2026年の戦力外・自由契約の動きは、単に選手を入れ替えるだけでなく、2027年シーズンに向けたチーム編成にも関係している。
特に重要なのが、支配下登録枠と育成選手の運用だ。
支配下登録は最大70人という制約がある
NPBでは、1球団が同一年度に支配下選手として登録できる人数に70人の上限が設けられている。
2026年7月31日時点のNPB公表資料によると、巨人の登録人数は次のとおりだった。
| 区分 | 登録人数 |
|---|---|
| 支配下選手 | 70人 |
| 育成選手 | 35人 |
| 合計 | 105人 |
この数字からも、巨人が支配下登録枠をどのように運用するかが重要な編成課題であることが分かる。
支配下選手から育成選手への変更は、故障からの復帰を待つ選手や、もう一度ファームで実績を積ませたい選手にとって、選択肢の一つとなる。
一方、育成選手は1軍の公式戦に出場できないため、本人にとっては支配下復帰が大きな目標となる。
2027年度の育成契約保留者は12人
NPBが2026年10月30日に公示した2027年度育成選手保留者名簿には、巨人から次の12人が掲載されている。
- 投手:冨重英二郎、林燦、堀江正太郎、鈴木圭晋、西川歩、吹田志道、河野優作
- 捕手:松井蓮太朗、李健熙、坂本達也
- 内野手:竹下徠空
- 外野手:C・フェリス
この名簿は、球団が翌シーズンも引き続き契約を結ぶ予定の育成選手を示すものだ。
反対に、名簿に掲載されなかった育成選手は自由契約となる。ただし、自由契約後に元の球団と再契約することもできる。
2027年に注目したい3つのポイント
1. 浅野翔吾らの育成契約が成立するか
ドラフト1位の浅野を含む自由契約選手が、巨人と育成契約を結び直すかどうかは大きな注目点だ。
特に浅野は故障からの復帰が優先される状況にあり、支配下登録への復帰にはコンディションの回復と実戦での結果が求められる。
2. 育成選手から支配下への昇格があるか
2026年にも知念大成、鈴木大和らが育成から支配下登録を勝ち取った。
育成契約は終着点ではない。ファームでの打撃成績、投球内容、守備力などを積み重ねれば、翌シーズン以降の昇格も考えられる。
3. 新戦力と既存選手の競争がどう変わるか
ドラフト指名選手や新外国人選手の加入も含め、2027年は各ポジションで競争が始まる。
戦力外となった選手の穴を単純に同じポジションの新人で埋めるとは限らない。チーム全体のバランスを見ながら、投手・野手それぞれの補強方針が決まっていく。
【歴代の巨人戦力外選手】退団後に別球団で再起した事例
読売ジャイアンツの歴代戦力外選手を振り返ると、退団後の進路は決して一つではない。
その代表的な事例が、2020年に巨人から戦力外通告を受けた宮國椋丞投手だ。
宮國は2010年ドラフト2位で巨人に入団。2013年には開幕投手を務め、1軍通算205試合に登板した実績を持つ。
2020年11月に戦力外通告を受けた後も現役続行を希望し、12球団合同トライアウトを受験。2021年3月には横浜DeNAベイスターズと育成契約を結んだ。
巨人を離れた後も、別球団でプロ野球選手としての道をつないだ例である。
この事例から分かるのは、戦力外通告は選手の能力や野球人生を一律に否定するものではないということだ。
球団が変われば、必要とされるポジションや役割も変わる。巨人では出場機会が限られていた選手が、別の球団では貴重な戦力として評価される可能性もある。
【プロの結論】戦力外選手の評価は3つの視点で考える
2026年の巨人の人事を分析するうえで、注目したい判断基準は次の3点だ。
- 実績と現在の能力: 過去の1軍実績だけでなく、直近のファーム成績や現在のコンディションを見る。
- チームとの相性: 選手の能力だけでなく、移籍先が必要とするポジションや役割に合うかを考える。
- 契約形態と本人の意思: 自由契約、育成契約、現役続行、引退を混同せず、本人がどの道を選択するかを確認する。
特に2026年は、浅野翔吾のような将来性の高い選手も自由契約の対象となった。ドラフト順位や過去の期待値だけでは、選手の現在地を正しく評価できない。
戦力外通告のニュースを見る際は、発表された契約上の事実と、その後の選手の選択を分けて追うことが重要だ。
【読売ジャイアンツ戦力外2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:巨人の2026年の戦力外通告を受けた選手は何人ですか?
A1:2026年11月4日時点で、来季契約を結ばない旨の正式な通告が確認できる選手は14人です。内訳は支配下選手4人、育成選手10人です。これとは別に、自由契約となった支配下選手や育成選手もいます。
Q2:巨人の戦力外選手は全員退団するのですか?
A2:全員が完全に退団するわけではありません。自由契約となった後、元の巨人と育成契約を結び直す可能性があります。他球団との契約や現役引退を選ぶ選手もいます。
Q3:2026年の巨人の戦力外選手が参加するトライアウトはいつですか?
A3:2026年11月17日(火)にバンテリンドーム ナゴヤで開催予定です。日本プロ野球選手会が主催し、午後4時からシート打撃を開始する予定です。郡拓也については参加予定が報じられています。
Q4:浅野翔吾は巨人を退団することが決まったのですか?
A4:2026年10月25日に自由契約が発表されましたが、育成契約を打診される見込みと報じられています。右膝の手術後のリハビリを続けており、自由契約だけで完全退団が決まったわけではありません。
まとめ:巨人の戦力外は2027年のチーム編成を占う重要な動き
2026年11月4日時点の読売ジャイアンツの戦力外・自由契約情報を整理すると、次のようになる。
- 正式な来季契約非継続の通告は14人。
- 9月30日には育成選手9人に通告。
- 10月5日には山田龍聖、郡拓也、岡田悠希に通告。
- 10月9日には松浦慶斗が自由契約。
- 10月25日には湯浅大への通告と、浅野翔吾ら6選手の自由契約が発表された。
- 10月30日には育成選手の自由契約公示が行われた。
- 板東湧梧、石田隼都、森本哲星は現役引退を決断。
- 松井颯、富田龍、山田龍聖、郡拓也、岡田悠希、湯浅大らは現役続行を希望している。
2027年に向けては、自由契約となった選手の再契約、育成から支配下への昇格、他球団への移籍が引き続き注目される。
巨人の戦力外情報を追う際には、単純な人数や選手名だけでなく、発表日、支配下・育成の区分、自由契約の理由、本人の進路をセットで確認したい。
2026年の巨人のオフシーズンは、選手にとっては再起の機会であり、球団にとっては2027年の新体制を整える重要な時期でもある。 今後の契約発表とトライアウトの結果が、来季のチーム構成を読み解く鍵になる。