腹痛
- 黄疸
- 褐色尿

特徴的なのは潜伏期間の長さです。

厚生労働省によると、E型肝炎の潜伏期間は2~9週間、平均約6週間です。

食べた直後に症状がなくても、感染していないとは判断できません。

多くの場合は回復しますが、まれに劇症肝炎など重症化することがあります。妊娠後期の女性や高齢者などは特に注意が必要です。

2.サルモネラ属菌

サルモネラ属菌は、食中毒を引き起こす代表的な細菌です。

豚肉や内臓などが汚染されている場合があり、十分な加熱をしないで食べることで感染する可能性があります。

主な症状は以下のとおりです。

- 腹痛
- 下痢
- 発熱
- 吐き気
- 嘔吐

特に、乳幼児や高齢者など、体力や免疫力が十分でない人は重症化に注意しなければなりません。

3.カンピロバクター

カンピロバクターも、食肉に関連する食中毒の原因菌です。

厚生労働省は、豚肉や豚の内臓について、カンピロバクター・ジェジュニ/コリなどによる食中毒の危険性を指摘しています。

感染すると、下痢や腹痛、発熱などの症状が現れることがあります。

食中毒の原因となる細菌は、肉の処理や加工の過程で付着する可能性があります。見た目がきれいなレバーであっても、安全とは限りません。

4.寄生虫による感染リスク

細菌やウイルスだけでなく、寄生虫にも注意が必要です。

食品安全委員会や厚生労働省の情報では、豚肉に関連する危害要因として、トキソプラズマ、有鉤条虫、旋毛虫などが挙げられています。

これらの危険性も踏まえ、豚肉や内臓は十分に加熱することが推奨されています。

つまり、豚レバーの生食は一種類の病原体だけを警戒すればよい問題ではありません。複数の感染リスクを同時に考える必要があります。

【鮮度の誤解】豚レバーは新鮮でも生で食べられないのはなぜ?

「朝締めの新鮮なレバーなら大丈夫なのでは?」

「信頼できる精肉店で購入したものなら問題ないのでは?」

こうした疑問を持つ人もいる可能性があります。

しかし、豚レバーは鮮度が高くても生食できません。

その理由は、食品の鮮度と病原体の有無が別の問題だからです。

新鮮さと安全性は一致しない

肉や内臓には、家畜の解体処理などの過程で病原性細菌が付着する可能性があります。

加えて、E型肝炎ウイルスや一部の寄生虫は、食品の内部に存在する可能性もあります。

厚生労働省のE型肝炎に関する情報では、豚の一部の個体について、通常出荷される月齢になっても肝臓や糞便にウイルスが残存していたという研究報告が紹介されています。

つまり、見た目が新鮮であること、臭いに異常がないこと、色が鮮やかであることは、ウイルスや細菌が存在しない証明にはなりません。

また、通常の鮮度管理だけでE型肝炎ウイルスを確実に除去できるわけでもありません。

洗浄や冷凍では生食の安全性を確保できない

豚レバーを水で洗ったり、冷蔵庫で保存したりすれば安全になると考えるのも危険です。

洗浄だけで内部のウイルスや病原体を除去することはできません。

また、一般的な冷凍保存を生食のための殺菌方法として扱うこともできません。

重要なのは、病原体を死滅させるために中心部まで十分に加熱することです。

この考え方は、豚レバーだけでなく豚ハツや豚タンなど、ほかの豚内臓にも共通しています。

【加熱基準】豚レバーは63℃で30分?75℃で1分?正しい調理方法

豚レバーを安全に食べるためには、中心部まで十分に加熱する必要があります。

厚生労働省が示す加熱条件には、次のような基準があります。


※75℃で1分は、63℃で30分と同等以上の殺菌効果を得る代表的な加熱方法として厚生労働省が案内している条件です。

ここで重要なのは、フライパンや鍋の温度ではなく、豚レバーの中心部の温度と加熱時間です。

表面が焼けていても、内部が十分に加熱されていなければ安全とはいえません。

家庭で豚レバーを安全に調理するポイント



加熱用の豚レバーを購入する

購入時には加熱用であることを確認し、保存方法や消費期限などの表示に従います。


生肉用と加熱済み食品用の器具を分ける

生のレバーを扱った包丁、まな板、箸、トングなどを、そのまま加熱済みの食品に使用しないようにします。


中心部まで火を通す

表面だけを焼いて終わりにせず、厚みのある部分まで十分に加熱します。


食品用温度計で中心温度を確認する

最も火が通りにくい部分に温度計を差し込み、中心温度と保持時間を確認します。


加熱後は清潔な器具と皿に移す

生のレバーが触れた皿に、加熱済みのレバーを戻さないようにします。

特に焼肉店などでは、生のレバーを扱うトングと焼き上がった食品を扱う箸を分けることが大切です。

豚レバーの生焼けはどこまで危険?

豚レバーの内部が赤いからといって、必ず病原体が残っていると断定できるわけではありません。

一方で、色が変わっているから十分に加熱されたと判断することもできません。

肉の色は加熱条件だけで決まるものではないためです。

安全性を判断する際は、見た目や焼き色ではなく、中心温度と加熱時間を基準にしてください。

また、薄切りにしたレバーでも、短時間で焼いただけでは中心部まで十分に加熱できていない可能性があります。

厚さや調理器具、火力によって加熱時間は変わるため、温度計を活用するのが確実です。

【食べてしまった場合】豚レバーを生で食べたときの対処法

誤って豚レバーを生の状態、または十分に加熱されていない状態で食べてしまった場合、まずは落ち着いて対応することが大切です。

食べたからといって、必ず感染症を発症するわけではありません。しかし、症状がないからといって感染リスクが完全になくなったとも判断できません。

まず確認したい5つのこと

- いつ食べたのか
- どのくらいの量を食べたのか
- 完全な生だったのか、生焼けだったのか
- ほかに一緒に食べた食品は何か
- 現在、腹痛や下痢、発熱などの症状があるか

これらを整理しておくと、医療機関に相談するときに役立ちます。

症状が出たら医療機関を受診する

食中毒では、原因となる病原体によって症状が現れるまでの時間が異なります。

一般的な症状としては、次のようなものがあります。

症状 注意したいポイント
腹痛 強い痛みや持続する痛みに注意
下痢 頻回の下痢や血便に注意
発熱 発熱に腹痛や下痢が伴う場合は受診
嘔吐 水分が取れない場合は早めに受診
黄疸 皮膚や白目が黄色くなった場合は速やかに受診
褐色尿 E型肝炎などの肝機能異常にも注意

農林水産省は、食中毒が疑われる場合には自己判断で薬を服用せず、医師の診察を受けるよう案内しています。

下痢や嘔吐がある場合は水分補給も大切です。

E型肝炎は食後すぐに症状が出るとは限らない

特に気をつけたいのが、E型肝炎の潜伏期間です。

一般的な細菌性食中毒とは異なり、E型肝炎では食べてから2~9週間ほど経過して症状が出る場合があります。

そのため、食後数日間に体調の変化がなかったとしても、E型肝炎の可能性まで否定できるわけではありません。

発熱、強い倦怠感、吐き気、食欲不振、黄疸、褐色尿などが現れた場合は、医療機関に豚レバーを生または加熱不十分な状態で食べたことを伝えてください。

妊娠中の人、免疫機能が低下している人、肝疾患がある人などは、症状がなくても早めに医療機関へ相談することをおすすめします。

【プロの結論】豚レバーを安全に楽しむために知っておきたい判断基準

豚レバーは鉄分やビタミンA、ビタミンB群などを含む栄養価の高い食品です。

しかし、栄養価が高いことと、生で食べても安全であることは別問題です。

安全に食べるためには、購入時から調理、食卓に出すまでの取り扱いを徹底する必要があります。

特に覚えておきたいのは、次の3点です。

1.「新鮮だから安全」という判断をしない

新鮮さや見た目だけでは、E型肝炎ウイルスや食中毒菌の有無を判断できません。産地や販売店への信頼だけで生食の安全性を判断するのも避けましょう。

2.「加熱用」という表示を正しく理解する

加熱用の豚レバーは、加熱して食べることを前提に販売されています。生食用として提供できるという意味ではありません。

3.中心温度を確認して調理する

焼き色や調理時間の感覚だけに頼らず、中心部まで必要な温度と時間を確保することが大切です。

豚レバーのおいしさを楽しむのであれば、レバニラ炒めや十分に加熱したレバー炒めなど、安全な調理方法を選びましょう。

【豚レバーの生食】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:豚レバーは新鮮なものなら生で食べても大丈夫ですか?

新鮮であっても生食はできません。豚レバーにはE型肝炎ウイルスや食中毒菌などが存在する可能性があり、鮮度だけでは安全性を判断できないためです。生食用としての販売・提供も禁止されています。

Q2:豚レバーの生食が禁止されたのはいつからですか?

2015年6月12日からです。食品衛生法に基づく規格基準の改正により、豚肉と豚の内臓を生食用として販売・提供することが禁止されました。

Q3:豚レバーは何度で何分加熱すれば安全ですか?

代表的な加熱条件は、中心部を63℃で30分以上、または75℃で1分以上加熱する方法です。いずれも中心部の温度と保持時間が重要です。

Q4:豚レバーを少しだけ生で食べてしまいました。大丈夫ですか?

必ず感染するわけではありませんが、感染リスクはあります。食べた日時や量を記録し、腹痛、下痢、発熱、嘔吐などがあれば医療機関を受診してください。E型肝炎は潜伏期間が2~9週間あるため、食後すぐに症状がなくても注意が必要です。

Q5:豚レバーを冷凍すれば生で食べられますか?

いいえ。一般的な冷凍保存は、豚レバーの生食を安全にする殺菌方法ではありません。中心部まで十分に加熱して食べてください。

Q6:豚レバー以外の豚ハツや豚タンも生食禁止ですか?

はい。規制対象は豚レバーだけではありません。豚の食肉には内臓も含まれるため、豚ハツや豚タンなども生食用として販売・提供できません。十分な加熱が必要です。

まとめ:豚レバーは生食せず、中心部まで確実に加熱しよう

2026年11月現在、豚レバーは新鮮さや産地にかかわらず、生で食べてはいけない食品です。

2015年6月12日から食品衛生法に基づく規制が施行され、豚肉や豚の内臓を生食用として販売・提供することは禁止されています。

その理由は、E型肝炎ウイルス、サルモネラ属菌、カンピロバクター、寄生虫などによる健康被害の危険性があるためです。

安全に食べるために覚えておきたい基準は、中心部63℃で30分以上、または75℃で1分以上など、同等以上の殺菌効果がある加熱方法です。

また、加熱だけでなく、生肉と加熱済み食品の器具や皿を分けるなど、二次汚染を防ぐ衛生管理も欠かせません。

豚レバーは正しく調理すれば、日々の食事に取り入れられる栄養価の高い食材です。生食の危険性を正しく理解し、十分に火を通した状態で安全に楽しみましょう。


主な参考資料:厚生労働省「豚のお肉や内臓を生食するのは、やめましょう」「E型肝炎ウイルスの感染事例・E型肝炎Q&A」「食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について」、食品安全委員会「豚肉や豚の内臓(レバーなど)による食中毒などにご注意ください」、農林水産省「お肉はしっかり火を通してから食べましょう」「食中毒かな?と思ったら」。

同じカテゴリの記事

黒木 涼
コンテンツディレクター 黒木 涼
プロフィールを見る →

映画・ドラマ担当として5年以上の取材経験。cinema領域の公式発表・配信元の告知を一次情報として確認し、確認できない情報は記事に含めない方針です。

おすすめの関連記事