2026年大会の最大の注目は、海外招待選手と日本のトップランナーによる優勝争いだった。
レースを制したのは、エチオピアのゲタチョウ・マスレシャ。記録は2時間06分49秒だった。
吉田祐也と黒田朝日も2時間07分前後の好記録を残し、日本人選手の上位争いを盛り上げた。
2026年大会の上位10人
2026年2月1日の第74回大会の男子上位成績は次の通り。
| 総合順位 | 選手名・所属 | 記録 |
|---|---|---|
| 1位 | ゲタチョウ・マスレシャ(エチオピア) | 2:06:49 |
| 2位 | 吉田祐也(GMOインターネットグループ) | 2:06:59 |
| 3位 | 黒田朝日(青山学院大学) | 2:07:03 |
| 4位 | 福谷颯太(黒崎播磨) | 2:07:11 |
| 5位 | 井上大仁(三菱重工) | 2:07:36 |
| 6位 | 古賀淳紫(安川電機) | 2:07:46 |
| 7位 | 溜池一太(中央大学) | 2:07:59 |
| 8位 | モハメド・レダ・エルアーラビ(モロッコ) | 2:08:01 |
| 9位 | 聞谷賢人(トヨタ紡織) | 2:08:17 |
| 10位 | 白川陽大(中央大学) | 2:08:48 |
出典:月刊陸上競技の大会結果、SGホールディングス陸上競技部などの公表記録。
特筆すべきは、上位7人がすべて2時間07分台以内でフィニッシュしたことだ。
また、日本人選手では吉田が2時間06分台、黒田が2時間07分03秒を記録。大学生ランナーが実業団のトップ選手と互角に競り合った点も、大会の大きな見どころだった。
ゲタチョウ・マスレシャの優勝タイムを分析
マスレシャの優勝タイムは2時間06分49秒。2位の吉田祐也とはわずか10秒差だった。
一方、2025年大会の優勝者ヴィンセント・キプチュンバは2時間06分01秒を記録している。2026年の優勝タイムは前年より48秒遅いものの、2時間06分台という高水準を維持した。
つまり、2026年大会は単に優勝者の記録を見るだけではなく、上位選手の層の厚さにも注目すべきレースだった。
日本人上位6人がMGC出場権を獲得
2026年大会は、MGCシリーズ2025-26の男子G1に指定された大会でもある。
日本陸上競技連盟などの大会関連情報によると、日本人上位6人がMGC出場権を獲得した。
該当する選手は次の6人だ。
- 吉田祐也
- 黒田朝日
- 福谷颯太
- 井上大仁
- 古賀淳紫
- 溜池一太
ここで注意したいのは、マスレシャを含めた総合順位の上位6人ではなく、日本人選手の上位6人が対象という点だ。実際には溜池が総合7位で、日本人6番手に入っている。
【吉田祐也・黒田朝日の激闘】日本人トップ争いの勝敗を分けた終盤
2026年大会で特に注目を集めたのが、吉田祐也と黒田朝日の日本人トップ争いだ。
両選手は序盤から先頭集団でレースを進め、終盤まで激しい競り合いを展開した。
吉田祐也は2時間06分59秒で日本人トップ
GMOインターネットグループ所属の吉田祐也は、2時間06分59秒で総合2位に入った。
TBS NEWS DIGのレース報道によると、勝負が大きく動いたのは残り1.5km付近だった。
吉田は最後の給水所をきっかけに前へ出ると、残り800mでもスパート。競技場に入ってからもペースを上げ、黒田を振り切った。
レース後、吉田は次のように振り返っている。
「序盤から冷静に走ることが出来た」
また、黒田との競り合いについては、普段から一緒に練習している後輩の存在が自身の成長にもつながっているという趣旨のコメントを残した。
今回の結果は、吉田にとって日本人トップという実績だけでなく、MGC出場権を獲得した重要な一戦となった。
黒田朝日は2時間07分03秒で総合3位
青山学院大学の黒田朝日は、2時間07分03秒で3位に入った。
箱根駅伝での活躍でも知られる黒田は、学生ランナーとして注目を集めていたが、今回の結果はロードのフルマラソンでもトップクラスの競争力を示すものとなった。
特に評価したいのは、実業団の有力選手と最後まで競り合った点だ。
吉田との差はわずか4秒。残り800mからの勝負では先行を許したものの、最後まで日本人トップを争える位置にいた。
大学生としての経験を積みながら、世界大会や五輪を見据えたマラソンキャリアを築くうえで、価値のある結果だった。
吉田と黒田の成績比較
| 比較項目 | 吉田祐也 | 黒田朝日 |
|---|---|---|
| 所属 | GMOインターネットグループ | 青山学院大学 |
| 総合順位 | 2位 | 3位 |
| 記録 | 2時間06分59秒 | 2時間07分03秒 |
| タイム差 | 基準 | 4秒 |
| 日本人順位 | 1位 | 2位 |
| MGC出場権 | 獲得 | 獲得 |
両者の差は4秒。単純な順位以上に、終盤まで勝敗が分からない接戦だったことが分かる。
【42.195kmのコース】別府湾を走る伝統の高速レース
別府大分毎日マラソンの特徴は、大分市と別府市を結ぶ海沿いのコースにある。
2026年大会と2027年大会の基本的なコースは、次の通りだ。
コースの特徴は海沿いの走りやすさ
別大国道を中心に構成されたコースは、海岸沿いの平坦基調の道路が特徴だ。
大きな山岳区間を含むコースとは異なり、一定のペースを維持しやすい一方、海沿いならではの風がレース展開を左右することもある。
マラソンでは、前半のペース配分だけでなく、30km以降の脚の状態や風への対応が重要になる。
別府大分毎日マラソンで好記録が生まれる背景には、コースの特徴とトップ選手が集まる競技環境の両方がある。
歴代優勝者から見る大会の記録水準
1952年に始まった別府大分毎日マラソンは、日本の男子マラソンの歴史を支えてきた大会だ。
公式アーカイブの近年の優勝者を見ると、2時間06分台から2時間07分台の優勝記録が続いている。
| 開催年・回数 | 優勝者 | 所属・国 | 優勝タイム |
|---|---|---|---|
| 2024年・第72回 | ワークナー・デレセ | ひらまつ病院 | 2:07:58 |
| 2025年・第73回 | ヴィンセント・キプチュンバ | ケニア | 2:06:01 |
| 2026年・第74回 | ゲタチョウ・マスレシャ | エチオピア | 2:06:49 |
2025年の2時間06分01秒は、この3大会の中で最も速い優勝記録となる。
歴代優勝者には川内優輝、西山雄介、イブラヒム・ハッサンなども名を連ねる。海外勢の強さと日本人ランナーの挑戦が交差する点こそ、この大会の歴史的な魅力だ。
【第75回別府大分毎日マラソン2027】開催日・参加資格・エントリー方法
次回の第75回大会は、2027年2月7日(日)に開催される。
大会公式サイトが2026年8月に公表した要項では、MGCシリーズ2026-27の男子G1として位置付けられている。
北京2027世界陸上の男子日本代表選考会、ロサンゼルス2028オリンピックの男子日本代表選考会も兼ねる大会だ。
第75回大会の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会名 | 第75回別府大分毎日マラソン大会 |
| 開催日 | 2027年2月7日(日) |
| スタート | 12時05分 |
| 距離 | 42.195km |
| スタート地点 | 大分市・高崎山うみたまご前 |
| 折り返し | 別府市・亀川漁港前 |
| ゴール | ジェイリーススタジアム |
| 定員 | 全カテゴリー合計4,000人 |
| 参加料 | 18,000円 |
| 位置付け | MGCシリーズ2026-27男子G1 |
別大マラソンの参加資格は?カテゴリー別に解説
別大マラソンは、一般的な市民マラソンとは異なり、一定の競技記録を持つランナーを対象とする大会だ。
第75回大会では、カテゴリー1から4までの区分が設けられている。
カテゴリー1:エリート・上級者向け
- マラソン:2時間30分00秒以内
- 30kmロードレース:1時間40分00秒以内
- ハーフマラソン:1時間10分00秒以内
- 男子10000m:31分00秒以内
- 女子10000m:34分00秒以内
陸連登録者が対象。陸上競技団体からの推薦や主催者による招待も対象となる。
カテゴリー2:マラソン2時間55分以内
- 陸連登録者
- フルマラソン2時間55分00秒以内
カテゴリー3:マラソン2時間59分59秒以内
次のいずれかの記録が必要となる。
- フルマラソン:2時間59分59秒以内
- 30kmロードレース:1時間54分00秒以内
- ハーフマラソン:1時間17分00秒以内
カテゴリー2・3は陸連登録者に限られる。
カテゴリー4:市民ランナー向け
- フルマラソン:3時間30分00秒以内
- 陸連登録の有無は問わない
カテゴリー4は、一般の市民ランナーにとって特に注目したい区分だ。
参加資格記録の対象期間は、2025年1月1日から申込期日まで。日本陸連公認またはAIMS公認コースで記録されたタイムが必要となる。ネットタイムも認められる。
また、大会当日に満19歳以上であることも条件だ。カテゴリー1~3は2026年度の日本陸連登録者が対象となる。
2027年のエントリー方法と受付期間
申し込みはRUNNETを利用したインターネット受付のみ。
エントリー時に資格記録を入力し、記録証明書をJPGまたはPDF形式で大会公式サイトの専用フォームから提出する必要がある。
第75回大会の当初の受付期間は次の通りだった。
| カテゴリー | 受付期間 | 受付状況(2026年11月3日現在) |
|---|---|---|
| カテゴリー1 | 8月28日~12月7日 | 受付中 |
| カテゴリー2 | 8月28日~9月10日 | 終了 |
| カテゴリー3 | 8月28日~9月10日 | 終了 |
| カテゴリー4 | 8月28日~9月10日 | 抽選・受付終了 |
カテゴリー4は応募多数により抽選となり、2026年10月19日に当落結果が発表された。
【重要】2026年11月4日から2次募集がスタート
第75回大会では、通常のエントリーとは別に2次募集が実施される。
ただし、注意点がある。
1次募集で抽選に外れた人が、同じ記録を使って再応募することは認められていない。対象期間内に別の大会で新たに資格記録を取得した場合など、公式の条件を満たす必要がある。
また、横浜マラソンや大阪淀川市民マラソンなど、参加した大会のコースが公認コースではない場合、記録が条件を満たしていても出走が無効になる可能性がある。
申し込み前に、大会そのものが日本陸連公認またはAIMS公認コースで開催されているか確認することが重要だ。
【テレビ放送・交通規制】2026年の実績と2027年の確認ポイント
2026年大会のテレビ放送はTBS系列28局ネット
2026年2月1日の第74回大会は、RKB毎日放送とOBS大分放送の制作により、TBS系列全国28局ネットで生中継された。
| 放送媒体 | 放送時間 | 放送内容 |
|---|---|---|
| テレビ | 11:50~14:24 | TBS系列28局ネット |
| ラジオ | 11:50~15:00 | RKB毎日放送・OBS大分放送 |
テレビ中継では瀬古利彦氏、青山学院大学の原晋監督らが解説を担当。RKBでは移動中継車や各拠点、フィニッシュの映像などを楽しめるライブ配信も実施された。
2027年大会については、主催者にRKB毎日放送とOBS大分放送が含まれているものの、2026年11月3日現在、公式の放送日時・放送局・ネット配信予定は確定情報として公表されていない。
前年と同様の全国中継が実施されるかは、今後の大会・放送局の発表を確認したい。
別府大分マラソンの交通規制はどこで行われる?
大会当日は、選手が走行する道路を中心に交通規制が実施される。
2026年大会では、大分市の高崎山・うみたまご前から別府市の亀川漁港前を経由し、ジェイリーススタジアムへ向かうルート周辺が対象となった。
大分市が公開した2026年大会の案内では、国道10号を含む複数区間で時間帯別の規制が告知されていた。
2027年大会の具体的な交通規制区間や実施時刻については、11月3日時点では正式な詳細を確認できない。
観戦や旅行で別府・大分を訪れる人は、次の点に注意したい。
- 国道10号周辺の移動時間に余裕を持つ。
- レース当日は車での道路横断や目的地へのアクセスが制限される可能性がある。
- 別府市内と大分市内を移動する場合、迂回路を事前に確認する。
- 最新の交通規制図は大分市と大会公式サイトの発表で確認する。
特に車で観戦に訪れる場合は、通常の観光ルートをそのまま利用できるとは限らない。交通規制の発表後に移動計画を調整するのが現実的だ。
【大分別府マラソンに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年の別府大分毎日マラソンで優勝したのは誰ですか?
A1:エチオピアのゲタチョウ・マスレシャです。2026年2月1日の第74回大会で、2時間06分49秒を記録して優勝しました。
Q2:吉田祐也と黒田朝日の順位は何位でしたか?
A2:吉田祐也が2時間06分59秒で総合2位、黒田朝日が2時間07分03秒で総合3位でした。日本人トップは吉田祐也です。
Q3:第75回別府大分毎日マラソンはいつ開催されますか?
A3:2027年2月7日(日)12時05分スタートです。大分市の高崎山・うみたまご前を出発し、ジェイリーススタジアムを目指します。
Q4:市民ランナーでも参加できますか?
A4:参加できます。カテゴリー4ではフルマラソン3時間30分以内の公認記録が基本条件です。ただし、応募多数の場合は抽選となります。
Q5:2027年大会の参加料はいくらですか?
A5:全カテゴリー共通で18,000円です。第75回大会から参加料が改定されています。
Q6:2027年大会のテレビ放送は決まっていますか?
A6:2026年11月3日現在、2027年大会の具体的な放送時間や放送局は正式発表を確認できていません。2026年大会はTBS系列全国28局ネットで生中継されました。
まとめ:2026年の激闘から第75回大会へ、別大マラソンの次の注目点
2026年の第74回別府大分毎日マラソンは、ゲタチョウ・マスレシャが2時間06分49秒で優勝し、吉田祐也が2位、黒田朝日が3位という結果に終わった。
特に日本人上位6人がMGC出場権を獲得したことは、今後の日本男子マラソン界にとっても大きな意味を持つ。
次回の第75回大会は、2027年2月7日に開催される。MGCシリーズ2026-27の男子G1として、北京世界陸上やロサンゼルス五輪を見据えた重要な競技会となる。
また、市民ランナーにとっては、カテゴリー4のサブ3.5という参加基準や、カテゴリー別の受付条件を把握しておくことが欠かせない。
2026年11月4日からは、カテゴリー2~4の2次募集が始まる。 新たに参加資格を取得したランナーにとっては、次の別大マラソンに挑戦する貴重な機会だ。
記録を目指すトップランナーだけでなく、厳しい参加基準を突破した市民ランナーも同じ舞台に立つ。それが、別府大分毎日マラソンが長年支持されてきた理由の一つである。
主な情報源:別府大分毎日マラソン大会公式サイト、日本陸上競技連盟、RKB毎日放送、TBS NEWS DIG、大分市、月刊陸上競技、RUNNET。