2026年11月現在、大相撲の千代翔馬は、九重部屋に所属する現役力士です。11月場所の番付は東十両筆頭。2026年9月場所では西前頭十四枚目で5勝10敗と負け越し、幕内から十両へ番付を下げました。11月場所は11月8日に初日を迎えるため、11月4日現在の星取表は0勝0敗です。
本名は石橋翔馬(いしばし・しょうま)。モンゴルのウランバートル出身で、最高位は前頭二枚目です。2025年3月には横綱・豊昇龍を破って初金星を獲得。2024年には日本国籍を取得しており、その背景には引退後も相撲協会に残り、親方として後進を指導したいという将来への展望がありました。現在の番付、過去の成績、得意技、国籍取得の経緯を整理します。
【千代翔馬の現在】2026年11月場所は東十両筆頭、9月場所は5勝10敗
2026年11月場所の千代翔馬は、東十両筆頭に位置しています。日本相撲協会の力士プロフィールにも同じ番付が掲載されており、現在の所属は九重部屋です。
直前の9月場所では西前頭十四枚目に在位しましたが、成績は5勝10敗。15日間で勝ち越しに必要な8勝には届かず、翌11月場所では十両へ降格しました。
9月場所の星取表を詳しく見ると、初日と二日目に連敗した後、三日目から五日目まで3連勝。七日目にも勝利し、千秋楽では正代を押し出して白星を挙げています。しかし、八日目から十四日目まで7連敗を喫したことが、最終的な負け越しにつながりました。
9月場所の勝ち星を挙げた相手は次の5人です。
- 三日目:湘南乃海(上手出し投げ)
- 四日目:朝白龍(寄り切り)
- 五日目:玉鷲(寄り切り)
- 七日目:翔猿(小手投げ)
- 千秋楽:正代(押し出し)
注目したいのは、2026年5月場所から9月場所まで、3場所連続で5勝10敗だった点です。3月場所には10勝5敗と好成績を残していただけに、その後の失速は番付にも大きく影響しました。
なお、2026年11月場所は11月8日から22日まで福岡国際センターで開催されます。11月4日現在は場所前であり、公式プロフィールの星取表も0勝0敗です。今場所の実際の勝敗と、過去の成績を混同しないことが大切です。
【プロフィールと九重部屋での歩み】モンゴル・ウランバートルから幕内へ
千代翔馬は1991年7月20日生まれ。モンゴルの首都ウランバートル出身で、2026年11月時点では35歳です。
身長は184センチ、体重は144キロ。所属は九重部屋で、四股名は千代翔馬富士雄(ちよしょうま・ふじお)です。日本相撲協会のプロフィールによると、相撲を始めたのは17歳。若くして日本へ渡り、相撲の道を歩み始めました。
来日後は高知県の明徳義塾高校に相撲留学。2009年7月場所で初土俵を踏み、2016年1月場所に新十両、同年9月場所に新入幕を果たしました。
ここまでの歩みを、主な出来事と関係者・関連記録を交えて整理します。
| 時期 | 出来事・番付 | 関連する事実 |
|---|---|---|
| 1991年7月 | モンゴル・ウランバートルで誕生 | 本名は当時ガンバータル・ムンクサイハン |
| 2009年7月 | 初土俵 | 九重部屋から力士としてスタート |
| 2016年1月 | 新十両 | 関取への昇進を実現 |
| 2016年9月 | 新入幕 | 幕内力士としてのキャリアが始まる |
| 2017年5月 | 最高位・前頭二枚目 | 自己最高位に到達 |
| 2024年5月 | 日本国籍取得 | 日本名は石橋翔馬 |
| 2025年3月 | 初金星 | 横綱・豊昇龍を撃破 |
| 2026年9月 | 西前頭十四枚目で5勝10敗 | 幕内から十両へ降格 |
| 2026年11月 | 東十両筆頭 | 再入幕を目指す立場 |
千代翔馬のキャリアを振り返るうえで、九重部屋との関係も欠かせません。九重部屋は元横綱・千代の富士が師匠を務めたことで知られる相撲部屋です。千代翔馬は先代九重親方の時代に入門した力士であり、長年にわたって同部屋で土俵に立ち続けています。
2016年の新入幕から2017年5月の前頭二枚目到達まで、約1年足らずで幕内上位へ進出しました。最高位を更新した時期は、関取としての成長が特に表れた時期といえます。
また、日本相撲協会の公式プロフィールでは、本人が相撲界で自分の一番の持ち味として「スピード」を挙げています。体格だけではなく、動きの速さを自分の武器と認識している点も特徴です。
【最高位・成績・金星】前頭二枚目と豊昇龍を破った初金星
千代翔馬の自己最高位は、前頭二枚目です。2017年5月場所に到達した地位で、幕内上位で戦った実績を持っています。
日本相撲協会の公式プロフィールに掲載された2026年11月場所時点の通算記録は、次のとおりです。
- 生涯戦歴:600勝599敗20休(103場所)
- 幕内戦歴:307勝378敗20休(47場所)
- 幕下優勝:1回
- 幕内優勝:0回
- 十両優勝:0回
- 金星:1個
- 殊勲賞・敢闘賞・技能賞:いずれも0回
幕内優勝や三賞の獲得歴はありませんが、通算600勝に到達していることは長く土俵に立ち続けてきた証しです。特に幕内と十両を行き来しながらも、関取としてキャリアを継続している点に特徴があります。
2025年3月、横綱・豊昇龍から初金星
千代翔馬の実績の中でも、特に印象的なのが2025年3月場所です。
3月13日の春場所五日目、平幕の千代翔馬は新横綱・豊昇龍と対戦。立ち合いで右に動いて上手を取り、相手に体勢を立て直す余裕を与えず、最後は寄り切りで勝利しました。
これが千代翔馬にとって自身初の金星でした。金星とは、平幕力士が横綱を破った際に与えられる特別な白星です。千代翔馬はこの勝利によって、公式記録上も金星1個を獲得しています。
デイリースポーツの報道によると、当時33歳7カ月21日での初金星は、1958年に年6場所制が定着して以降、史上2番目の年長記録でした。年齢を重ねてからの初金星という点でも、注目を集めた一番です。
この勝利は、千代翔馬が単に幕内に長く在籍してきた力士ではなく、横綱を相手に勝負を決める力を示したことを意味します。2026年に十両へ降格した現在も、過去の実績として評価できる重要な一番です。
【得意技と相撲の特徴】押し・左四つ・寄りをどう使うのか
日本相撲協会が公表している千代翔馬の得意技は、押し・左四つ・寄りです。
この3つは、相撲の組み立て方を理解するうえで重要な要素です。
押し相撲は、相手のまわしを取らず、手や腕で相手の体を押して土俵の外へ追い出す攻め方です。立ち合いから前へ出る力と、相手との距離を保つ技術が大切です。
左四つは、相手と組んだときに左手を差してまわしを取る形です。相手との組み手争いに勝ち、自分が有利な体勢を作ることが重要になります。
寄りは、相手に密着した状態で前へ圧力をかけ、土俵の外へ押し出す攻め方です。左四つから寄りへつなげられれば、得意な組み手を生かした攻撃ができます。
興味深いのは、公式プロフィールの過去6場所の決まり手傾向です。90取組で41勝という記録に加え、決まり手の割合は次のように公表されています。
- 叩き込み:17%
- 寄り切り:17%
- 押し出し:12%
- その他:54%
ここから分かるのは、得意技として押しや左四つを挙げていても、実際の勝負では多様な決まり手を使っているということです。
2025年3月の豊昇龍戦でも、立ち合いの変化から上手を取り、寄り切りにつなげました。得意な形に固執するだけではなく、相手や状況に応じて勝ち筋を選ぶ柔軟さも持ち合わせています。
本人が自らの長所にスピードを挙げていることも踏まえると、千代翔馬の相撲は、体格を生かした圧力だけでなく、立ち合いからの判断や素早い動きにも注目したいところです。
【日本国籍取得の経緯】本名が石橋翔馬になった理由と親方への道
千代翔馬について検索されることが多いテーマの一つが、日本国籍の取得です。
千代翔馬は2024年5月、日本国籍を取得しました。5月22日付の官報に帰化が告示されたことを、日刊スポーツなどが報じています。
帰化前の本名は、モンゴル名のガンバータル・ムンクサイハン。国籍取得に伴い、日本名として石橋翔馬を名乗ることになりました。
なぜ日本国籍を取得したのか
最大の理由は、現役引退後の将来を見据えた判断でした。
日本相撲協会で現役引退後も親方として活動するためには、年寄名跡を襲名する必要があります。その襲名には日本国籍が必要とされているため、外国出身の力士が親方として相撲協会に残ることを考える場合、国籍取得は重要な条件の一つです。
日刊スポーツの2024年5月24日付の報道では、千代翔馬は日本で生活基盤を築くことを考え、約2年前から申請していたと伝えられています。つまり、2024年に突然思い立ったのではなく、2022年ごろから準備を進めていたことになります。
また、現在の日本名である石橋翔馬の「石橋」は、福岡の後援者から名前をもらったものです。本人にとって、日本国籍取得は単なる書類上の変更ではなく、日本での生活や相撲界での将来を考えた決断だったことがうかがえます。
日本国籍を取得したら、すぐに親方になれる?
ここは誤解しやすいポイントです。
日本国籍を取得したことと、年寄名跡を取得したことは別の話です。国籍取得によって親方になるための国籍要件を満たしても、年寄名跡の取得や資格審査など、別の条件があります。
2024年5月のスポニチの報道でも、千代翔馬は親方株について、まだ先の話という趣旨を語っています。
したがって、日本国籍取得を理由に引退が決まった、あるいはすでに親方への就任が決定していると理解するのは正確ではありません。2026年11月現在も、千代翔馬は東十両筆頭として現役を続けています。
今回の帰化は、現役力士としての活動を終えるためではなく、現役生活の先にある指導者としての可能性を残すための長期的な選択と捉えるのが自然です。
【プロの結論】千代翔馬の今後は東十両筆頭からの再入幕が焦点
千代翔馬の2026年の成績を見ると、浮き沈みがはっきりしています。
3月場所では10勝5敗と勝ち越した一方、5月、7月、9月は3場所連続で5勝10敗。幕内での地位を維持できず、11月場所では東十両筆頭まで番付を下げました。
ただし、十両筆頭は幕内復帰を目指すうえで重要な位置です。今場所で勝ち越しを達成し、安定した相撲を取り戻せるかどうかが注目点になります。再入幕は本人の成績だけでなく、他の力士の成績や幕内の空き枠にも左右されるため、勝ち越せば必ず昇進するというわけではありません。
今後の千代翔馬を評価する際には、次の3点を確認すると、成績の変化をより具体的に把握できます。
- 立ち合いの安定感:スピードを生かした立ち合いから、自分の有利な体勢を作れているか。
- 得意な形への移行:押しや左四つから寄りにつなげ、相手に主導権を渡さず攻められるか。
- 15日間の安定性:序盤の連勝だけでなく、中盤から終盤まで白星を積み重ねられるか。
2025年に豊昇龍から金星を獲得した実績や、通算600勝という数字は、千代翔馬が長年にわたって関取として戦ってきたことを示しています。一方、2026年の連続負け越しは、現在の番付を考えるうえで見過ごせない事実です。
過去の最高位だけで現在の実力を判断するのではなく、直近の星取表と取組内容を合わせて見ることが、千代翔馬の現在地を理解するためのポイントです。
【千代翔馬に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:千代翔馬の2026年11月場所の番付は何枚目ですか?
A1:2026年11月場所は東十両筆頭です。9月場所では西前頭十四枚目で5勝10敗となり、十両へ降格しました。11月場所の初日は11月8日で、11月4日時点では0勝0敗です。
Q2:千代翔馬の本名は石橋翔馬ですか?出身地はどこですか?
A2:はい。本名は石橋翔馬です。1991年7月20日生まれで、モンゴルのウランバートル出身です。2024年5月に日本国籍を取得し、帰化前の本名から石橋翔馬に変わりました。
Q3:千代翔馬が日本国籍を取得した理由は何ですか?
A3:主な理由は、将来的に現役引退後も日本相撲協会に残り、親方として活動する可能性を考えたためです。年寄名跡の襲名には日本国籍が必要とされます。ただし、国籍取得だけで親方への就任が決まるわけではありません。
まとめ:千代翔馬は東十両筆頭から再入幕を目指す
千代翔馬は、モンゴル・ウランバートル出身で九重部屋に所属する35歳の現役力士です。最高位は前頭二枚目。幕下優勝1回、金星1個という実績を持ち、2025年3月には横綱・豊昇龍を破る初金星を挙げました。
2026年11月場所は東十両筆頭で迎えます。9月場所の5勝10敗によって幕内から十両へ降格しましたが、再入幕を狙える位置にいることも事実です。
また、2024年の日本国籍取得は、引退後の親方としての将来を見据えた決断でした。本名は石橋翔馬となりましたが、力士としての四股名は千代翔馬のままです。
2026年11月場所でどれだけ白星を積み重ねられるか。押し・左四つ・寄りという持ち味を生かし、再び幕内の土俵に戻れるかが、今後の千代翔馬を追ううえで最大の注目点です。
主な確認資料: 日本相撲協会公式力士プロフィール・星取表、2026年本場所日程、九重部屋公式情報、日刊スポーツ(2024年5月22日・24日)、スポニチ(2024年5月23日)、デイリースポーツ(2025年3月13日)。