ピンク・レディーの解散後、未唯mieは「MIE」としてソロ歌手の道を歩み始めた。グループ時代のイメージを引き継ぐだけではなく、ソロならではの音楽性を打ち出していった点が、その後のキャリアを語るうえで重要だ。
ソロデビュー曲「ブラームスはロックがお好き」
1981年、ピンク・レディーの解散後に発表したソロデビュー曲が「ブラームスはロックがお好き」だ。
ピンク・レディー時代の華やかなアイドル路線から、個人の歌手として表現の幅を広げていく最初の一歩となった。2023年に発売されたソロデビュー40周年記念アルバム『MIE to 未唯mie 1981-2023 ALL TIME BEST』にも収録されている。
このアルバムは、未唯mie自身が選曲した31曲をレーベルの枠を超えて収録した作品。「ブラームスはロックがお好き」をはじめ、ソロ時代の歩みをたどることができる。
ドラマ『不良少女とよばれて』の主題歌「NEVER」
ソロ時代の代表曲として外せないのが、1984年に発売された「NEVER」だ。
同曲はTBS系ドラマ『不良少女とよばれて』の主題歌に起用された。ドラマは伊藤麻衣子(現・いとうまい子)が主演し、1984年に全24話が制作された作品である。
TBSチャンネルの公式番組情報にも、主題歌「NEVER」、歌手「MIE」と明記されている。ピンク・レディーを知らないドラマファンにも、MIEのソロ歌手としての存在を印象づけた楽曲だ。
「NEVER」は単なる過去のヒット曲ではない。2026年9月19日の50周年記念コンサートでも披露されており、現在のステージでも重要なレパートリーとして扱われている。
2023年のベスト盤で再確認できるソロの実績
2023年3月1日発売の『MIE to 未唯mie 1981-2023 ALL TIME BEST』には、「NEVER」以外にも「シャンプー」「灰とダイヤモンド」「Dreamer」「昼顔恋話」「いまが、Choice」などが収録されている。
加えて、レナード・コーエンの楽曲「Hallelujah《ハレルヤ》」を新録音。1981年から2023年までの活動を振り返るだけでなく、当時の作品を現在の歌声で表現する試みも盛り込まれた。
ピンク・レディー時代のイメージだけで未唯mieを評価すると、こうした40年以上にわたるソロ歌手としての実績を見落としてしまう。
【新曲Anti Limit】ジェーン・スーとT-GROOVEが生み出した2026年の挑戦
2026年の未唯mieを語るうえで、最も重要な新作が「Anti Limit」だ。
この楽曲は、ピンク・レディーのデビュー50周年とソロ活動45周年を記念して制作された。作詞を担当したのはコラムニスト・ラジオパーソナリティ・作詞家として活動するジェーン・スー、サウンドプロデュースはディスコやソウルミュージックを得意とするT-GROOVEが担当した。
「アンチエイジング」ではなく「アンチ限界」
タイトルの「Anti Limit」は、年齢に抗うという意味のアンチエイジングとは異なる発想から生まれた。
ジェーン・スーが手がけた歌詞の中心にあるのは、年齢や周囲の期待によって自分の可能性を決めつけないというメッセージだ。年齢を重ねた女性に対して、控えめであることや聞き分けのよさを求める価値観に対し、自分らしく挑戦する姿勢を表現している。
2026年9月16日公開のリアルサウンドの対談で、未唯mieはディスコについて、自身の音楽の原体験であることを語っている。だからこそ、50周年という節目にディスコサウンドを選んだという。
「挑戦することが何よりも楽しい!」
これは2026年9月にFMヨコハマの番組で語った未唯mieの言葉だ。過去の成功を守ることよりも、新しい音楽や人との出会いを楽しむ姿勢がうかがえる。
新曲の発売日と収録内容
「Anti Limit」は先行配信に続き、2026年9月16日にCDシングルとして発売された。ビクターエンタテインメントの公式ディスコグラフィーには、11月4日付で配信限定アルバムも追加されている。
CDには表題曲のほか、「Think Of Me」「私のまま ~maybe it's a life」のT-GROOVEによるリミックス、「Never Did I Stop Loving You [Single Mix]」、表題曲のインストゥルメンタルが収録されている。
過去の音源を並べるだけではなく、既存の楽曲を新しいディスコサウンドで再構築しているところもポイントだ。50周年を懐古だけで終わらせない、未唯mieらしい作品づくりになっている。
【増田惠子との関係】ピンク・レディーの解散理由と不仲説の真相
未唯mieの経歴を理解するうえで欠かせない人物が、ピンク・レディーの相方だったケイこと増田惠子だ。
2人は同じ静岡県出身で、オーディションを経てデュオを結成した。1976年のデビューから1981年の解散まで、ミーとケイの組み合わせで日本中に大きなブームを巻き起こした。
解散後も、それぞれが歌手として活動
ピンク・レディー解散後、未唯mieは「ブラームスはロックがお好き」でソロデビュー。一方の増田惠子は、1981年11月に中島みゆき作詞・作曲の「すずめ」でソロデビューした。
増田の「すずめ」は約40万枚を売り上げるヒットとなり、その後は映画やドラマなど女優としても活動。未唯mieと同様に、グループ時代とは異なる個人のキャリアを築いていった。
2026年も増田惠子はソロ歌手として活動しており、ビクターのプロフィールには同年8月19日発売のシングル「貴方は彼方へ」が掲載されている。2人とも、ピンク・レディー時代の肩書だけにとどまらない現役のアーティストだ。
ピンク・レディーは本当に1981年で完全終了したのか?
実は、1981年の解散後もピンク・レディーは何度か期間限定で再結成している。
特に大きな動きとなったのが、2003~2005年のメモリアルコンサートツアーだ。ビクターの公式プロフィールによると、全国100カ所・200公演を実施し、総動員数は40万人に達した。
さらに2010年9月1日、解散宣言から30年となる日に、2人は「解散やめ!」を宣言。2011年にはコンサートツアーも開催している。したがって、1981年以降に2人が一度も一緒に活動していないという理解は正確ではない。
2026年に再燃した不仲説は事実なのか?
2026年の50周年をめぐっては、未唯mieと増田惠子が同じ音楽番組や記念ステージに登場しないことから、一部報道で不仲説が取り上げられた。
しかし、出演番組や記念イベントが別々だったという事実だけでは、2人の個人的な関係を判断できない。2026年のピンク・レディー50周年企画では、トリビュートコンサートが開催され、未唯mie自身もソロ45周年を兼ねた単独の記念公演を実施している。
つまり、確認できるのはそれぞれの活動が別々に展開されているということ。不仲を裏付ける公式な発表や本人による確定的な説明とは区別して考える必要がある。
【よくある質問】ピンク・レディーのMIE・未唯mieに関するFAQ
Q1:ピンク・レディーのMIEは2026年現在、何歳ですか?
A1:1958年3月9日生まれで、2026年11月現在68歳です。現在も歌手としてライブや音楽制作を続けています。
Q2:MIEと未唯mieは同じ人物ですか?
A2:同じ人物です。ピンク・レディー時代は「ミー」、ソロデビュー後は「MIE」、1998年から「未唯」、2006年から現在の「未唯mie」という表記を使用しています。
Q3:未唯mieのソロデビュー曲は何ですか?
A3:1981年の「ブラームスはロックがお好き」です。ピンク・レディー解散後、MIE名義でソロ活動をスタートさせました。
Q4:未唯mieの代表的なソロ曲「NEVER」は何の主題歌ですか?
A4:1984年放送のTBS系ドラマ『不良少女とよばれて』の主題歌です。MIE名義で発売された代表的な楽曲の一つです。
Q5:新曲「Anti Limit」はいつ発売されましたか?
A5:2026年7月22日に先行配信され、9月16日にCDシングルが発売されました。11月4日には配信限定アルバムもリリースされています。
Q6:2026年の50周年記念コンサートはテレビで見られますか?
A6:TBSチャンネル1で2026年11月21日(土)午後6時からテレビ初独占放送が予定されています。対象は9月19日に東京国際フォーラム・ホールCで開催された公演です。
Q7:ピンク・レディーは現在も2人で活動していますか?
A7:ピンク・レディーとしては過去に期間限定の再結成やツアーを行っています。2026年は未唯mieと増田惠子がそれぞれの音楽活動を展開しており、50周年関連イベントも複数開催されています。
まとめ:【プロの結論】未唯mieは過去のスターではなく現在進行形の歌手
ピンク・レディーのMIEこと未唯mieは、2026年現在も音楽活動を続けている。1976年のデビューから50年、1981年のソロデビューから45年という二つの節目を迎え、新曲「Anti Limit」と記念コンサートで新たな姿を見せた。
その歩みを整理すると、未唯mieのキャリアには大きく三つの特徴がある。
- グループ時代の実績:「ペッパー警部」「UFO」などで日本のアイドル史に大きな足跡を残した。
- ソロ歌手としての継続力:「ブラームスはロックがお好き」「NEVER」などを発表し、舞台やミュージカルにも活動領域を広げた。
- 2026年の新しい挑戦:ジェーン・スー、T-GROOVEと組んだ「Anti Limit」で、現在の自分を表現している。
未唯mieをこれから知りたい人には、まず「ペッパー警部」「UFO」といったピンク・レディーの代表曲を聴き、その後「ブラームスはロックがお好き」「NEVER」、そして最新曲「Anti Limit」へと進む楽しみ方がおすすめだ。グループ時代とソロ時代の音楽性の違いを比較すると、彼女の表現者としての変化がよく分かる。
一方、ピンク・レディーの2人がそろった新しい活動を期待している人は、未唯mie個人の記念公演と、デュオとしての公式発表を分けて追うと情報を整理しやすい。
50周年は過去の栄光を祝うだけの数字ではない。新曲を発表し、ステージに立ち、次の挑戦を続ける未唯mieにとっては、これからの活動へ向かう新たな出発点でもある。60周年、70周年を見据えた彼女の今後の音楽活動にも注目したい。