2026年の巨人には、新加入の4人だけでなく、前年から在籍する外国人選手や育成から支配下に昇格した選手もいる。
NPB公式の2026年度選手一覧を基に整理すると、支配下登録された主な外国人選手は次の9人だ。
2026年の巨人・外国人選手一覧
投手
- フォレスト・ウィットリー(26)
- スペンサー・ハワード(28)
- ブライアン・マタ(42)
- エルビス・ルシアーノ(48)
- アルベルト・バルドナード(49)
- ライデル・マルティネス(92)
野手
- トレイ・キャベッジ(13)
- ボビー・ダルベック(29)
- フリアン・ティマ(50)
既存助っ人と新加入選手の違い
特に比較したいのは、キャベッジとライデル・マルティネスだ。
キャベッジとダルベックは、ともに長打力を期待される野手だが、役割は異なる。キャベッジは外野を守る左打者、ダルベックは内野を守る右打者。左右のバランスや守備位置を考慮すれば、単純な競争相手というより、打線の異なる部分を支える組み合わせになる。
一方、投手陣ではマルティネスの存在が大きい。2026年も42セーブを記録しており、抑えの役割は明確だ。新加入の3投手に求められるのは、守護神の座を奪うことではなく、そこにつなぐ先発・中継ぎの層を厚くすることだ。
なお、ルシアーノは2026年に12試合、防御率5.25。バルドナードは2試合の登板だった。ティマは14試合に出場し、打率.091という成績だった。いずれも一軍での出場機会や成績を踏まえた起用判断が必要になる。
この陣容を見ると、巨人は単に新外国人を獲得しただけではなく、複数のポジションで競争できる環境を整えたことが分かる。
【巨人の外国人枠の仕組み】新外国人の起用法はどうなる?
巨人の助っ人起用を考えるうえで欠かせないのが、NPBの外国人選手枠だ。
外国人選手は何人でも契約できるわけではないという誤解もあるが、実際には球団が保有できる支配下外国人選手の人数と、一軍の出場選手として登録できる人数は別の仕組みになっている。
NPBの外国人枠は最大4人
日本プロフェッショナル野球協約第82条の2では、外国人選手の出場選手登録について次の制限が定められている。
- 外国人選手の一軍出場選手登録は最大4人。
- 投手として同時登録できるのは最大3人。
- 野手として同時登録できるのも最大3人。
- 支配下外国人選手の保有人数そのものには上限がない。
つまり、巨人が支配下外国人選手を9人抱えていても、9人全員を一軍の出場選手として同時登録することはできない。
外国人枠の組み合わせは3パターン
先発・抑えと打線の長打力をバランスよく確保する形。
先発投手の厚みや救援陣の安定を優先する形。
打線の攻撃力を最大限に高めたい場合の形。
巨人に適した助っ人起用法は?
2026年の巨人の場合、まず考えられるのは投手2人・野手2人の構成だ。
野手ではダルベックとキャベッジを組み合わせ、投手ではマルティネスとウィットリー、ハワード、マタの中から状態や役割に応じて選ぶ形が考えられる。
もちろん、投手陣の故障や先発ローテーションの状況によっては、3投手・1野手の構成も選択肢になる。
特に注目したいのは、ウィットリーとハワードの使い分けだ。
- ウィットリー:先発として長いイニングを投げる役割を期待。
- ハワード:日本での経験を生かした安定した投球を期待。
- マタ:球威と奪三振能力を生かし、先発陣の選択肢を増やす存在。
- マルティネス:試合終盤を締める守護神。
マタを含む3投手の競争によって、先発陣の厚みが増すことは巨人にとって大きなメリットになる。
一方、外国人枠の都合で、好調な選手を全員起用できるとは限らない。最終的には個人成績だけでなく、チーム全体の勝利にどの組み合わせが貢献するかが判断基準になる。
【巨人の新外国人補強ポイント】歴代助っ人と比較して見える狙い
今回の補強を理解するには、巨人がどのポジションを必要としていたのかを考える必要がある。
先発投手の層を厚くすることが大きなテーマ
2025年シーズン終了時には、戸郷翔征の状態や、赤星優志、井上温大、フォスター・グリフィンらの故障による先発陣の不安が報道されていた。
当時の報道では、外国人選手やFAによる投手補強が課題として取り上げられていた。
この背景を踏まえると、4人中3人が投手という編成は分かりやすい。
特にウィットリーとマタは、長身と球威を備えた右腕。ハワードは楽天での実績がある。タイプの異なる3人を獲得することで、先発陣の競争を促す狙いがあったと考えられる。
野手の補強は岡本和真のMLB挑戦を見据えたもの
もう一つの補強ポイントが長打力だ。
岡本和真がMLB移籍を目指す状況で、巨人は中軸を任せられる右打ちの内野手を必要としていた。
ダルベックは191cm、102kgの大型内野手で、MLB通算47本塁打という実績を持つ。2026年に25本塁打、81打点を記録したことからも、長打力の補強という目的には一定の成果があった。
ただし、岡本とダルベックは打撃スタイルも守備面の特徴も異なる。単純に同じ選手の代役と考えるのではなく、ダルベックの長打力を軸に打線全体を再構築するという見方が適切だ。
巨人の歴代外国人選手と比較
巨人の歴代外国人選手を振り返ると、チームの中心選手として活躍した助っ人は少なくない。
代表的なのが次の選手たちだ。
- ウォーレン・クロマティ:1984~1990年に在籍。779試合で打率.321、171本塁打を記録した。
- アレックス・ラミレス:2008~2011年に在籍。569試合で148本塁打を記録した。
- スコット・マシソン:2012~2019年に在籍。長期間にわたって救援陣を支えた右腕。
この3人に共通するのは、単に優れた身体能力を持っていたことだけではない。チームの中で明確な役割を持ち、長期間にわたって結果を残したことだ。
クロマティやラミレスは打線の中心として存在感を示し、マシソンはブルペンの重要な戦力となった。
2026年の新外国人にも、同じようにチームの軸となる働きが求められている。
ダルベックには中軸打者としての継続的な長打力、ウィットリーには先発投手としての稼働、ハワードには安定感、マタには奪三振能力を生かした貢献が期待される。
【プロの結論】新外国人の本当の評価は数字の組み合わせで決まる
2026年の成績から、4人を評価する際に注目したい基準は次のとおりだ。
ダルベックは本塁打数だけでなく出塁率と三振数。
25本塁打は十分な実績だが、181三振という課題もある。長打力を維持しながら、どれだけ確実に出塁できるかが重要だ。
ウィットリーは防御率に加えて投球回数。
防御率2.31は評価できる。今後は故障を避けながら年間を通してローテーションを守れるかが焦点になる。
ハワードは防御率だけでなく登板機会の増加。
1.93という数字は優秀だが、37回1/3という投球回数を踏まえる必要がある。継続して先発を任せられるかが次の評価ポイントだ。
マタは奪三振と四球のバランス。
38奪三振という能力は魅力的だが、21四球を減らせれば投球内容はさらに安定する。
4人を同じ物差しで比較するのではなく、それぞれの役割に応じた指標で評価することが、巨人の外国人補強を正しく理解するポイントになる。
【巨人の新外国人】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:巨人の2026年新外国人選手は誰ですか?
2026年に加入した新外国人選手は、ボビー・ダルベック、フォレスト・ウィットリー、スペンサー・ハワード、ブライアン・マタの4人です。内野手1人と投手3人という構成です。
Q2:ボビー・ダルベックの2026年の成績は?
135試合に出場し、打率.252、25本塁打、81打点を記録しました。三振は181個で、長打力と確実性の両立が今後の課題です。
Q3:フォレスト・ウィットリーの評判はどうですか?
アストロズ時代にトッププロスペクトとして高く評価された右腕です。201cmの長身と球威が魅力ですが、過去の故障歴も評価するうえで重要です。2026年は防御率2.31を記録しました。
Q4:スペンサー・ハワードは日本球界未経験ですか?
いいえ。2025年に楽天でプレーしており、9試合で5勝1敗、防御率2.22を記録しました。2026年から巨人に移籍した選手です。
Q5:巨人の外国人枠は何人ですか?
一軍の出場選手登録は最大4人です。投手と野手はそれぞれ最大3人まで登録できます。球団が保有する外国人選手の人数には別途上限がありません。
Q6:2026年の巨人は外国人野手を何人獲得しましたか?
新加入選手ではダルベックの1人です。既存のキャベッジや、育成から支配下登録されたティマなども含めて、外国人野手を編成しています。
まとめ:巨人の新外国人4人は2026年の戦力強化にどう貢献したか
2026年の巨人は、ボビー・ダルベック、フォレスト・ウィットリー、スペンサー・ハワード、ブライアン・マタという4人の外国人選手を獲得した。
それぞれの特徴を振り返ると、ダルベックは25本塁打、81打点という結果を残し、長打力の補強という役割を果たした。ウィットリーは防御率2.31、97奪三振で先発候補としての能力を示した。ハワードは防御率1.93、マタは防御率2.65と、登板機会は限られながらも結果を残している。
一方で、巨人にはキャベッジやマルティネスといった既存の外国人選手もいる。外国人枠が最大4人である以上、誰を一軍に登録し、どのような組み合わせで戦うかはチーム編成上の大きなテーマになる。
今後の注目要点は、ダルベックの打撃の安定性、ウィットリーの継続的な稼働、ハワードの登板機会、マタの制球力だ。
巨人の新外国人補強を評価するうえで大切なのは、メジャー経験や過去の評判だけではない。日本の野球に適応し、外国人枠の競争を勝ち抜き、シーズンを通じてチームの勝利に貢献できるかどうかだ。
歴代のクロマティ、ラミレス、マシソンのように、巨人の歴史に残る助っ人へ成長する選手が2026年の4人から現れるのか。次のシーズンに向けても、4人の実績と役割の変化が大きな注目材料となる。