2026年11月現在、山口組組織図を調べるうえで押さえておきたいのは、六代目山口組の代表者、神戸山口組との関係、2015年から続く分裂の経緯、そして指定暴力団としての法的な位置づけです。警察庁や都道府県警察の公開資料によると、山口組は分裂後も国内最大規模の暴力団として把握されており、2025年末時点の構成員数は約3,100人となっています。
現在の代表者として公的資料に記載されているのは、篠田建市(通称・司忍)です。一方、インターネット上で見かける組織図には、過去の人事を反映したものや、出典の確認できない人物名を含むものもあります。公開されている組織情報と、報道による情勢分析を区別することが欠かせません。
【2026年最新版】山口組組織図はどうなっている?現在確認できる組織構造
山口組の組織図を理解するには、まず六代目山口組という団体の位置づけと、一般に報道される組織上の役職を区別する必要があります。
六代目山口組は、暴力団対策法に基づいて指定された暴力団です。警察庁の資料では、組長を頂点とする階層的な組織として把握されており、若頭、本部長、若頭補佐、直系組織の代表者などの役職が確認されています。
六代目山口組の基本的な組織構造
公開資料から読み取れる組織の大枠は、次のように整理できます。
現在の代表者は司忍(篠田建市)
六代目山口組の組長として知られるのが、司忍という通称を持つ篠田建市です。
2005年に六代目を継承し、2026年の静岡県警察による指定暴力団一覧でも、六代目山口組の代表者として篠田建市の名前が掲載されています。
また、2026年6月の神戸新聞の報道でも、篠田建市は六代目山口組組長として扱われています。
組織図を見る際に区別したい役職
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 組長 | 団体を代表する立場 |
| 若頭 | 組織上の主要な役職 |
| 本部長 | 組織運営に関係する役職 |
| 若頭補佐 | 執行部に関係する役職 |
| 直系組織 | 山口組の系列に属する組織単位 |
| 傘下組織 | 系列下に位置づけられる組織 |
警察庁の2026年4月公表資料でも、六代目山口組について若頭、本部長、若頭補佐などの人事に言及しています。ただし、役職名だけを並べても、現在の実際の組織運営や各人物の影響力を完全に把握できるわけではありません。
【歴代組長一覧】初代・山口春吉から六代目・司忍までの変遷
山口組は1915年に神戸で結成された組織です。歴代組長の交代を振り返ると、神戸を拠点とする組織から全国規模へと拡大した過程と、後継者をめぐる対立が分裂につながった歴史が見えてきます。
山口組の歴代組長6人
| 代 | 組長 | 就任時期・主な出来事 |
|---|---|---|
| 初代 | 山口春吉 | 1915年に結成 |
| 二代目 | 山口登 | 1925年に継承 |
| 三代目 | 田岡一雄 | 1946年に継承。全国的な拡大期 |
| 四代目 | 竹中正久 | 1984年に継承 |
| 五代目 | 渡辺芳則 | 1989年に継承 |
| 六代目 | 司忍(篠田建市) | 2005年に継承 |
初代・山口春吉から三代目・田岡一雄へ
山口組の起源は、1915年に山口春吉が神戸で結成した組織にあります。
当初は神戸港の港湾労働者との関係を背景にした組織でした。
1925年には山口登が二代目を継承。戦後の1946年には田岡一雄が三代目となりました。
田岡一雄の時代は、山口組が全国的な規模へと拡大した時期として知られています。
警察庁の平成5年版警察白書も、三代目時代に傘下組織が各地へ進出し、組織の勢力が拡大した歴史を記録しています。
四代目・竹中正久と山一抗争
1984年、竹中正久が四代目組長に就任しました。
しかし、この継承をめぐって組織内部で対立が生じ、一部勢力が離脱して一和会を結成します。
その後、1985年から1987年にかけて山一抗争と呼ばれる大規模な対立が発生しました。
1985年には竹中正久が銃撃され、死亡しています。
この出来事は、山口組の歴史において、組長交代と組織分裂が重大な社会問題につながった代表的な事例です。
五代目・渡辺芳則から六代目・司忍へ
1989年には渡辺芳則が五代目を継承しました。
その後、2005年に司忍(篠田建市)が六代目となります。
六代目体制の発足後も山口組は大きな勢力を維持していましたが、2015年には組織を揺るがす大規模な分裂が起きました。
この分裂が、現在の六代目山口組と神戸山口組の関係を理解する出発点になります。
【山口組分裂の経緯】神戸山口組・絆會・池田組との関係
2015年の山口組分裂は、現在の組織図を理解するうえで欠かせない出来事です。
当時の六代目山口組から複数の直系組織が離脱し、神戸山口組を結成しました。
警察庁の記録によれば、2015年8月末に直系組長13人が離脱したことが分裂の大きな契機となっています。
2015年8月:神戸山口組が結成される
2015年8月27日、六代目山口組から離脱した勢力によって神戸山口組が結成されました。
代表者には井上邦雄が就きました。
分裂の背景として、当時の報道では組織運営や人事、上納金制度などをめぐる不満が取り上げられています。
ただし、分裂の理由を単一の要因だけで説明することはできません。組織内の力関係や後継者問題など、複数の事情が関係したと報じられてきました。
2017年4月:神戸山口組からも分裂
2017年には、神戸山口組の内部からも一部勢力が離脱しました。
この勢力は任侠団体山口組の結成を表明し、その後、任侠山口組へと名称を変更しています。
さらに2020年2月には絆會へと改称しました。
2020年:池田組も独立
2020年7月には、池田組が神戸山口組傘下からの離脱を表明しました。
2021年11月には岡山県公安委員会によって指定暴力団に指定されています。
分裂後の主要団体の関係を整理
ここでは、報道と警察庁資料で確認できる関係を時系列で整理します。
| 時期 | 人物・団体 | 関係・出来事 |
|---|---|---|
| 2005年 | 六代目山口組 | 司忍が六代目を継承 |
| 2015年8月 | 六代目山口組 | 直系組長13人が離脱 |
| 2015年8月 | 神戸山口組 | 六代目山口組から分裂して結成。井上邦雄が代表者に就任 |
| 2017年4月 | 任侠団体山口組 | 神戸山口組から一部勢力が離脱して結成 |
| 2020年2月 | 絆會 | 任侠山口組から改称 |
| 2020年7月 | 池田組 | 神戸山口組からの離脱を表明 |
| 2021年11月 | 池田組 | 岡山県公安委員会が指定暴力団に指定 |
| 2026年 | 六代目山口組・神戸山口組 | 特定抗争指定の対象として指定期限が延長 |
この表で重要なのは、神戸山口組、絆會、池田組が同じ組織ではないという点です。
それぞれ異なる経緯で成立し、現在は独立した団体として警察の資料に記載されています。
また、過去の分裂時点の関係図を2026年の現状としてそのまま掲載するのも正確ではありません。組織間の関係は、離脱、独立、指定状況の変化によって更新されています。
【指定暴力団とは?】暴力団対策法と公安委員会の指定制度
山口組を理解するためには、指定暴力団という法律上の位置づけも知っておく必要があります。
指定暴力団とは、暴力団対策法に定められた要件に該当すると認められ、都道府県公安委員会によって指定された団体です。
指定暴力団に指定される仕組み
根拠となる法律は、1991年に成立し、1992年3月に施行された「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」です。
この法律の第3条では、指定の要件として、主に次のような事項が定められています。
- 暴力団の威力を利用して資金を得ることを実質的な目的としていること。
- 構成員による暴力的不法行為などを助長するおそれが大きいこと。
- 代表者の統制下にある階層的な組織として認められること。
指定に際しては、都道府県公安委員会が手続きを行い、国家公安委員会による確認などを経る仕組みになっています。
また、指定には原則として3年間の有効期間が設けられています。
指定暴力団と特定抗争指定暴力団の違い
両者は同じ意味ではありません。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 指定暴力団 | 暴力団対策法第3条などに基づく指定 |
| 特定抗争指定暴力団等 | 対立抗争による重大な危害を防ぐため、追加的な規制を適用する指定 |
| 都道府県公安委員会 | 指定や期限延長などの手続きを担う機関 |
| 警察庁 | 全国的な情勢把握、警察活動の調整などを担う機関 |
特定抗争指定を受けた団体については、指定された警戒区域内で事務所の使用や新設、一定人数以上の集合などが規制されます。
つまり、指定暴力団としての指定と、抗争に伴う追加的な規制は別の制度として理解する必要があります。
【2026年最新情報】山口組の構成員数と神戸山口組との現在の関係
2026年の山口組情勢を確認するうえで、特に重要なのが警察庁の2026年4月公表資料と、同年9月から10月にかけての報道です。
2025年末時点の山口組の構成員数
警察庁が2026年4月に公表した「令和7年における組織犯罪の情勢」では、暴力団全体の構成員と準構成員等の合計は、2025年末時点で約17,600人でした。
このうち六代目山口組については、次の数値が公表されています。
ここで注意したいのは、構成員と準構成員等は別の統計区分だという点です。
3,100人という数字は組織の構成員数であり、準構成員等を含めた勢力全体の数とは異なります。
また、これは2025年末の統計であって、2026年11月現在の実人数を示すものではありません。
2026年10月:神戸山口組との特定抗争指定が27回目の延長
2026年の大きな動きとして注目されるのが、六代目山口組と神戸山口組に対する特定抗争指定の延長です。
サンテレビの2026年10月5日の報道によると、兵庫県公安委員会は両団体への指定期限を3か月延長しました。
今回の延長は、2020年の指定開始以来、27回目です。
警戒区域では、事務所の使用や、おおむね5人以上の組員が集まることなどが禁止されています。
池田組・絆會との指定解除と神戸山口組との違い
2026年には、六代目山口組と分裂後の各団体との関係にも変化が見られました。
神戸新聞の2026年9月17日の報道によると、六代目山口組と池田組との特定抗争指定は9月8日に終了し、絆會との指定も9月21日に解除されました。
一方、神戸山口組との指定については、兵庫県公安委員会が継続を判断しています。
つまり、分裂に関係するすべての団体との規制が一律に解除されたわけではありません。
2026年11月現在、神戸山口組との特定抗争指定は継続しており、2027年1月6日が期限となっています。
抗争の沈静化と組織の実態は別問題
2026年の報道では、2025年4月に六代目山口組が兵庫県警に抗争終結の宣誓書を提出したことも取り上げられています。
その後、池田組や絆會との間では抗争事件が一定期間発生していないことなどが、特定抗争指定の解除判断につながりました。
しかし、神戸山口組との関係については、公安委員会が対立抗争の終結を認めていません。
警察による規制の解除と、組織間の関係が完全に解消されたことは同じではないのです。
【組織図だけでは分からない】2026年の山口組情勢を読み解くポイント
山口組組織図を調べると、組長や幹部、直系組織の名前に注目しがちです。しかし、組織の実態を理解するには、人物名の一覧だけでは不十分です。
1. 組織図の掲載時期を確認する
最初に確認したいのは、組織図がいつ作成されたものなのかという点です。
2015年以前の組織図と、2017年の分裂後の組織図では、掲載される団体や人物が異なります。
加えて、2020年以降は池田組の独立や絆會への改称などもあり、古い資料を現在の情報として使うと誤解につながります。
2. 人物の肩書と団体の代表者を混同しない
司忍と篠田建市は別人ではなく、同一人物を指す通称と本名の関係です。
一方、神戸山口組の井上邦雄や、絆會の金禎紀は、それぞれ別団体の代表者として公的資料に記載されています。
人物名を調べる際には、どの団体の代表者なのか、どの時点の情報なのかを確認する必要があります。
3. 構成員数と組織全体の勢力を区別する
警察庁の統計では、暴力団構成員と準構成員等が分けて集計されています。
そのため、構成員数だけを比較して組織全体の規模を判断するのは適切ではありません。
また、構成員数が減少していても、組織の活動がそのまま消滅したことを意味するわけではありません。
警察庁の2026年公表資料では、暴力団の勢力減少と並行して、活動の不透明化や資金獲得活動の多様化も課題として指摘されています。
4. 報道と公的資料の役割を分けて考える
情報源によって確認できる内容は異なります。
| 情報源 | 主に確認できる内容 |
|---|---|
| 警察庁 | 全国の暴力団情勢、構成員数、対立抗争の統計 |
| 都道府県公安委員会 | 指定や指定期限の延長、解除 |
| 都道府県警察 | 指定暴力団一覧、代表者、制度の運用 |
| 神戸新聞などの報道機関 | 分裂の背景、地域社会への影響、最新の動向 |
| 出典不明のネット記事 | 情報の正確性や更新時期の確認が必要 |
特に現在の役職者を一覧にしたネット上の組織図は、公式資料の更新日と照合することが大切です。
公開情報から確認できるのは、あくまで公表された代表者や組織単位、統計上の勢力などです。全構成員の完全な内部関係や、実際の意思決定の流れまで網羅した図として扱うことはできません。
【山口組組織図】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、山口組の組長は誰ですか?
A1:六代目山口組の組長は、司忍の通称で知られる篠田建市です。2026年5月更新の静岡県警察の資料にも、代表者として篠田建市が記載されています。
Q2:神戸山口組は六代目山口組の傘下組織ですか?
A2:いいえ。神戸山口組は2015年8月に六代目山口組から分裂して結成された別団体です。現在も独立した指定暴力団として扱われています。
Q3:山口組の歴代組長は何人いますか?
A3:初代の山口春吉から六代目の司忍まで、歴代組長は6人です。途中には田岡一雄、竹中正久、渡辺芳則などがいます。
Q4:2026年現在、山口組と神戸山口組の抗争指定は解除されていますか?
A4:解除されていません。2026年10月5日の公示で指定期限が延長され、2027年1月6日まで継続しています。
Q5:山口組の構成員は何人ですか?
A5:警察庁の2026年4月公表資料によると、2025年末時点で約3,100人です。準構成員等を含めると約6,300人となります。
まとめ:山口組組織図は歴史・公的資料・最新情勢を合わせて理解する
2026年11月現在の山口組を理解するうえで、最も重要なのは、六代目山口組と神戸山口組を中心とする分裂後の関係を正確に把握することです。
現在の代表者は篠田建市(司忍)であり、2025年末の構成員数は約3,100人。2015年の分裂以降、神戸山口組、絆會、池田組などが関係する組織構造へと変化してきました。
また、2026年10月には六代目山口組と神戸山口組への特定抗争指定が27回目の延長となり、2027年1月6日まで継続することが公示されています。
【プロの結論】
山口組組織図を正しく読み解くためには、次の3つの視点が欠かせません。
1. 歴史的な視点: 歴代組長の交代と2015年以降の分裂の経緯を理解する。
2. 制度的な視点: 指定暴力団と特定抗争指定暴力団の違いを理解する。
3. 時系列の視点: 警察庁や都道府県公安委員会が公表する最新の情報と、過去の組織図を混同しない。
特に、組織の勢力や抗争の状況は時期によって変化します。過去の人物一覧や古い組織図だけで現在の実態を判断せず、警察庁の統計、公安委員会の公示、信頼できる報道を組み合わせて確認することが、正確な理解につながります。
2026年の山口組をめぐる情勢も、今後の指定期限や警察当局の発表によって更新されるため、最新の公的資料を基準に判断することが大切です。