竹田恒泰氏が男系天皇に強くこだわる理由は、単に男性が天皇になる伝統を守りたいからではありません。本人の発言や著書をたどると、歴代天皇から父方の血筋を受け継ぐという皇統の連続性、女系天皇が誕生した場合の正統性への懸念、そして皇室を国民統合の象徴として維持するという考え方が、主張の中心にあります。
2026年11月現在、皇位継承をめぐる状況は大きく動いています。7月17日に皇室典範等の改正法が成立し、7月24日に公布、10月24日に施行されました。旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎える制度と、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持できる制度が整いました。一方、皇位継承資格を男系男子に限定する皇室典範第一条は維持されています。竹田氏が長年訴えてきた考え方と、実際の制度改正はどこまで一致しているのでしょうか。
【理由を検証】竹田恒泰氏が男系天皇にこだわる3つの根本的な考え方

1. 父方の血筋による皇統の連続性を重視している
竹田恒泰氏の男系継承論を理解するには、まず本人の経歴と皇室との関係を知っておく必要があります。
竹田氏は1975年生まれの作家で、旧皇族の竹田家に生まれた人物です。明治天皇の玄孫にあたり、慶應義塾大学法学部法律学科を卒業しています。
2006年には著書『語られなかった皇族たちの真実』で第15回山本七平賞を受賞。その後も皇室や日本史、憲法などをテーマに著作や講演活動を続けています。
2010年には「皇位はなぜ男系継承なのか」という論考を発表。2020年には谷田川惣氏との共著『入門「女性天皇」と「女系天皇」はどう違うのか』を出版しています。
つまり、男系継承は一時的なテレビ出演上の発言ではなく、長年にわたって取り組んできたテーマです。
竹田氏が重視するのは、天皇から父、祖父、曾祖父へと父方の系譜をさかのぼったとき、歴代天皇につながるという血統上の連続性です。
これを男系継承と呼びます。
竹田氏の考え方では、皇位は一般的な家族の財産や家名を引き継ぐ問題とは異なります。長い歴史を通じて受け継がれてきた皇統そのものを継承する制度であり、血統のつながり方を変更することは、皇室の根本的な性格を変えることにつながります。
そのため、単に皇位を継ぐ人物を確保できればよいという発想には慎重です。
2. 女系天皇が誕生した場合の正統性の分裂を懸念している
竹田氏が繰り返し取り上げるもう一つの問題が、皇統の正統性です。
2025年5月26日配信のABEMA「ABEMA Prime」に出演した際、竹田氏は女性・女系天皇をめぐる議論について自身の考えを説明しました。
日刊スポーツが2025年5月27日に報じた発言の中で、竹田氏は女系天皇が誕生した場合の問題を次のように表現しています。
「認める人と認めない人に分かれちゃうんですよ」
竹田氏が懸念しているのは、女系天皇が誕生した場合、従来の男系継承を重視する人々の一部が、その天皇の正統性を認めない可能性があるということです。
天皇は日本国憲法第一条で「日本国及び日本国民統合の象徴」と位置づけられています。
そのため、天皇の地位に対する国民の認識が大きく分裂する事態は避けるべきだ、というのが竹田氏の論理です。
ここで注意したいのは、これは竹田氏による将来への政治的・社会的な予測であって、女系天皇が誕生すれば実際に国民の多数がその正統性を否定することが確定しているわけではない点です。
それでも、皇位継承を単なる制度変更ではなく、社会全体の象徴をどう維持するかという問題として捉えていることは、発言から明確に読み取れます。
3. 女性・女系天皇よりも歴史上の先例を重視している
竹田氏は、女系天皇について「全く先例がない」という認識を示しています。
一方、過去の皇室には、直系の継承者がいない場合に傍系の宮家から天皇を迎えた歴史があります。
竹田氏が旧宮家の男系男子を養子として迎える案を支持するのは、こうした過去の継承方法に着目しているためです。
2025年のABEMA出演でも、女性皇族が結婚後も皇室に残ることと、旧皇族から養子を迎えて宮家を維持することを、皇族数確保に向けた二つの方法として挙げました。
特に後者について、過去にも皇室は宮家を活用しながら継承の危機を乗り越えてきたと説明しています。
竹田氏にとって、男系継承を守ることは、単に昔の制度をそのまま残すという話ではありません。
歴史的な先例を生かしながら、将来の皇位継承にも対応できる仕組みを整えることに意味があるのです。
【基礎知識】男系天皇と女系天皇の違い、女性天皇との関係
男系天皇へのこだわりを理解するうえで、最も間違えやすいのが「男系」「女系」「女性天皇」の違いです。
この3つは、性別と血統という異なる基準で区別されています。
男系天皇とは?
男系とは、父親、その父親、さらにその父親というように、父方の血筋をたどって歴代天皇につながることです。
重要なのは、途中に女性がいても男系は維持されるという点です。
例えば、天皇の娘が皇族以外の男性と結婚して生まれた子は、母方をたどれば天皇につながります。しかし、その子の父方が天皇につながらなければ、男系には該当しません。
逆に、天皇の娘自身は女性であっても、父親が天皇であるため男系の血筋を持っています。
女系天皇とは?
女系天皇とは、母方の血筋を通じて天皇につながる天皇を指します。
男系か女系かは、本人が男性か女性かでは決まりません。
男性であっても、母方だけを通じて天皇につながる場合は女系です。
したがって、女性天皇と女系天皇を同じ意味で使うのは誤りです。
女性天皇と女系天皇の比較
| 区分 | 意味 | 血統上の特徴 |
|---|---|---|
| 男系男子 | 男性で男系の血筋を持つ天皇 | 父方をたどって歴代天皇につながる |
| 女性天皇 | 女性の天皇 | 男系の女性も含まれる |
| 女系天皇 | 母方の血筋によって皇統につながる天皇 | 父方をたどっても皇統につながらない場合を指す |
| 男系女子 | 男系の血筋を持つ女性皇族 | 女性でも父方から皇統につながる |
この違いを理解すると、愛子内親王が仮に即位する場合についても、本人が女性だからといって直ちに女系天皇になるわけではないことが分かります。
愛子内親王は父である天皇陛下から男系の血筋を受け継いでいます。
ただし、その子孫に皇位継承を認める場合には、配偶者の血統や継承資格をどう考えるかという別の問題が生じます。
女性天皇は過去に存在したのか?
日本の歴史には、女性天皇が実際に存在しました。
東京都立中央図書館のレファレンス資料などによると、歴代の女性天皇は10代8人です。
代表的な人物には、次の天皇がいます。
- 推古天皇
- 皇極天皇・斉明天皇
- 持統天皇
- 元明天皇
- 元正天皇
- 孝謙天皇・称徳天皇
- 明正天皇
- 後桜町天皇
皇極天皇と斉明天皇、孝謙天皇と称徳天皇は、それぞれ同一人物による再即位です。
ここで重要なのは、歴代の女性天皇はいずれも父方に天皇の血筋を持つ男系女子だったという点です。
つまり、女性天皇が存在した歴史的事実は、女系天皇が存在したことを意味しません。
ただし、過去の女性天皇の即位事情は一様ではありません。後継者が幼少だった場合や、皇位継承をめぐる政治的な事情など、それぞれ異なる背景がありました。
女性天皇をすべて単純に「中継ぎ」と説明することにも、歴史研究上の注意が必要です。
【歴史を検証】光格天皇と閑院宮家、旧11宮家が示す皇位継承の仕組み
竹田恒泰氏が旧宮家からの養子案を支持する際、歴史的な背景として重要なのが、世襲親王家の存在です。
皇室の歴史では、直系の皇族だけで皇位継承を維持することが難しくなった場合、傍系の宮家が重要な役割を果たしてきました。
光格天皇は閑院宮家から即位した
代表例が第119代・光格天皇です。
江戸時代、皇統の安定を目的として新たな宮家の必要性を説いたのが、政治家・学者として知られる新井白石でした。
その構想を背景に、1710年に閑院宮家が創設されます。
閑院宮家の2代目にあたる兼仁親王は、1779年に後桃園天皇が崩御した後、皇位を継承する人物として選ばれ、光格天皇となりました。
当時わずか9歳でした。
光格天皇は37年にわたって在位し、その皇統は現在の皇室へとつながっています。
この歴史は、皇位継承が直系の子孫だけに限定されてきたわけではなく、傍系の宮家も皇統の維持に重要な役割を担ってきたことを示しています。
ただし、光格天皇の即位と2026年に成立した養子制度は、法的な仕組みが同一ではありません。歴史的な宮家による継承の先例と、現在の法律に基づく養子縁組は区別する必要があります。
1947年に皇籍を離れた旧11宮家とは?
もう一つの重要な出来事が、1947年の皇籍離脱です。
戦後の皇室制度改革により、旧11宮家に属する51人が皇籍を離れ、一般国民となりました。
この中には、伏見宮系統につながる宮家も含まれていました。
旧宮家の男系男子を皇室に迎えるという考え方は、こうした戦後の制度変更によって皇族数が減少したこととも関係しています。
竹田氏自身も旧皇族の竹田家の出身であり、この問題について継続的に発言してきました。
ただし、旧宮家の子孫が現在も皇族であるわけではありません。一般国民として生活している人々を、本人の意思や法的手続きを無視して皇室に戻すことはできません。
養子制度を設けることと、実際に養子縁組を希望する人がいることは、別々の問題です。
皇位継承の歴史と関係者・制度の整理
ここまでの歴史と、現在の皇位継承制度の関係を整理すると次のようになります。
| 人物・制度 | 皇室との関係 | 皇位継承をめぐる意味 |
|---|---|---|
| 竹田恒泰氏 | 旧皇族・竹田家の出身、明治天皇の玄孫 | 男系継承と旧宮家養子案を支持 |
| 光格天皇 | 閑院宮家から即位 | 傍系宮家からの皇位継承の歴史的先例 |
| 閑院宮家 | 1710年創設の世襲親王家 | 皇統の維持を支えた宮家 |
| 悠仁親王 | 秋篠宮家の長男 | 現行制度における皇位継承順位第2位 |
| 旧11宮家 | 1947年に皇籍離脱 | 男系男子の養子案の歴史的背景 |
| 皇室典範第一条 | 男系男子を皇位継承資格者と規定 | 現在の継承資格を定める基本条文 |
| 2026年改正法 | 皇族数確保のための制度改正 | 女性皇族の身分保持と旧宮家養子を制度化 |
【2026年最新】皇室典範第一条と旧宮家の男系男子養子案はどう変わった?
2026年の皇位継承問題を理解するうえで、最も重要なのが皇室典範等の一部改正です。
今回の改正は、皇位継承資格そのものを女性に広げたものではありません。中心的な目的は、減少している皇族数を確保することです。
皇室典範第一条は変更されたのか?
現行の皇室典範第一条は、次のように定めています。
皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。
この規定は2026年の改正後も維持されています。
皇室典範第二条では、皇位継承の順序についても規定されています。
つまり、皇族数を増やす制度が整備されても、皇位を継承できる資格の基本的な条件は男系男子のままです。
宮内庁も、皇位継承資格について、憲法第二条と皇室典範第一条・第二条に基づき説明しています。
2026年の皇室典範改正で実現した2つの制度
2026年7月17日、皇室典範等の一部を改正する法律が成立しました。
7月24日に公布され、10月24日に施行されています。
改正の柱は次の2つです。
1. 女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持できる
改正前は、女性皇族が一般男性と結婚すると皇族の身分を離れる制度でした。
改正後は、内親王や女王が皇族以外の男性と結婚しても、原則として皇族の身分を保持できるようになりました。
ただし、結婚相手の男性や子どもが自動的に皇族になるわけではありません。
女性皇族本人の身分保持と、その配偶者・子どもの身分は分けて考えられています。
なお、施行時点ですでに皇族だった女性皇族には、本人の意思で結婚と同時に皇籍を離れることができる経過措置も設けられています。
2. 旧宮家の男系男子を養子として迎えられる
これまで皇族の養子縁組は原則として禁止されていました。
今回の改正では、一定の条件を満たす旧皇族の男系男子について、皇族が養子として迎えられる制度が新設されました。
対象者には、次の条件があります。
- 皇室典範上の皇族男子であった者の嫡男系嫡出の子孫であること
- 現在は皇族ではない男性であること
- 15歳以上であること
- 配偶者と子どもがいないこと
- 皇室会議の議を経て養子縁組を行うこと
養親となれる皇族にも制限があり、皇嗣と皇嗣妃は対象外です。
養子本人は天皇になれる?子孫の皇位継承資格は?
今回の改正で特に重要なのが、養子となった本人と、その子孫の扱いです。
ここは混同されやすい部分です。
| 対象 | 皇族としての身分 | 皇位継承資格 |
|---|---|---|
| 養子となった旧宮家の男性 | 取得する | 取得しない |
| その男系男子の子孫 | 実家の系統に基づいて判断 | 現行規定により資格を得る可能性がある |
| 女性皇族本人 | 結婚後も保持できる | 現行制度では資格なし |
| 女性皇族の配偶者・子 | 原則として皇族にならない | 現行制度では資格なし |
養子本人には皇位継承資格が与えられません。
一方、その子孫については、皇室典範第二条の適用を実家の系統によって判断するという規定が設けられました。
2026年7月10日の衆議院議院運営委員会で、木原稔官房長官は、養子の男系男子の子孫について、現行の皇室典範第一条・第二条が適用されるとの政府見解を説明しています。
つまり、養子本人は天皇になれなくても、その後の世代については男系男子であることなどの条件を満たせば、皇位継承資格を持つ可能性があります。
この違いは、今回の法改正を理解するうえで欠かせません。
2026年11月現在、養子縁組は実現しているのか?
制度が施行されたことと、実際に養子縁組が成立したことは同じではありません。
2026年8月の報道では、宮内庁長官が養親となり得る宮家の皇族方に制度の説明をほぼ終えた一方、養子候補となる旧宮家の男系男子については把握していないと伝えられました。
養子縁組には、対象者本人の自由な意思が必要です。
一般国民として生活している人が皇族となれば、生活環境、社会的責任、家族関係などに大きな変化が生じます。
そのため、制度が成立したからといって、すぐに養子が現れるとは限りません。
2026年11月時点では、制度の実際の運用と、具体的な縁組の実現が今後の焦点です。
また、改正法には30年ごとの見直し規定もあります。ただし、30年間は制度を変更できないという意味ではなく、必要に応じた検討や措置はそれ以前にも可能です。
【賛否を比較】竹田恒泰氏の男系天皇論に対する評価と正統性の問題
竹田恒泰氏の男系継承論は、皇室の歴史を重視する立場から支持される一方、皇位継承の安定性や現代社会との整合性をめぐって異なる見解も存在します。
ここでは、主張の内容と、それに対する主な論点を分けて整理します。
竹田恒泰氏の主張を支持する側の論点
男系継承を支持する立場では、主に次の3点が重視されています。
歴史的な連続性
長い歴史を通じて男系で皇位が継承されてきたという認識から、継承方法を変更することには慎重であるべきだという考え方です。
皇統の正統性
男系の血筋を皇統の基準として維持することで、天皇の地位に対する歴史的な共通認識を保てるという主張です。
旧宮家を活用する選択肢
直系の皇族だけに継承を限定せず、傍系の宮家に由来する男系男子を迎えることで、将来の選択肢を確保できるという考え方です。
竹田氏の主張は、これらの論点を一体として捉えています。
男系継承に対する主な疑問や反論
一方、男系男子に限定することへの疑問もあります。
第一に、皇位継承者の候補が限られる問題です。
男系男子に限定すれば、皇位継承資格を持つ人の範囲は狭くなります。
将来、悠仁親王の次の世代に男系男子が誕生しなかった場合、継承者の確保は改めて大きな課題になります。
第二に、女性天皇の歴史をどう評価するかという問題です。
日本には10代8人の女性天皇が存在しました。
女性天皇の歴史がある以上、性別を理由に皇位継承の可能性を排除する必要があるのかという疑問が生じます。
ただし、女性天皇の存在と女系継承の容認は別問題です。
第三に、憲法上の解釈です。
2021年の政府有識者会議では、元最高裁判所判事の岡部喜代子氏が、憲法上の世襲原則は男子や男系まで求めるものではないという見解を示しました。
これは法律の専門家による一つの見解であり、現行皇室典範の規定が変更されたことを意味しません。
皇位継承をめぐっては、歴史的伝統と憲法上の解釈をどのように調整するかも重要な論点になっています。
竹田恒泰氏の評判は?発言が議論を呼ぶ理由
竹田氏の評価を考える場合、発言の内容と表現方法を分けて見る必要があります。
支持する立場からは、皇室の歴史や制度を分かりやすく説明し、男系継承の意味を継続的に訴えている論者として評価されています。
一方、批判的な立場からは、男系を維持することを優先するあまり、女性皇族や女系継承をめぐる選択肢を狭めているという指摘があります。
特に2025年のABEMA出演では、女系天皇が誕生した場合の国民の分裂を懸念する発言や、女系継承を容認する意見に対する強い比喩表現が報じられました。
このような発言は、問題提起として注目される一方、議論の相手に対する表現が強すぎるという受け止め方も生みやすいものです。
ただし、竹田氏の男系継承論に対する全国的な支持率や、賛否の割合を示す確かな調査数値があるわけではありません。
そのため、ネット上の反応だけから世論全体の評価を判断することはできません。
重要なのは、竹田氏が提起する「皇統の連続性」という論点と、反対側が提起する「継承資格者の確保」という論点を分けて検討することです。
【プロの結論】男系継承の議論で本当に考えるべきこと
男系継承をめぐる議論は、伝統を守るか、時代に合わせて変えるかという単純な二者択一ではありません。
本質的には、次の3つの課題が重なっています。
1. 皇統の歴史的な連続性をどう位置づけるか。
2. 将来にわたって皇位継承者を安定的に確保できるか。
3. 国民が天皇を象徴として受け入れ続けられる制度をどう設計するか。
竹田氏の男系継承論は、第一と第三の問題を重視しています。
一方、女性天皇・女系天皇を認めるべきだという立場では、第二の問題、つまり皇位継承者の不足をより深刻に捉える傾向があります。
そして2026年の法改正は、まず皇族数を確保するための制度を整えるという方向に進みました。
しかし、皇族数が増えることと、将来の皇位継承が安定することは必ずしも同じではありません。
制度を作った後に、実際にどのような人が皇室に加わり、どのような形で次世代につながっていくのかまで検証する必要があります。
【疑問を解消】竹田恒泰氏と男系天皇に関するよくある質問(FAQ)
Q1:竹田恒泰氏はなぜ男系天皇にこだわっているのですか?
A1:父方の血筋によって歴代天皇から皇統が受け継がれてきたという歴史的連続性を重視しているためです。また、女系天皇が誕生した場合、天皇の正統性をめぐって国民の認識が分裂する可能性を懸念しています。旧宮家の男系男子を養子に迎える案も、その考え方に基づいています。
Q2:女性天皇と女系天皇は何が違うのですか?
A2:女性天皇は、女性が天皇に即位することです。女系天皇は、母方の血筋によって皇統につながる天皇を指します。過去の女性天皇は全員が男系女子であり、女性天皇が存在したことは女系天皇が存在したことを意味しません。
Q3:旧宮家の男系男子は2026年から天皇になれるのですか?
A3:養子になった本人には皇位継承資格がありません。ただし、その子孫については、実家の系統に基づいて皇族としての地位が判断され、男系男子であるなどの条件を満たせば、将来的に皇位継承資格を得る可能性があります。
Q4:2026年の皇室典範改正で女性天皇は認められましたか?
A4:認められていません。今回の改正は女性皇族の婚姻後の身分保持と、旧宮家の男系男子を養子に迎える制度を中心とするものです。皇室典範第一条の男系男子という皇位継承資格の条件は維持されています。
Q5:光格天皇と旧宮家の養子案にはどのような関係がありますか?
A5:光格天皇は、江戸時代に閑院宮家から即位した天皇です。直系の継承者だけでなく傍系の宮家も皇統の維持に関わってきた歴史的な事例であり、竹田氏が旧宮家の活用を主張する際の歴史的背景の一つになっています。ただし、当時の宮家継承と現在の養子制度は法的には異なります。
まとめ:竹田恒泰氏の男系天皇論と2026年以降の皇室の課題
竹田恒泰氏が男系天皇にこだわる最大の理由は、父方の血筋を通じて受け継がれてきた皇統の連続性を守りたいという考え方にあります。
その背景には、明治天皇の玄孫として旧皇族の家系に生まれた経歴だけでなく、皇室の歴史や制度について長年発信してきた作家としての立場もあります。
今回の記事で押さえておきたい要点は次のとおりです。
- 男系天皇と女系天皇は、性別ではなく血統のつながり方によって区別される。
- 歴代の女性天皇10代8人は、いずれも男系女子だった。
- 光格天皇の即位は、傍系宮家が皇統を支えた歴史的な事例である。
- 2026年10月24日、旧宮家の男系男子を養子に迎える制度が施行された。
- 養子本人には皇位継承資格がなく、皇室典範第一条の男系男子という条件は維持されている。
2026年11月現在、皇室典範改正によって皇族数を確保するための制度は整いました。しかし、実際の養子縁組や将来の継承者の確保には、まだ検討すべき課題が残されています。
竹田恒泰氏の主張を理解するうえで大切なのは、男系継承を支持するかどうかだけで判断しないことです。
歴史的な連続性、現行法の規定、皇族数の確保、国民の理解という4つの視点から考えることで、皇位継承問題の本当の争点が見えてきます。
今後の議論では、伝統の継承と皇室の持続可能性をどのように両立させるのかが、引き続き問われることになります。