お祭り男の歴史は、2007年3月に放送されたマリ共和国のドゴン族による「死者の祭り」から始まった。宮川大輔自身も、幻冬舎plusのインタビューで、この最初の挑戦が芸人人生を変えるきっかけになったと振り返っている。
当初から順風満帆だったわけではない。宮川は現地の文化や宗教的な事情から祭りで使われる仮面を着けることを認められず、思うようなパフォーマンスができなかった経験を語っている。こうした失敗も含め、現地の人々と向き合いながら挑戦する姿が、お祭り男というキャラクターを形作っていった。
2007年から2018年までに広がった世界各国の祭り
2018年11月のJ-CASTニュースの集計では、番組開始から約11年間で「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」は27か国を舞台に、112回放送されていた。同じ祭りへの再挑戦も含む数字だが、番組の看板企画として長く定着していたことが分かる。
代表的な企画を年代別に整理すると、次のようになる。
- 2007年・マリ共和国:ドゴン族の死者の祭り。お祭り男の原点となった企画。
- 2007年・メキシコ:鳥人祭り。初期から世界各地の個性的な競技を紹介。
- 2017年・タイ:カリフラワー祭り。後に2018年の騒動で検証対象となった企画。
- 2018年・ラオス:橋祭り。番組制作とイベントの成立過程をめぐる問題が表面化。
- 2020年・アメリカ:フルーツケーキ祭り。約1年4か月の休止を経た復活第1弾。
- 2026年・タイ:スポーツスタッキング大会。手越祐也への継承を象徴する新章第1弾。
- 2026年・イギリス:羊毛袋レース。宮川が監督的な立場で関わる新体制を象徴。
- 2026年・韓国:華川トマト祭り。宮川と手越が一緒に参加した新体制の企画。
この一覧は番組の歴史を理解するための代表例であり、放送された全祭りの完全なリストではない。初期の放送回から2026年までを振り返ると、競技の種類も参加者の構成も大きく変化している。
【2026年最新】宮川大輔の引退理由と手越祐也への継承、その後の活動
2026年4月12日の新章発表後、お祭り企画は宮川一人が身体を張る形式から、複数の出演者が役割を分担する形式へと変化している。
4月12日:タイのスポーツスタッキングで新章始動
新章の初回では、宮川と手越がタイ・バンコクでスポーツスタッキング大会に挑戦した。12個のカップを積み上げて崩し、タイムを競う競技で、手先の器用さと集中力が求められる。
WSSA-JAPANの放送紹介によると、2人は大会で表彰台に上がった。手越が新しいお祭り男としてスタートを切る場面であり、宮川が長年培ってきた経験を次世代へ伝える象徴的な挑戦となった。
6月14日:M!LK塩﨑太智が新弟子として参加
2026年6月14日には、男性グループM!LKの塩﨑太智がカナダの祭り企画に初参戦した。
番組の放送内容によると、手越のスケジュールが合わなかったことに加え、手越が大食いを苦手としていることから、企画の新しい戦力として塩﨑が選ばれた。塩﨑は過去の番組新メンバー発掘プロジェクトにも参加していた人物で、最終選考の一歩手前で落選した経緯が紹介された。
ここで注目したいのは、手越がすべての祭りを一人で引き受ける仕組みではないことだ。競技の内容によって適した出演者を起用する、チーム型の展開が始まっている。
6月28日:宮川監督の初陣とイギリス羊毛袋レース
6月28日の放送では、宮川監督の初陣としてイギリスの羊毛袋レースが取り上げられた。
舞台はイギリスのテットベリー。羊毛が入った27キログラムの袋を担ぎ、約220メートルのコースを走る競技だ。手越、金子貴俊、宮川ボーイズの大石ライアン大祐と澤井一希がチームを組み、4人でリレーに挑戦した。
番組記録では、チームの結果は6チーム中5位。宮川が自分自身の競技結果だけでなく、チームの挑戦を見守り、後輩たちを支える側に回ったことが、新体制を象徴している。
7月26日・9月6日:宮川も現場に残る新しいスタイル
7月26日には、宮川と手越がフィンランドの丸太乗りによる木材選手権に参加した。川を下る丸太乗りという、身体能力とバランス感覚が求められる競技だ。
さらに9月6日には、韓国・華川のトマト祭りに宮川、手越、宮川ボーイズのメンバーが参加。大量のトマトが敷き詰められたプールから、指輪を探し出す競技に挑戦した。
この企画では、金・銀・黒の指輪がトマトの中に隠されており、制限時間内に探し出す宝探し形式が採用された。宮川と手越が同じチームで挑む姿は、単なる引き継ぎではなく、二人が共演しながら新しいお祭り一家を作っていることを示している。
2026年11月3日時点で確認できる放送記録からは、少なくとも9月までに、手越を中心とした複数の祭り企画が展開されている。宮川の出演も続いており、完全な現場引退という形にはなっていない。
【お祭り企画の仕組みと評判】宮川・手越・新弟子はどう役割を分担する?
お祭り企画の基本的な構成は、海外の祭りや競技を見つけ、現地の関係者からルールや背景を聞き、出演者が練習を重ねて本番に参加するというものだ。
新章では、この基本構造を維持しながら、参加者と役割を増やす方向に進んでいる。
主要人物と企画内での関係
- 宮川大輔:初代お祭り男。企画の象徴であり、2026年以降は監督的な立場を担う。
- 手越祐也:2代目お祭り男、若旦那。宮川からお祭り魂を受け継ぎ、競技への本格参戦を担う。
- 塩﨑太智:2026年6月に加わった新弟子。大食い系など、手越とは異なる得意分野を生かす。
- 宮川ボーイズ:新体制のお祭り企画を支える参加メンバー。手越とともにチーム競技にも挑戦する。
- 金子貴俊:2026年6月のイギリス羊毛袋レースに参加したメンバー。
- 日本テレビ:番組の制作・放送を担う放送局。2018年の問題を受けて制作体制の見直しを公表した。
- BPO:放送倫理検証委員会が、2018年の二つの祭り企画について検証した第三者機関。
お祭り男の評判を左右する三つのポイント
この企画の魅力は、海外の文化紹介と身体を張ったバラエティーが同時に楽しめることにある。宮川のリアクションや勝負への真剣さは長年の見どころだったが、新体制ではチームとしての連帯感も新たな魅力になっている。
一方、2018年の問題を経た現在、企画の評価を考えるうえでは、次の三点が欠かせない。
第一に、現地文化への敬意。祭りの由来や地域社会との関係が丁寧に紹介されているか。競技の面白さだけでなく、その背景まで伝わることが望ましい。
第二に、制作過程の透明性。イベントの主催者、開催の経緯、番組側の関与が適切に説明されているか。これは2018年の騒動から得られた重要な教訓だ。
第三に、出演者の挑戦の自然さ。宮川や手越が現地の参加者とどのように交流し、ルールを理解して競技に臨んでいるか。出演者だけが目立つのではなく、現地の人々の存在も伝わる構成が望ましい。
新章は成功するのか?今後の注目点
宮川から手越への継承は、番組にとって世代交代であると同時に、長年続く企画を持続させるための体制変更でもある。
宮川が身体への負担を理由に激しい競技から退く判断をしたことは、出演者の安全と長期的な番組運営を考えるうえでも意味がある。出演者一人に負担を集中させず、競技に応じて適切な人材を起用する方法は、企画の幅を広げる可能性がある。
ただし、手越が宮川と同じ存在になれるかどうかは、単純な身体能力や勝敗だけでは決まらない。現地の人々との関係づくり、失敗したときの対応、競技に向き合う真剣さなど、長年の積み重ねが必要だ。
視聴者にとっても、宮川時代の名場面を懐かしむだけでなく、新しい出演者がどのような個性を見せるかを楽しむことが、新章の見方になる。
【よくある質問】イッテQのお祭り男に関するFAQ
Q1:宮川大輔はお祭り男を完全に引退したの?
A1:完全引退ではない。2026年4月12日に、身体への負担から激しい祭りへの参加を引退する意向を示した一方、監督的な立場で企画に関わり、内容によっては引き続き参加する考えを明かしている。
Q2:イッテQのお祭り男の2代目は誰?
A2:手越祐也。2026年4月12日放送で宮川大輔から指名され、2代目お祭り男、若旦那として新章に本格参戦した。
Q3:橋祭りのやらせ疑惑は本当だったの?
A3:2018年のラオス橋祭りについて、日本テレビはイベントの成立過程や説明が不十分だったことを認めた。2019年7月にはBPOが、番組のために用意された祭りを地域に根差した祭りであるかのように伝えた点について放送倫理違反があったと判断している。
Q4:お祭り企画はいつ復活した?
A4:2020年3月8日。2018年11月から約1年4か月休止した後、アメリカのフルーツケーキ祭りへの挑戦で再開した。
Q5:2026年のお祭り企画には手越以外の後継者もいる?
A5:いる。2026年6月にはM!LKの塩﨑太智が新弟子として参加した。手越だけですべてを担うのではなく、競技内容に応じて出演者を増やすチーム型の展開が見られる。
まとめ:イッテQのお祭り男は終わらない!宮川から手越へ続く新時代
『世界の果てまでイッテQ!』のお祭り男は、2007年の宮川大輔による海外挑戦から始まり、2018年の騒動と約1年4か月の休止を経験しながらも、2020年に復活した長寿企画だ。
そして2026年4月12日、19年間企画を背負ってきた宮川が手越祐也を後継者に指名したことで、新たな転換点を迎えた。
今回の世代交代で重要なのは、宮川が番組から姿を消すわけではないということだ。激しい競技からは退きつつ、監督的な立場で後輩を支え、参加できる祭りには引き続き関わる。手越を中心に塩﨑太智や宮川ボーイズなどが加わることで、企画の形も少しずつ変わっている。
今後の注目点は、手越がどのような個性を確立するのか、宮川がどのように経験を伝えていくのか、そして2018年の教訓を踏まえて世界各国の祭りをどこまで正確かつ魅力的に紹介できるかだ。
宮川大輔が築いたお祭り男の歴史は、引退によって幕を閉じるのではなく、次の世代へ受け継がれる段階に入った。2026年の新章は、長寿企画の新しい可能性を占う重要なシーズンとなっている。
主な確認資料
- 日本テレビの番組情報・2026年放送記録
- BPO「第29号 日本テレビ『世界の果てまでイッテQ!』2つの『祭り企画』に関する意見」
- ORICON NEWSの2018年休止・2020年復活報道
- スポニチの2026年4月12日宮川・手越に関する報道
- Huluの2026年放送エピソード一覧
- WSSA-JAPANの2026年4月13日掲載記事