2026年11月現在、スタジオジブリの名作『千と千尋の神隠し』の国内累計興行収入は316億8,000万円。日本国内の歴代映画興行収入ランキングでは第3位を維持しています。2001年7月20日の公開から25年を経た現在も、歴代トップクラスの記録を残す作品です。
この数字には、公開当初の興行成績だけでなく、2020年の再上映によって加算された8億8,000万円が含まれています。一方、首位には『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』、2位には『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』がランクイン。2026年11月1日現在の興行通信社の最新ランキングを基に、記録更新の経緯や宮崎駿監督作品との比較、数字を見る際の注意点まで詳しく整理します。
【2026年最新】千と千尋の神隠しの興行収入は316.8億円!国内歴代3位の記録
『千と千尋の神隠し』の国内累計興行収入は316億8,000万円です。
2026年11月1日現在、興行通信社が公表している「歴代興収ベスト100」では、国内総合ランキングの第3位に位置しています。
2001年の公開時には歴代最高興行収入を記録しましたが、その後、『鬼滅の刃』シリーズの歴史的なヒットによって順位が変わりました。
2026年11月1日時点の国内歴代興行収入ランキング
上位作品を比較すると、現在の順位は次のとおりです。
- 1位:『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』407.5億円
- 2位:『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』403.6億円
- 3位:『千と千尋の神隠し』316.8億円
- 4位:『タイタニック』277.7億円
- 5位:『アナと雪の女王』255.0億円
特に注目したいのは、3位と4位の差です。
『千と千尋の神隠し』は4位の『タイタニック』に39.1億円の差をつけています。加えて、2位の『無限城編 第一章』との差は86.8億円です。
つまり、2026年現在のランキングでは上位2作品が400億円を超える一方、『千と千尋の神隠し』も300億円を大きく超える記録を保持しています。
これらの数字は、世界全体の興行収入ではなく、日本国内の映画館での興行収入を比較したものです。海外での上映成績や映像ソフトの販売額とは区別する必要があります。
316.8億円は現在も歴代トップクラスの記録
歴代3位という順位だけを見ると、過去の記録になったように感じる可能性があります。
しかし、316.8億円という興行収入は、現在の映画市場でも極めて大きな数字です。
しかも、同作は2001年公開の作品です。新作映画のように公開直後の話題性だけで数字を積み上げたのではなく、長期間にわたって劇場で上映され、再上映によっても観客を集めました。
この点が、単純なランキング比較だけでは見えてこない『千と千尋の神隠し』の特徴です。
【公開から25年】2001年7月20日の公開と308億円の歴史的記録
『千と千尋の神隠し』は、2001年7月20日に劇場公開されたスタジオジブリの長編アニメーション映画です。
監督・脚本は宮崎駿。配給は東宝が担当しました。
物語は、引っ越しの途中で不思議な異世界に迷い込んだ10歳の少女・千尋が、両親を救い、元の世界に戻るために奮闘する姿を描いています。
湯婆婆が支配する湯屋で働くことになった千尋が、ハクやリン、釜爺、カオナシなど個性豊かな存在と出会いながら成長していく物語は、日本国内だけでなく海外でも高い評価を獲得しました。
公開当初の興行収入は308億円
東宝とスタジオジブリの沿革資料では、公開当初の興行収入は308億円と記録されています。
当時の日本映画界において歴代最高記録を更新した作品であり、それまでの『もののけ姫』の記録を塗り替える大ヒットとなりました。
スタジオジブリの公式歴史資料によれば、公開時の観客動員数は約2,380万人。興行収入308億円という記録とともに、日本映画史に残る実績となっています。
ベルリン国際映画祭とアカデミー賞でも評価
本作の評価は、国内興行だけにとどまりません。
2002年には第52回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞。さらに2003年には第75回アカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞しました。
日本のアニメーション映画が国際的な映画賞で高く評価された代表的な作品として、現在も語り継がれています。
興行成績と作品評価の両方で大きな実績を残したことが、長期的な人気を支える背景の一つです。
304億円と308億円、どちらが正しい?
ここで、興行収入を調べる際に混乱しやすい数字があります。
日本映画製作者連盟の2001年の年間興行収入資料では、『千と千尋の神隠し』は304.0億円と掲載されています。一方、東宝とスタジオジブリの公式沿革では308億円とされています。
このように、参照する資料によって数字に違いがあります。
特に重要なのは、2020年の上方修正が、東宝が当時公表していた308億円を基準に行われたことです。
そのため、現在の累計316.8億円を計算する場合は、304億円に8.8億円を足すのではなく、2020年の発表内容に沿って308億円に8.8億円を加える必要があります。
【2020年の再上映】興行収入8.8億円が加算された理由と経緯
『千と千尋の神隠し』の興行収入を語るうえで欠かせないのが、2020年に実施された再上映です。
2020年6月26日から8月にかけて、全国372館でスタジオジブリ作品の再上映企画「一生に一度は、映画館でジブリを。」が実施されました。
この企画では、『千と千尋の神隠し』のほか、『もののけ姫』『風の谷のナウシカ』『ゲド戦記』も上映されました。
当時は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、映画館の営業や新作映画の公開にも大きな制約が生じていた時期です。
そのような環境で、過去の名作を映画館で再び楽しめる企画が実施されたことは、映画ファンにとっても大きな意味を持ちました。
再上映で8.8億円を記録
2020年12月15日、東宝は『千と千尋の神隠し』の興行収入を308億円から316億8,000万円に上方修正したことを明らかにしました。
加算された金額は8億8,000万円です。
つまり、2020年の再上映だけで約8.8億円の興行収入を記録したことになります。
公開から約19年が経過していたにもかかわらず、全国規模の劇場上映でこれほどの数字を積み上げたことは、作品の根強い人気を示す出来事でした。
2020年のジブリ再上映作品の興行収入
同じ再上映企画では、ほかの作品も興行収入を伸ばしています。
| 作品名 | 再上映による加算額 | 2020年発表時の累計 |
|---|---|---|
| 千と千尋の神隠し | 8.8億円 | 316.8億円 |
| もののけ姫 | 8.8億円 | 201.8億円 |
| 風の谷のナウシカ | 7.3億円 | ― |
| ゲド戦記 | 1.5億円 | ― |
4作品の再上映による興行収入は合計26.4億円に達しました。
特に『もののけ姫』は累計201.8億円となり、『ハウルの動く城』の196億円を上回る記録に更新されました。
この再上映企画は、『千と千尋の神隠し』だけでなく、スタジオジブリ作品全体の興行収入ランキングにも影響を与えた出来事だったのです。
再上映の8.8億円は現在の累計に含まれる?
答えは、含まれています。
316.8億円は、2001年の公開時の興行収入だけを示した数字ではありません。
2001年の公開後に積み上げた308億円に、2020年の再上映による8.8億円を加えた累計です。
そのため、316.8億円という数字を紹介する際には、再上映分を含む国内累計興行収入と理解するのが正確です。
【歴代興行収入を比較】鬼滅の刃と千と千尋の神隠しの順位は?
2026年の国内映画興行収入ランキングを大きく動かしているのが、『鬼滅の刃』シリーズです。
『千と千尋の神隠し』が長年保持してきた歴代1位の座を奪ったのは、2020年公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』でした。
さらに2025年には『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が公開され、こちらも400億円を突破しています。
2026年11月1日時点の主要作品比較
| 順位 | 作品名 | 国内興行収入 | 公開日 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 鬼滅の刃 無限列車編 | 407.5億円 | 2020年10月16日 |
| 2位 | 鬼滅の刃 無限城編 第一章 | 403.6億円 | 2025年7月18日 |
| 3位 | 千と千尋の神隠し | 316.8億円 | 2001年7月20日 |
| 4位 | タイタニック | 277.7億円 | 1997年12月20日 |
| 5位 | アナと雪の女王 | 255.0億円 | 2014年3月14日 |
| 6位 | 君の名は。 | 251.7億円 | 2016年8月26日 |
| 7位 | もののけ姫 | 214.6億円 | 1997年7月12日 |
出典:興行通信社「歴代興収ベスト100」、2026年11月1日現在。金額は億円単位。
無限列車編は407.5億円で歴代1位
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、2020年10月16日に公開されました。
テレビアニメで描かれた物語の続きを劇場版で展開する形式で、大規模な観客動員を記録しました。
最終的に国内興行収入407.5億円となり、『千と千尋の神隠し』が保持していた歴代1位の記録を更新しました。
2026年11月現在も国内歴代1位の座を維持しています。
無限城編 第一章も400億円を突破
2025年7月18日に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』も、歴史的なヒットとなりました。
2026年4月9日の一部劇場を除く終映時点で、アニプレックス調べの国内興行収入は402億1万9,000円と発表されています。
その後、興行通信社の2026年11月1日現在の歴代ランキングでは403.6億円と掲載されています。
このように、発表主体や集計時点によって数字に差が生じる場合があります。最新の順位を確認するときは、興行通信社の同一基準日のランキングを参照することが大切です。
千と千尋の神隠しは鬼滅にどれだけ差をつけられた?
2026年11月1日時点の数字で比較すると、次のようになります。
- 無限列車編との差:約90.7億円
- 無限城編 第一章との差:約86.8億円
いずれも『千と千尋の神隠し』を大きく上回っています。
ただし、ここで考えたいのは、作品の優劣と興行収入ランキングは別の評価軸だということです。
興行収入は、公開時期、上映規模、観客動員、再上映、作品の話題性など、さまざまな要素によって変動します。
2001年公開の作品と2025年公開の作品を、興行収入だけで単純に比較することには限界があります。
それでも、公開から25年を経た作品が316.8億円を保持している事実は、映画史に残る実績です。
【ジブリ作品の興行収入ランキング】宮崎駿監督の代表作と比較
『千と千尋の神隠し』の記録を考える際には、スタジオジブリ作品全体の興行収入にも注目したいところです。
宮崎駿監督は、日本のアニメーション映画を代表する監督の一人であり、数々の大ヒット作品を生み出してきました。
興行通信社の2026年11月1日現在のランキングを見ると、ジブリ作品の上位には宮崎駿監督の作品が並んでいます。
主なジブリ作品の国内興行収入
- 『千と千尋の神隠し』:316.8億円
- 『もののけ姫』:214.6億円
- 『ハウルの動く城』:196.0億円
- 『崖の上のポニョ』:155.0億円
- 『風立ちぬ』:120.2億円
2位のもののけ姫との差は102.2億円
ジブリ作品の中で比較すると、『千と千尋の神隠し』の記録はさらに際立ちます。
2位の『もののけ姫』は214.6億円です。
その差は102.2億円。
同じ宮崎駿監督作品であり、どちらも日本映画史に残るヒット作ですが、興行収入では100億円以上の差があります。
また、『ハウルの動く城』も196億円という非常に高い記録を残しています。
『千と千尋の神隠し』がジブリ作品の中でも突出した興行成績を残していることが分かります。
なぜ千と千尋の神隠しは長く支持されているのか
興行成績の背景には、作品そのものが持つ幅広い訴求力があります。
本作は、千尋という10歳の少女が異世界で働きながら成長していく物語です。
異世界の不思議な風景やキャラクターの魅力だけでなく、親子関係、仕事、自立、名前を奪われることの意味など、さまざまなテーマが盛り込まれています。
子どもにとっては冒険物語として楽しめる一方、大人にとっては社会や人間関係を考えるきっかけにもなります。
こうした複数の視点から楽しめる構造が、世代を超えた鑑賞につながっていると考えられます。
また、2020年の再上映で8.8億円を記録したことからも、公開当時の観客だけでなく、後年になって初めて劇場で鑑賞した人や、再び大画面で作品を楽しみたい人がいたことがうかがえます。
【プロの結論】興行収入316.8億円という数字から読み解く映画の価値
『千と千尋の神隠し』の316.8億円という数字には、単なる大ヒットという言葉だけでは説明できない意味があります。
特に注目したいのは、次の3つのポイントです。
1. 公開当初の成功だけでなく再上映でも数字を伸ばした
一般的に映画の興行収入は、公開直後から数週間、数か月にわたって積み上がります。
しかし、本作の場合は公開から約19年が経過した2020年にも、再上映で8.8億円を記録しました。
これは、公開当時の話題性だけでは説明しきれない作品の持続的な集客力を示しています。
2. ランキングは作品の価値をすべて表すものではない
興行収入ランキングは、映画館での売上規模を比較する指標です。
作品の芸術性、物語の完成度、文化的影響、国際的な評価などを直接測定するものではありません。
『千と千尋の神隠し』は興行収入316.8億円に加え、ベルリン国際映画祭の金熊賞やアカデミー賞長編アニメーション賞も受賞しています。
興行成績と国際的な作品評価の両方を備えていることが、本作の歴史的な位置づけを考えるうえで重要です。
3. 興行収入を比較するときは集計条件を確認する
映画の歴代ランキングを見る際には、次の点を確認すると数字の誤解を防げます。
- 国内興行収入なのか、全世界興行収入なのか
- 初回公開のみなのか、再上映分も含む累計なのか
- いつ時点のランキングなのか
- 配給収入と興行収入を混同していないか
- 発表主体によって数字が異なっていないか
特に古い映画では、興行収入ではなく配給収入が公表されていた時代があります。国立国会図書館の映画統計に関する資料でも、2000年以降は興行収入による発表に切り替わったことが説明されています。
単純な順位だけでなく、こうした集計条件まで確認することが、映画興行の実績を正しく理解するポイントです。
【よくある質問】千と千尋の神隠しの興行収入に関するFAQ
Q1:千と千尋の神隠しの興行収入はいくらですか?
A1:国内累計興行収入は316億8,000万円です。2001年の公開後、2020年の再上映による8億8,000万円が加算されました。
Q2:千と千尋の神隠しは2026年現在、歴代何位ですか?
A2:2026年11月1日現在、国内映画の歴代興行収入ランキングで第3位です。1位は『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の407.5億円、2位は『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章』の403.6億円です。
Q3:2020年の再上映でなぜ興行収入が増えたのですか?
A3:2020年6月26日から8月にかけて全国372館で再上映され、8.8億円の興行収入を記録したためです。東宝は同年12月15日に累計興行収入を308億円から316.8億円に上方修正しました。
Q4:千と千尋の神隠しは鬼滅の刃に抜かれたのですか?
A4:はい。2020年に『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が407.5億円を記録し、歴代1位を更新しました。さらに2025年公開の『無限城編 第一章』も400億円を突破し、2026年11月現在は2位となっています。
Q5:千と千尋の神隠しはジブリ作品で何位ですか?
A5:国内興行収入ではスタジオジブリ作品の歴代1位です。2位の『もののけ姫』は214.6億円、3位の『ハウルの動く城』は196億円です。
まとめ:千と千尋の神隠しは316.8億円で国内歴代3位を維持
『千と千尋の神隠し』の国内累計興行収入は316億8,000万円。2026年11月1日現在、国内歴代3位という輝かしい記録を残しています。
今回のポイントを振り返ると、次のとおりです。
- 2001年7月20日に公開され、当時の歴代最高記録を更新。
- 東宝とスタジオジブリの沿革では、公開当初の興行収入は308億円。
- 2020年の全国372館での再上映によって8.8億円を加算。
- 累計316.8億円となり、現在も国内歴代3位。
- 1位は『鬼滅の刃』無限列車編、2位は『鬼滅の刃』無限城編 第一章。
宮崎駿監督が生み出した本作は、公開から25年を経ても日本映画史を代表する作品であり続けています。
『鬼滅の刃』シリーズが400億円を超える記録を打ち立てた現在でも、316.8億円という数字は決して色あせていません。
むしろ、再上映によって新たな観客を劇場に呼び込み、長い年月を経ても興行収入を伸ばした点に、本作ならではの強さがあります。
今後の再上映や記録更新の動向にも注目しながら、国内映画興行収入ランキングの歴史に残る作品として、その存在を改めて評価したいところです。