「村井俊治氏の地震予知は本当に当たるのか」「MEGA地震予測には科学的な根拠があるのか」。地震への関心が高まるなか、測量工学の専門家である村井俊治氏と、同氏が監修する地震予測サービスに注目が集まっている。
2026年11月現在、村井氏は東京大学名誉教授、地震科学探査機構(JESEA)の名誉会長を務めている。JESEAが提供する「MEGA地震予測」は、国土地理院の電子基準点を利用したGNSSによる地表変動解析を中心に、AIや複数の観測データを組み合わせる独自の予測サービスだ。2026年には料金体系の変更とサービスのリニューアルも実施された。一方、同社が公表する的中率と、日本地震学会や気象庁が示す地震予知の科学的な限界には、慎重に整理すべき違いがある。
【まず結論】村井俊治氏とは何者?2026年現在の活動と地震予測の経緯
村井俊治氏は、地震学を専門としてきた研究者ではなく、測量工学やリモートセンシング、空間情報工学を専門とする研究者である。この専門性が、一般的な地震学とは異なるアプローチによる地震予測につながった。
東京大学名誉教授で測量工学の専門家
村井氏は1963年3月に東京大学工学部土木工学科を卒業し、日本工営株式会社に入社。その後、1983年7月に東京大学生産技術研究所の教授に就任した。
研究分野は写真測量、リモートセンシング、GIS(地理情報システム)、GNSS(全球測位衛星システム)など多岐にわたる。国際写真測量・リモートセンシング学会(ISPRS)の会長を1992年から1996年まで務め、日本写真測量学会や日本測量協会でも要職を歴任した。
2000年には東京大学名誉教授となり、測量・地理空間情報分野で長年にわたって研究と教育に携わってきた。JESEAの公式プロフィールでは、和文・英文それぞれ約350篇の論文を発表した研究実績も紹介されている。
こうした経歴から分かるのは、村井氏の専門的な強みが地震の発生メカニズムそのものよりも、衛星測位や地表の位置変化を正確に捉える技術にあるという点だ。
地震予測研究を始めたのは2002年
村井氏が地震予測に取り組み始めたきっかけは、2002年に荒木春視博士からGPSを利用した地震予測研究に誘われたことだった。JESEA公式インタビューでは、測量工学的なアプローチで地震の前兆を捉える研究を始めた経緯が紹介されている。
2011年の東日本大震災は、その後の活動を大きく方向付けた出来事だった。村井氏はJESEAのインタビューで、震災の約6か月前に東北地方の地表変動に異常を確認していたと説明している。ただし、当時はデータ提供企業との守秘義務契約があり、情報を公表できなかったという。
この経験を踏まえ、研究成果を一般の人々に届けることを重視するようになり、2013年に地震科学探査機構(JESEA)が設立された。同年2月7日には「週刊MEGA地震予測」の配信が始まっている。
2026年現在の村井氏の役職
JESEAの公式プロフィールによると、村井氏は2017年12月から2023年2月まで取締役会長を務め、2023年3月以降は名誉会長となっている。
したがって、2026年現在の肩書は「JESEA名誉会長」「東京大学名誉教授」である。現在の代表者と村井氏の役職は同一ではない。地震予測サービスは引き続き村井氏監修のもとで展開されている。
また、2025年にはJESEAの事業が株式会社stepdays内の事業部として案内されるようになり、2026年9月25日にはMEGA地震予測のサービスリニューアルが完了した。現在の村井氏を理解するには、研究者としての活動と、サービス運営組織の変化を分けて見る必要がある。
【予測の根拠】電子基準点・GNSS・AIで地震をどう捉えるのか
村井俊治氏の地震予測を理解するうえで、最も重要なのが「電子基準点」と「地表変動解析」である。
MEGA地震予測は、地下の断層を直接観察するサービスではない。人工衛星から送られる測位信号を利用して地表の位置変化を把握し、その変化に地震の前兆が含まれていないかを解析する仕組みだ。
国土地理院の電子基準点とは?
電子基準点とは、GPSや日本の準天頂衛星「みちびき」など、複数のGNSS衛星から測位信号を受信し、観測地点の位置を精密に決定する設備である。
国土地理院は全国約1,300か所に電子基準点を設置し、24時間365日観測を続けている。これらの観測データは、国家座標の維持や測量だけでなく、日本列島の地殻変動を監視するためにも利用されている。
日本列島は複数のプレートの運動によって絶えず変形している。電子基準点では、その動きを三次元的な位置情報として記録できるため、長期間のデータを比較することで、地面がどの方向にどの程度移動したかを把握できる。
MEGA地震予測の解析方法
JESEAが公開している説明によると、MEGA地震予測では電子基準点の三次元データを用い、特に高さ方向の異常変動や水平方向の変位を分析する。
主な観測・解析項目は次のとおりだ。
- 地殻の異常変動解析:GPSデータから地表の隆起・沈降や水平方向の変化を捉える。
- ダイナミックAI解析:大量の測位データから通常とは異なる変化を検出する。
- 搬送波位相解析:GNSS信号の位相情報を利用し、位置変化を詳細に分析する。
- 異常電磁波の解析:疑似気温データなどから電磁波に関連する異常を調べる。
- インフラサウンド解析:人間の耳には聞こえない超低周波音の変化を検出する。
- 地磁気の擾乱解析:地磁気に現れる異常な変化を分析する。
- ミニプレート境界の監視:GPSデータを利用して地殻の動きやプレート境界の変化を調べる。
このように、単純にGPSの位置情報だけで地震を予測しているわけではない。複数の観測項目を組み合わせ、異常の発生状況から地震発生の可能性を判断するという考え方である。
地表の異常変動が地震の前兆になる理由
大地震は、地下の岩盤やプレート境界に蓄積されたひずみが解放されることで発生する。地震発生前に地下の状態が変化し、その影響が地表の変位として観測される可能性は、地球物理学的にも研究対象となっている。
村井氏は、こうした地表の変化を衛星測位で捉えれば、従来の地震観測とは異なる視点から前兆現象を検出できると考えている。
ただし、ここで区別しなければならないことがある。地殻変動を観測できることと、その変動から将来の地震の時期・場所・規模を高い精度で予測できることは、同じではない。
国土地理院も、電子基準点の座標変化には地殻変動以外の原因が含まれると説明している。例えば、季節的な気象条件、樹木の成長、建物によるGNSS電波の受信障害、凍上、地下水の汲み上げなどだ。
そのため、異常な座標変化を発見しただけで地震の前兆と断定することはできない。複数の観測点の比較、長期間のデータ、観測環境の確認などが必要になる。
【的中率を検証】MEGA地震予測は本当に約8割当たるのか
MEGA地震予測を評価するとき、最も関心を集めるのが的中率だろう。JESEAは公式サイトで「ピンポイント予測」の的中率約80%を掲げている。
実際に公表されている数字を見ると、2024年だけでなく2025年の実績も発表されている。ただし、数字の高さだけで予測手法の科学的な信頼性を判断することはできない。
JESEAが公表した過去の的中率
JESEAが2026年の公式発表やプレスリリースで示しているピンポイント予測の実績は以下のとおりだ。
| 対象年 | 予測件数 | 的中件数 | 公表的中率 |
|---|---|---|---|
| 2022年 | 21件 | 15件 | 71.4% |
| 2023年 | 18件 | 14件 | 77.8% |
| 2024年 | 29件 | 23件 | 79.3% |
| 2025年 | 21件 | 18件 | 85.7% |
特に注目されるのが2025年の85.7%という数字だ。これは2026年6月に株式会社stepdays名義で公表されたプレスリリースに掲載された実績である。
一方、JESEA公式サイトのFAQには2024年の79.3%が現在も掲載されている。したがって、2026年時点で最新の年間実績を確認する際は、2025年の数値を掲載した後発の発表も参照する必要がある。
2026年にも予測的中事例を公表
2026年には、JESEAが実際の地震に関連する予測事例を複数公表している。
例えば、7月28日に発生した令和8年熊本地震では、気象庁によるとマグニチュード7.1、最大震度7を観測した。
JESEAは7月3日配信の号外で、九州地方周辺について8月5日までにマグニチュード5.5±0.5の地震が発生する可能性を示していたとしている。この事例を自社の予測実績として公開している。
また、8月23日の茨城県南部の地震についても、7月15日配信分の関東・中部地方周辺に関する予測を公表している。実際の地震はマグニチュード5.9、最大震度5弱だった。
こうした事例は、予測情報と実際の地震を照合する材料になる。ただし、予測されたマグニチュードと実際の規模が完全に一致したかどうかは、別の問題として確認する必要がある。
的中の定義には注意が必要
特に重要なのが、JESEA独自の的中判定基準だ。
2026年7月の熊本地震に関する公式発表では、予測の時期・地域・規模がすべて条件に合致した場合を的中とし、次の誤差を許容している。
- 時期:予測期間終了後、一週間以内の発生も的中扱い。
- 地域:予測エリアの外側30km以内で発生した場合も許容。
- 規模:予測マグニチュードを0.5下回る範囲まで許容し、上振れも的中扱い。
例えば、熊本地震の事例では、予測がM5.5±0.5だったのに対し、実際の地震はM7.1だった。予測値より大きな地震であっても、JESEAの判定では上振れを的中扱いとする仕組みがある。
これは「地震の発生可能性を事前に捉えた」という評価と、「発生する規模まで正確に言い当てた」という評価を分けて考える必要があることを示している。
的中率を正しく検証するための4つの条件
地震予測の精度を客観的に調べるには、的中した事例だけを集めても十分ではない。
日本地震学会のFAQでも、地震予知情報の信頼性を判断する際には、観測期間全体のデータやノイズの水準、第三者による独立検証、判定基準の客観性などが要点として挙げられている。
具体的には、次の4パターンをすべて調べる必要がある。
- 異常あり・地震あり:前兆と判断した変化の後に地震が発生したケース。
- 異常あり・地震なし:前兆と判断したにもかかわらず地震が発生しなかったケース。
- 異常なし・地震あり:異常を検出できずに地震が発生したケース。
- 異常なし・地震なし:異常も地震も発生しなかったケース。
JESEAの公表値は、同社が定義したピンポイント予測の的中実績である。一方、公開された件数だけでは、予測を出さなかった期間の地震や、異常を検出したものの地震が発生しなかったケースまで含めた全体的な予測性能は判断できない。
今回確認できた公開資料には、全予測データを対象に第三者が独立して再計算した監査結果は示されていない。したがって、85.7%という数字はJESEAの自己公表値として理解するのが適切だ。
【科学的根拠を比較】日本地震学会・気象庁は村井氏の予測をどう見る?
村井俊治氏の研究を評価する際には、測量工学の技術的な妥当性と、地震予測としての科学的な確立度を分けて考える必要がある。
日本地震学会が示す地震予知と地震予測の違い
日本地震学会の2026年6月改訂FAQでは、地震予測と地震予知を次のように整理している。
地震予測とは、地震の発生時間・場所・マグニチュードの一部またはすべてを事前に推定すること。
地震予知とは、その地震予測のうち、特に確度が高く、警報につながる水準のものを指す。
つまり、一定の地域で一定期間内に地震が発生する可能性を示すことと、日時・場所・規模を高い精度で特定することは、科学的には別の段階にある。
同学会のFAQは、日付を指定した科学的根拠に基づく地震予測は現在のところ不可能としている。ただし、このFAQは日本地震学会の統一見解そのものではなく、広報委員会が読者向けに整備した解説であるという注記も付いている。
気象庁の見解は「日時・場所を特定した予知は困難」
気象庁も、地震予知には「いつ」「どこで」「どのくらいの規模」という3つの要素を高い精度で限定する必要があると説明している。
例えば、単に「日本のどこかで1年以内にM5の地震が発生する」と予測しても、日本では日常的に地震が起きているため、防災情報としての価値は限定的になる。
一方、「1週間以内に東京直下でM6~7の地震が発生する」といった具体性を持つ予測は、現在の科学的知見では高い確度を確保することが難しい。
2026年版の気象庁白書でも、日時と場所を特定した地震予知情報について、現在の科学技術では不可能であるとの説明を積極的に発信している。
村井氏の研究には学術論文も存在する
ここで注意したいのは、村井氏の研究を「学術的な研究がまったくない」と評価するのも正確ではないということだ。
村井氏は2010年にGPSデータによる地震予測を扱った英文論文「Can we predict earthquakes with GPS data?」を発表している。同論文ではGPS観測から地震前の信号を調べる可能性が論じられている一方、前兆が観測されてから何日後に地震が発生するのかを予測するには、さらなる研究が必要だとされている。
また、JESEAは2022年1月、村井氏と主席研究員の郭広猛博士による英文論文2本が、アジアジオインフォマチックス(Asian Journal of Geoinformatics)の査読論文として受理されたと発表した。
研究テーマは、地震の周期性を利用した予測と気象衛星画像を利用した予測である。
これらの研究活動は、地震の前兆現象を検出しようとする試みが続いていることを示す。一方、個別の査読論文が存在することと、現在のMEGA地震予測のすべての予測精度が第三者によって再現・検証されていることは同義ではない。
科学的な評価では、研究者の経歴や特許の取得数だけでなく、観測データ、解析手順、予測基準、失敗例、独立検証の有無まで確認する必要がある。
【評判と料金】MEGA地震予測は月額いくら?2026年の新プランを解説
MEGA地震予測の評判は、利用者が何を期待するかによって変わる。
肯定的な評価としては、毎週の予測情報を確認できること、地殻変動MAPや動画解説を通じて地震への意識を高められることなどが挙げられる。JESEA公式サイトにも、交通業務や家庭での防災に活用しているという購読者の声が掲載されている。
一方、慎重な評価では、予測期間の幅、対象地域の広さ、的中率の判定条件、科学的な独立検証の有無などが論点になる。
公式サイトに掲載された利用者の感想はサービス利用者の声であり、一般消費者全体を対象にした満足度調査とは異なる。評判を見る際には、この違いも押さえておきたい。
2026年9月25日から新料金体系に変更
JESEAは2026年8月26日に料金改定を発表し、9月25日のサービスリニューアルに合わせて新しいプランを適用した。
- Liteプラン:月額380円(税込)。一部のサービスのみ利用できる。対象者限定で、利用者が自由に選択できるプランではない。
- Basicプラン:月額520円(税込)。従来のMEGA地震予測の機能を含む、サービスの大部分を利用できる。
- Proプラン:月額2,980円(税込)。通常のサービスに加え、JESEAが提供する地殻変動情報サービスを利用できる。
従来の月額380円で利用していた会員についても、改定後は原則としてBasicプランの月額520円に移行する仕組みとなった。
また、初回契約時には一定期間の無料お試しが適用される場合がある。ただし、申込方法によって無料期間は異なり、初回契約に限られる。解約時の日割り返金も原則として行われないため、契約画面と利用規約の確認が必要だ。
料金に見合う価値があるのはどんな人?
Basicプランの月額520円は、日常的に地震関連の情報を収集したい人にとって、比較的利用しやすい価格帯である。
一方、Proプランは月額2,980円となるため、地殻変動情報を継続的に確認する目的があるかどうかが判断基準になる。
ただし、料金が高いプランだからといって地震予測の精度が科学的に保証されるわけではない。料金は利用できる情報やサービスの違いとして考えるべきであり、予測の確実性と混同しないことが大切だ。
【プロの結論】村井俊治氏の予測を防災に生かすための判断基準
村井俊治氏の地震予測を評価する際、最も大切なのは「信じるか、信じないか」という二択にしないことだ。
GNSSによる地殻変動観測は実際に社会で活用されている技術であり、地震や火山活動の研究にも欠かせない。一方、観測された異常を地震の発生時期や規模に結び付けるには、別の科学的検証が必要になる。
予測情報を見るときに確認したい5つの項目
- ① 予測期間:数日なのか、1か月なのか、数か月なのかを確認する。
- ② 予測地域:具体的な震源域なのか、広い地方単位なのかを確認する。
- ③ 地震の規模:マグニチュードの予測範囲と許容誤差を確認する。
- ④ 判定方法:予測期間終了後の許容日数や、地域・規模の誤差を確認する。
- ⑤ 失敗事例:予測が外れたケースや、予測がなかったのに地震が発生したケースも確認する。
特に5番目は見落とされやすい。的中事例がいくつもあっても、広い地域に長い期間の予測を繰り返していれば、偶然地震と一致する機会も増えるからだ。
予測サービスと公的な防災情報を併用する
防災の基本として優先したいのは、気象庁の地震情報や緊急地震速報、自治体の避難情報、地震調査研究推進本部の長期評価である。
地震調査研究推進本部は、活断層や海溝型地震について、過去の発生履歴や地質調査などを基に長期的な発生確率を評価している。短期的な発生日を特定するものではないが、住宅の耐震化や地域の防災計画を考える際の重要な基礎情報になる。
また、国土地理院の地殻変動情報は、電子基準点の位置変化を確認するための公的な観測資料として利用できる。
MEGA地震予測の情報を参考にする場合も、地震への備えを見直すきっかけとして活用するのが現実的だ。予測だけを理由に避難や交通機関の運休、事業活動の停止などを決定するのではなく、公的機関の情報と地域の実際の危険度を合わせて判断したい。
予測情報が出ていないから安全というわけでもない。日本では地震がいつ発生しても不思議ではないため、家具の固定、非常食や飲料水の備蓄、避難経路の確認は日頃から進めておくべきだ。
【村井俊治の地震予測】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:村井俊治氏は2026年現在も地震予測に関わっていますか?
A1:JESEA公式プロフィールでは、2023年3月から名誉会長を務めている。東京大学名誉教授としての肩書もあり、MEGA地震予測は引き続き村井氏監修のサービスとして提供されている。
Q2:MEGA地震予測の的中率は本当に80%以上ですか?
A2:JESEAは2025年のピンポイント予測について21件中18件が的中し、85.7%だったと2026年に公表している。ただし、これは同社独自の判定基準による自己公表値であり、第三者による独立検証済みの精度と同一視することはできない。
Q3:MEGA地震予測の料金はいくらですか?
A3:2026年9月25日からの新料金は、Liteが月額380円、Basicが520円、Proが2,980円(いずれも税込)。Liteは対象者限定で、Basicはサービスの大部分、Proは追加の地殻変動情報サービスを利用できる。
Q4:電子基準点で地震の前兆を必ず検出できますか?
A4:必ず検出できるわけではない。電子基準点は地表の位置変化を高精度で観測する設備だが、座標の異常には気象条件や観測環境など地震以外の要因も含まれる。観測結果と地震発生の関係には慎重な検証が必要だ。
Q5:日本地震学会や気象庁は村井氏の地震予測を認めていますか?
A5:村井氏の個別の予測手法を公的な地震予知手法として認定しているという情報は確認できない。日本地震学会や気象庁は、日時・場所・規模を高い確度で特定する短期的な地震予知は現在の科学技術では困難としている。
まとめ:村井俊治氏の地震予測は科学的検証と防災意識の両面で判断する
村井俊治氏は、測量工学や衛星測位の専門知識を生かし、2002年からGPSを利用した地震予測研究に取り組んできた人物だ。JESEAが提供するMEGA地震予測は、国土地理院の電子基準点やGNSSデータ、AI、複数の物理現象を組み合わせた独自のサービスとして展開されている。
2026年には2025年の的中率85.7%という公表実績や、熊本・茨城の地震に関する予測事例が紹介された。また、9月25日には料金体系とサービス内容がリニューアルされ、Basic月額520円、Pro月額2,980円という新しい選択肢が設けられた。
しかし、的中率の高さだけで科学的な予測能力が確立したとは判断できない。地表変動の観測技術と、地震の発生を事前に予測する技術には明確な違いがある。的中事例だけでなく、予測の許容範囲、外れた事例、第三者による独立検証まで確認することが重要だ。
最も現実的な向き合い方は、村井氏の予測を防災情報の一つとして参考にしながら、気象庁や自治体などの公的情報を優先すること。予測が当たるかどうかに生活の安全を委ねるのではなく、いつ地震が発生しても対応できる準備を整えておくことが、2026年以降も変わらない防災の基本である。
主な参照資料・一次情報
- 村井俊治氏の公式プロフィール・JESEA公式インタビュー
- 2026年の的中率・地震予測事例・料金改定
- 国土地理院の電子基準点・観測上の注意事項
- 日本地震学会・気象庁の地震予知に関する解説
- GPS地震予測に関する学術論文・査読論文の発表資料