ホーム 芸能ニュース・ゴシップ 歩行者はなぜ右側通行が原則?道路交通法第10条と例外・自転車ルールを2026年最新情報で徹底解説

歩行者はなぜ右側通行が原則?道路交通法第10条と例外・自転車ルールを2026年最新情報で徹底解説

黒木 涼 黒木 涼 • 更新: • 公開: • 読了約 17 分
目次

歩行者は道路の右側を歩くのが原則ですが、「なぜ車は左側通行なのに、人は右側通行なのか」「歩道がある場合も右側を歩かなければならないのか」と疑問に感じる人は少なくありません。実は、歩行者の右側通行には明確な法律上の根拠があり、すべての道路で右側を歩くという単純なルールではありません。

根拠となるのは道路交通法第10条です。2026年11月現在も、歩道等と車道の区別がない道路では右側端を通行することが原則とされています。一方、歩道がある道路では歩道を利用し、右側端を通ることが危険な場合には左側端を通行できる例外も設けられています。加えて、2026年4月1日から自転車の交通反則通告制度、いわゆる青切符制度が始まり、自転車と歩行者の通行ルールを正しく理解する必要性も高まっています。

【まず結論】歩行者の右側通行は道路交通法第10条で定められている

歩行者右側

歩行者の右側通行は、単なる交通マナーや学校で教わる生活習慣ではありません。道路交通法第10条に定められた通行区分のルールです。

同条第1項では、歩道または歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯と車道の区別がない道路について、歩行者等は道路の右側端に寄って通行しなければならないと規定しています。

ここで押さえたいのは、右側通行が適用される道路の条件です。歩道と車道が分かれている道路まで、歩行者が必ず道路の右側端を歩かなければならないわけではありません。

歩道がない道路では右側端を歩く

歩道等と車道の区別がない道路では、歩行者は道路の右側端に寄って歩きます。

例えば、住宅街の狭い生活道路や、歩道が設置されていない一般道路などが該当します。道路の中央を歩いたり、車の進行方向と同じ向きで左側を歩いたりするのではなく、原則として対向車が見える右側を選びます。

なお、法律が定めているのは道路の中央ではなく「右側端に寄って」通行することです。道路の中央付近を歩くことを認める規定ではありません。

歩道や十分な幅の路側帯がある場合はどうなる?

歩道等と車道が区別されている道路では、原則として歩道等を利用します。

ここでいう路側帯とは、歩道のない道路などで車道の外側に道路標示によって区分された部分です。路側帯が設けられていても、その幅が歩行者の通行に十分であるかどうかなど、道路の構造を踏まえて判断する必要があります。

つまり、道路の右側を歩くか左側を歩くかを考える前に、まず歩行者が通るべき場所がどこなのかを確認することが大切です。

【なぜ右側通行なのか】対面交通の導入と交通事故防止の歴史

日本で歩行者が右側、車両が左側を通行するようになった背景には、交通安全を目的とした対面交通制度があります。

1950年ごろに導入された歩行者の右側通行

大阪府警察の交通安全に関する解説によると、日本で「車は左、人は右」という通行方法が採用されたのは昭和25年(1950年)ごろです。

それ以前は、人も車も左側を通行していました。しかし、自動車などの交通量が増加するなかで、歩行者と車両が同じ方向に進むことによる危険を減らす必要が生じました。

そこで採用されたのが、歩行者と車両が向かい合う方向に進む対面交通です。

衆議院に残る1950年7月28日付の政府答弁書でも、歩行者を右側、車馬を左側に変更した目的について、対面交通制度によって交通事故の発生を防止することが根本にあると説明されています。

向かってくる車を自分の目で確認できる

右側通行の大きな利点は、歩行者が対向車の接近を自分の目で確認できることです。

左側を歩いて車と同じ方向に進んでいると、後方から近づいてくる車両の動きを直接確認しにくくなります。これに対して右側を歩けば、正面から近づく車両の存在や動きを把握しやすくなります。

危険を感じたときに立ち止まる、道路の端に寄る、進路を変えるといった判断につなげやすいことが、対面交通の安全上の利点です。

1950年12月2日付の政府答弁書にも、対面交通の目的として、車馬からの追突事故や、不用意な道路横断による事故を防ぐ狙いが記されています。

車が左側通行を続けた理由はハンドルの位置ではない

「日本の自動車は右ハンドルだから、歩行者が右側通行になった」という説明を見かけることがありますが、これは正確ではありません。

1950年7月の政府答弁書では、車両を右側通行に変更するには、戦後の社会状況を踏まえると、道路施設などの改造に大きな困難があったことが説明されています。

つまり、車両側の通行方法を大きく変更するのではなく、歩行者側の通行方向を変えることで、対面交通を実現したという歴史的経緯があります。

右側通行の本質は、右側という方向そのものにあるのではなく、歩行者と車両が互いの存在を認識しやすい交通環境をつくることにあります。

【歩道と車道の違い】歩行者は左右どちらを歩くべき?

歩行者の通行方法で特に誤解されやすいのが、歩道と車道の区別です。

「歩行者は右側通行」という言葉だけを覚えていると、歩道がある道路でも右側を歩かなければならないと思いがちです。しかし、道路交通法第10条第2項は、歩道等と車道の区別がある道路では、原則として歩道等を通行するよう定めています。

道路の状況によって通行場所は変わる

道路の状況 歩行者の通行場所 基本ルール
歩道がある道路 歩道 車道ではなく歩道を利用する
十分な幅の路側帯がある道路 路側帯 歩行者が通行できる区分を利用する
歩道等と車道の区別がない道路 道路の右側端 右側通行が原則
右側端が危険な道路 道路の左側端 やむを得ない場合の例外
工事などで歩道を通れない道路 安全を確保できる通行場所 歩道を通れない場合の例外

歩道では右側通行と左側通行のどちらが正しい?

歩道については、道路交通法第10条第2項が歩道を通行することを原則としていますが、歩道の右側または左側のどちらを歩くべきかについて、全国一律の左右指定は同項にはありません。

そのため、歩道では右側通行を絶対的な義務として考える必要はありません。

ただし、歩道の幅が狭い場所や人通りが多い場所では、対向する歩行者との衝突を避けるため、周囲の流れに合わせて通行することが大切です。道路標識や路面表示によって通行区分が示されている場合には、それに注意してください。

自転車通行指定部分がある歩道にも注意

歩道の中には、普通自転車通行指定部分が設けられている場所があります。

このような歩道では、道路交通法第10条第3項により、歩行者は指定された自転車通行部分をできるだけ避けて通行するよう努めることとされています。

歩道は歩行者の安全を守るための空間ですが、自転車と共用する場所では、通行区分を意識する必要があります。

【左側通行が認められる例外】右側端を歩くと危険な場合とは

道路交通法第10条第1項には、右側通行の例外が明記されています。

それは、道路の右側端を通行することが危険であるとき、またはその他やむを得ない事情があるときです。この場合には、道路の左側端に寄って通行することが認められています。

左側を歩いてもよい具体的な状況

例えば、次のような道路状況が考えられます。

  • 右側に深い側溝や急な斜面がある:転落などの危険があり、右端を歩くことが安全とはいえない場合。
  • 右側の路肩が極端に狭い:歩行者が安全に通行できる幅が確保されていない場合。
  • 右側に障害物がある:道路工事や倒木などによって右側端を通行できない場合。
  • その他のやむを得ない事情がある:道路の構造や交通状況から右側を通行することが危険と判断される場合。

重要なのは、単に左側のほうが歩きやすいという個人的な都合だけで、自由に左右を選べるわけではないことです。法律上の例外は、安全上の危険ややむを得ない事情を前提としています。

歩道が工事中の場合はどうする?

道路交通法第10条第2項では、道路工事などによって歩道等を通行できない場合、その他やむを得ない場合には、歩道等以外を通行することが認められています。

ただし、工事現場には仮設歩道や誘導路が設けられていることもあります。現場の案内表示や警備員の誘導に従い、安全に通行できる経路を選びましょう。

歩道が通れないからといって、車両の通行を妨げる場所を自由に歩いてよいわけではありません。周囲の車両や自転車の動きを確認することも欠かせません。

左側通行の例外は安全確保のための規定

右側通行の例外は、右側を歩くという原則を否定するものではありません。

右側を通行することによって危険が増すなら、左側に移動するほうが安全です。交通ルールは事故を防ぐためのものであり、道路状況を無視して形式的に右側を歩くことが目的ではありません。

【歩行者と自転車の通行ルール】右側と左側が異なる理由

歩行者と自転車では、道路上での通行区分が異なります。

歩行者は、歩道等と車道の区別がない道路では原則右側端を通行します。一方、自転車は道路交通法上の軽車両に分類され、車道では原則として左側を通行します。

歩行者は右側、自転車は車道の左側が基本

この違いは、歩行者が車両と向かい合うことで危険を把握しやすくする一方、自転車は車両の仲間として、ほかの車両と同じ方向に走行することを基本としているためです。

警察庁が示す自転車安全利用五則でも、車道が原則で左側通行、歩道は例外で歩行者優先とされています。

自転車が歩道を走行できる条件

自転車は原則として車道を通行しますが、一定の条件を満たす場合には歩道を通行できます。

  • 道路標識や道路標示によって自転車の歩道通行が認められている場合。
  • 運転者が13歳未満の子ども、70歳以上の高齢者、または身体の不自由な人である場合。
  • 道路工事や連続する駐車車両などによって車道の左側を通行することが難しい場合。
  • 交通量が著しく多い、車道が狭いなど、車道を通行すると事故の危険がある場合。

歩道を走行できる場合でも、自転車は歩行者を優先しなければなりません。歩道の中央から車道寄りの部分を徐行し、歩行者の通行を妨げる場合は一時停止する必要があります。

2026年4月から自転車に青切符制度が導入

2026年の交通安全に関する大きな変更として、4月1日から16歳以上の自転車運転者に交通反則通告制度、いわゆる青切符制度が適用されています。

警察庁によると、一定の比較的軽微な交通違反について、反則金を納付することで刑事手続に移行せずに処理できる仕組みです。

ただし、自転車の違反すべてが直ちに青切符の対象となるわけではありません。警察庁は、基本的には指導警告を行い、事故につながる悪質・危険な違反を検挙するという考え方を示しています。

この制度は自転車の運転者を対象とするものであり、歩行者の右側通行違反に青切符が導入されたという意味ではありません。

歩行者と自転車の双方が通行場所を正しく理解し、歩道では歩行者優先、車道ではそれぞれの通行区分を守ることが重要です。

【歩行者右側通行の違反と罰則】安全に歩くための実践ポイント

歩行者にも道路交通法上の通行ルールがあります。しかし、右側通行の原則に違反した場合、直ちに自転車や自動車と同じような反則金が科されるというわけではありません。

右側通行を守らなかった場合の法律上の扱い

道路交通法第15条では、警察官等が第10条などの通行方法に違反している歩行者に対して、正しい通行方法に従うよう指示できると定めています。

また、警察官等の通行方法の指示に従わなかった場合には、道路交通法第121条第1項第4号に基づく罰則の対象となります。

したがって、歩行者の右側通行は単なる推奨マナーではなく、法律上の義務を伴うルールです。ただし、右側通行に違反したことと、警察官等の指示に従わなかったことは、法律上区別して考える必要があります。

交通事故を防ぐために実践したい5つのポイント

  • 1. 道路の構造を確認する:歩道や路側帯がある場合は、まず歩行者が通行する場所を確認する。
  • 2. 歩道等がない場合は右側端を歩く:対向車を確認できる位置を選び、道路の中央に出ないようにする。
  • 3. 危険な場合は無理をしない:右側端が危険なら左側端を利用し、安全な場所を優先する。
  • 4. 横断歩道を利用する:横断歩道が近くにある場合はそこを利用し、信号と周囲の安全を確認して渡る。
  • 5. 夜間は自分の存在を知らせる:明るい色の服装や反射材を活用し、車両から見つけてもらいやすくする。

特に注意したいのは、夜間や雨天時です。歩行者が右側を歩いていても、運転者から必ず見えているとは限りません。街灯が少ない道路では、車のライトに照らされる位置や周囲の明るさにも気を配りましょう。

また、スマートフォンを見ながら歩くと、接近する自転車や車両への反応が遅れる可能性があります。交差点や見通しの悪い場所では、画面から目を離して周囲を確認することが大切です。

【歩行者右側通行に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:歩行者は必ず道路の右側を歩かなければいけませんか?
A1:いいえ。道路交通法第10条では、歩道等と車道の区別がない道路で右側端を通行することが原則です。歩道等がある場合は、原則として歩道等を利用します。また、右側端が危険な場合には左側端を通行できます。

Q2:歩道では左側通行と右側通行のどちらが正しいですか?
A2:道路交通法第10条は歩道の利用を定めていますが、歩道上の左右を全国一律に指定しているわけではありません。自転車通行指定部分や道路標示に注意し、周囲の歩行者と安全にすれ違えるように通行しましょう。

Q3:歩道がない道路で左側を歩いても違反になりますか?
A3:原則は右側端ですが、右側端を通行することが危険な場合や、その他やむを得ない事情がある場合には左側端を通行できます。単なる好みではなく、道路の状況や安全性に基づいて判断することが必要です。

Q4:歩行者が右側通行をしなかった場合、罰金を取られますか?
A4:右側通行の原則に違反しただけで、直ちに一律の反則金が科される仕組みではありません。ただし、道路交通法第15条に基づく警察官等の指示に従わなかった場合は、同法第121条第1項第4号の罰則対象となります。

Q5:歩行者が右側、自転車が左側を通行するのはなぜですか?
A5:歩行者は対向する車両を確認しやすい対面交通の考え方に基づいて右側通行が原則です。一方、自転車は軽車両に分類され、車道では原則として左側を通行します。両者は法律上の扱いが異なります。

まとめ:歩行者右側通行は道路状況に応じた安全判断が基本

歩行者が右側通行をする理由は、車両と向かい合う対面交通によって、接近する車を確認しやすくし、交通事故を防止するためです。その歴史は1950年ごろに導入された交通制度にさかのぼります。

2026年11月現在、道路交通法第10条では、歩道等と車道の区別がない道路において右側端を通行することが原則です。一方、歩道等と車道の区別がある道路では歩道等を利用し、右側端を歩くことが危険な場合には左側端を通行できる例外も認められています。

特に覚えておきたいのは、次の3つの判断基準です。

  • 歩道等がある場合:歩行者用の通行場所を利用する。
  • 歩道等がない場合:道路の右側端を通行する。
  • 右側端が危険な場合:例外として左側端を通行する。

また、2026年4月から自転車の青切符制度が始まったこともあり、歩行者と自転車の通行区分を正しく理解することが、これまで以上に大切になっています。

右側通行は単に法律を守るための形式的な決まりではありません。歩行者自身が車両の動きを把握し、危険を避けるための仕組みです。道路の構造や周囲の交通状況に合わせて通行場所を判断し、安全を最優先に歩くことが、交通事故を防ぐための基本となります。

主な根拠資料・2026年最新情報

- e-Gov法令検索「道路交通法」第10条・第15条
- 衆議院「昭和25年7月28日・12月2日付 政府答弁書」
- 大阪府警察「車は左、人は右の理由」
- 警察庁「自転車は車のなかま」
- 愛知県「歩行者保護・歩行者の交通ルール」

同じカテゴリの記事

黒木 涼
コンテンツディレクター 黒木 涼
プロフィールを見る →

映画・ドラマ担当として5年以上の取材経験。cinema領域の公式発表・配信元の告知を一次情報として確認し、確認できない情報は記事に含めない方針です。

おすすめの関連記事