ファン・ウェルメスケルケン・際の移籍先は、タイのプロサッカーリーグ1部に所属するラーチャブリーFC(Ratchaburi FC)だ。
サッカーキングの2026年7月31日付報道によると、ラーチャブリーは7月30日に獲得を発表。川崎フロンターレを離れてから約半年後の新天地決定となった。
ラーチャブリーFCはどんなクラブ?
ラーチャブリーFCはタイ1部リーグで上位を争うクラブだ。
2025-26シーズンは国内リーグ3位で終了し、2026-27シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)出場権を獲得した。
チームにはスペインでプレーしたロケ・メサや、日本のセレッソ大阪、アビスパ福岡に在籍したブルーノ・メンデスらも所属している。
際にとっては、国内リーグだけでなく、アジアの強豪クラブと対戦する機会も得られる環境だ。
背番号は31番!2026-27シーズンの出場状況
ラーチャブリーでは背番号31を着用する。
2026年10月13日のACLE京都サンガF.C.戦では先発出場。10月27日のACLE柏レイソル戦でもスターティングメンバーに名を連ねた。
特に注目したいのが10月30日のタイリーグ、シーサケート・ユナイテッド戦だ。
際は後半開始から途中出場すると、61分にポンサコーン・サンカソパの同点ゴールをアシスト。試合はラーチャブリーが5対2で勝利した。
加入後の出場機会を増やすなかで、攻撃面でも結果を残したことは好材料である。
2026年11月2日時点で、少なくともACLEの複数試合で先発し、タイリーグでもアシストを記録している。新天地での適応は着実に進んでいるようだ。
【川崎フロンターレ退団の真相】契約満了の理由と移籍までの経緯
ファンウェルメスケルケン際の川崎フロンターレ退団が発表されたのは、2025年12月18日だった。
クラブは契約満了を発表し、翌2026シーズンの契約を更新しないことを明らかにした。
2025年12月、突然の契約満了発表
川崎Fは2024年にNECナイメヘンから際を完全移籍で獲得した。
初年度から右サイドバックとして起用され、2024-25シーズンのACLEではクラブの決勝進出にも貢献。2025年もJ1リーグで26試合に出場していた。
そのため、契約満了の発表は、2年間の活躍を見てきたサポーターにとって意外な知らせだった。
Jリーグ公式サイトに掲載された本人のコメントには、次の言葉がある。
「こんなにも早くフロンターレファミリーの皆さんにさよならを伝えなければいけなくなるとは思っていませんでした」 「とても悔しく辛い気持ちです」
本人は、チームメートや監督、コーチ、メディカルスタッフ、サポーターへの感謝も伝えている。
退団理由は何だったのか?
ここで押さえておきたいのは、契約満了と戦力外評価を同じ意味で捉えないことだ。
川崎フロンターレが公表したのは、契約満了と翌シーズンの契約を更新しないという決定である。
一方、クラブから具体的な退団理由について、戦術的な判断、年俸、年齢、チーム編成などのどれが決定的だったのかは説明されていない。
2025年のJ1リーグで26試合に出場していた事実を考えると、単純に出場機会を失った選手という評価も当てはまらない。
契約更新の判断は、個人の出場実績だけでなく、クラブ全体の編成やポジションごとの競争、予算など複数の要素が関係する。
したがって、際の退団についても、特定の理由を断定することはできない。
川崎F退団からラーチャブリー加入まで
時系列で整理すると、移籍の流れが分かりやすい。
- 2025年12月18日: 川崎フロンターレが契約満了を発表。
- 2026年前半: 次の所属先が決まらない期間を過ごす。
- 2026年7月30日: ラーチャブリーFCが獲得を発表。
- 2026年7月31日: 日本のサッカーメディアでも新天地決定が報道される。
- 2026年9月以降: タイリーグで出場を重ね、ACLEにも参戦。
- 2026年10月30日: シーサケート戦でアシストを記録。
この移籍は、日本への復帰を経て再び海外へ挑戦するキャリアの新しい転換点となった。
【経歴・年表】オランダ時代から川崎Fまでのクラブ遍歴と成績
ファン・ウェルメスケルケン・際のキャリアを理解するうえで欠かせないのが、オランダで過ごした約10年間だ。
日本の育成年代で経験を積んだ後、Jリーグを経由せずオランダでプロ生活をスタートさせたという、比較的珍しい経歴を持つ。
オランダでのクラブ遍歴
1994年6月28日、オランダのマーストリヒト生まれ。
日本人の母とオランダ人の父を持ち、幼少期に日本へ移住した。山梨県で育ち、ヴァンフォーレ甲府のジュニアユース、U-18でプレーした。
その後、オランダへ渡り、FCドルトレヒトでプロ選手としての道を切り開いた。
クラブごとの主な歩みは次のとおり。
| 時期 | 所属クラブ | 主な実績・転換点 |
|---|---|---|
| 2015~2017年 | FCドルトレヒト | オランダでプロキャリアを開始 |
| 2017~2019年 | SCカンブール | 出場機会を増やし経験を蓄積 |
| 2019~2022年 | PECズヴォレ | オランダ1部リーグを経験 |
| 2022~2023年 | SCカンブール | 古巣に復帰 |
| 2023~2024年 | NECナイメヘン | 再びオランダ1部でプレー |
| 2024~2025年 | 川崎フロンターレ | Jリーグに初挑戦。公式戦70試合4得点 |
| 2026年7月~ | ラーチャブリーFC | タイ1部で新たな挑戦 |
オランダ時代の成績とステップアップ
FCドルトレヒトでは、プロとしての基礎を身につけた。
2015-16シーズンにはオランダ2部で31試合に出場し、プロ初ゴールも記録。2016-17シーズンも31試合に出場している。
2017年にはSCカンブールへ移籍。2018-19シーズンにはリーグ戦38試合に出場し、継続的に試合に出る選手へと成長した。
2019年からはPECズヴォレでプレーし、オランダ1部のエールディヴィジを経験。2022年にはカンブールへ復帰し、翌2023年にNECナイメヘンへ移った。
NECでは小川航基、佐野航大ら日本人選手ともチームメートになった。
特筆すべきは、NEC加入時にトライアルを経て契約を勝ち取った点だ。すでに欧州で実績を持ちながらも、新しい環境で自分の実力を証明する姿勢を見せていた。
川崎フロンターレで残した公式戦70試合4得点
2024年1月21日、川崎フロンターレへの完全移籍が正式発表された。
Jリーグでの成績は次のとおり。
| シーズン | J1出場 | J1得点 | 主な出来事 |
|---|---|---|---|
| 2024年 | 24試合 | 1得点 | Jリーグデビュー、スーパーカップ優勝 |
| 2025年 | 26試合 | 0得点 | 2年連続でJ1リーグ20試合以上に出場 |
| 合計 | 50試合 | 1得点 | 公式戦通算70試合4得点 |
ここで注意したいのは、J1リーグの成績と公式戦全体の成績は異なることだ。
Jリーグ公式データでは、J1リーグ通算50試合1得点。ルヴァンカップ、天皇杯、スーパーカップなどを含めると、川崎Fでの公式戦は70試合4得点となる。
2024年2月のFUJIFILM SUPER CUPでは、ヴィッセル神戸を相手に得点を記録。加入直後にタイトル獲得へ貢献したことも印象的な実績だ。
【プレースタイルと評判】右サイドバックとして評価された3つの強み
ファンウェルメスケルケン際の本職は右サイドバックだ。
単に守備ラインを維持するだけでなく、攻撃時には積極的に前へ出て、チームの攻撃に幅を与えるタイプである。
川崎フロンターレの公式note部が2024年8月に公開した選手紹介でも、際の特徴として攻撃参加と対人守備、ビルドアップ時のボール保持が取り上げられている。
1. 積極的な攻撃参加とクロス
右サイドバックは、攻撃時にタッチライン際を駆け上がり、相手守備陣を横に広げる役割を担う。
際はこの役割を積極的にこなす選手だ。
特に川崎Fでは、右サイドの家長昭博との連係が取り上げられていた。
家長が相手の背後を狙う動きと、際のオーバーラップを組み合わせることで、相手の守備に複数の選択を迫ることができる。
2024年にはFC東京戦で高精度のアーリークロスから加入後初アシストも記録した。
2. 強い対人守備とボール奪取
サイドバックには、相手のウイングやサイドハーフとの1対1に対応する能力が求められる。
際の特徴は、攻撃参加だけでなく、対人守備にも強みを持つことだ。
川崎Fの公式紹介でも、強い対人守備でボールを奪い返すプレーが評価されていた。
攻撃に出た後、相手にボールを奪われれば素早く守備へ切り替えなければならない。前後の運動量と判断力が必要になるポジションである。
3. ビルドアップとプレッシャー回避
もう一つの特徴は、ボールを保持しながら相手のプレスを回避する技術だ。
相手がボールに食いついてきた際、身体を使ってボールを隠しながら運ぶプレーが評価されている。
単純に前へ蹴り出すのではなく、味方とのパス交換を通じて攻撃を組み立てられる点は、ポゼッションを重視するチームにとって大きな利点となる。
評判を判断するポイント
際の評価をゴール数だけで判断するのは適切ではない。
サイドバックの場合、攻撃の起点をつくるパス、クロス、守備時の対人対応、味方との連係など、多くの仕事がある。
特に川崎Fでの公式戦70試合出場という数字は、チームの戦力として一定の出場機会を得ていたことを示している。
ラーチャブリーでの評価についても、今後は先発出場数、守備の安定性、クロスからのチャンスメーク、ACLEでのパフォーマンスを合わせて見ていきたい。
【身長・年齢・U-23日本代表】プロフィールと代表歴を整理
基本プロフィール
ファンウェルメスケルケン際の基本情報をまとめる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 選手名 | ファン・ウェルメスケルケン・際 |
| 英語表記 | Sai van Wermeskerken |
| 生年月日 | 1994年6月28日 |
| 年齢 | 32歳(2026年11月2日時点) |
| 出身地 | オランダ・マーストリヒト |
| 身長 | 178cm |
| 体重 | 73kg(川崎F加入時の公表値) |
| ポジション | DF |
| 主なポジション | 右サイドバック |
| 利き足 | 右足 |
| 2026年所属 | ラーチャブリーFC |
| 背番号 | 31 |
生年月日や身長は日本サッカー協会と川崎フロンターレの公式プロフィールで確認できる。
U-23日本代表に選出された実績
際は2016年にU-23日本代表のメンバーとして活動した経験を持つ。
日本サッカー協会の公式選手データには、2016年のU-23日本代表選手として登録されており、トゥーロン国際大会などの試合記録が掲載されている。
同大会では、パラグアイ、ポルトガル、ギニア、イングランドとの対戦が記録されている。
また、同年のメキシコ戦やガーナ戦などの代表活動にも名前がある。
日本代表のA代表で長く活動した選手ではないが、年代別代表に選出された実績は、当時から一定の評価を受けていたことを示す。
日本とオランダ、2つのサッカー文化を経験
際のキャリアを特徴づけるのは、日本の育成組織とオランダのプロリーグの両方を経験していることだ。
甲府のアカデミーで育った後、オランダでプロとしての経験を積み、再び日本に戻って川崎Fでプレーした。
その後、2026年にはタイへ移籍。
異なるリーグ、戦術、生活環境に適応してきた経験は、海外クラブでプレーする際の強みになる。
【プロの結論】ファンウェルメスケルケン際の移籍が示すキャリアの可能性
際の2026年の移籍を理解するうえで、重要なのは川崎F退団をキャリアの終着点と捉えないことだ。
2025年にはJ1で26試合に出場し、公式戦通算70試合という実績を残した。その後、約半年間の無所属期間を経て、タイの上位クラブであるラーチャブリーFCとの契約を実現させている。
これは、欧州と日本で培った経験をアジアの別のリーグで生かす新たな挑戦だ。
今後の評価を左右する3つのポイント
第一に、先発出場の継続性。
右サイドバックとして継続的に試合に出られるかが重要だ。タイリーグとACLEの両方で出場機会を確保できれば、チーム内での存在感はさらに高まる。
第二に、攻撃面での貢献。
10月30日のシーサケート戦でのアシストは、際の攻撃参加が結果につながった具体例だ。今後もクロスやビルドアップを通じて得点機会をつくれるかが注目される。
第三に、守備の安定性。
ACLEでは日本や韓国、中国などのクラブと対戦する機会がある。異なるスタイルの攻撃陣に対して、どこまで対人守備とポジショニングを発揮できるかが評価の基準となる。
川崎F時代に培った経験をアジアの舞台でどこまで発揮できるか。それが2026-27シーズンの大きな見どころだ。
【ファンウェルメスケルケン際に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:ファンウェルメスケルケン際の現在の所属先はどこ?
A1:2026年11月現在、タイ1部リーグのラーチャブリーFCに所属している。2026年7月に加入し、背番号31でプレーしている。
Q2:ファンウェルメスケルケン際の川崎フロンターレ退団理由は?
A2:2025年12月18日に契約満了が発表された。契約を更新しなかった具体的な理由はクラブから公表されていない。
Q3:川崎フロンターレでの成績は?
A3:2024年と2025年の2シーズンで、J1リーグ50試合1得点。カップ戦などを含む公式戦では70試合4得点を記録した。
Q4:オランダではどのクラブに所属していた?
A4:FCドルトレヒト、SCカンブール、PECズヴォレ、NECナイメヘンに所属した。2015年にFCドルトレヒトでプロデビューしている。
Q5:ファンウェルメスケルケン際の身長と年齢は?
A5:身長178cm。1994年6月28日生まれで、2026年11月2日時点では32歳。
Q6:U-23日本代表に選ばれたことはある?
A6:ある。2016年のU-23日本代表に選出され、トゥーロン国際大会などに参加した記録が日本サッカー協会の公式データに残っている。
Q7:ラーチャブリーFCでは活躍している?
A7:2026年10月30日のシーサケート・ユナイテッド戦では途中出場からアシストを記録した。また、ACLEの京都戦や柏戦でも先発している。
まとめ:ファンウェルメスケルケン際はタイで新たな挑戦へ
ファン・ウェルメスケルケン・際は、オランダでプロキャリアをスタートさせ、PECズヴォレやNECナイメヘンなどを経て、2024年に川崎フロンターレへ加入した選手だ。
川崎Fでは公式戦70試合4得点を記録。2025年12月の契約満了によって退団したものの、2026年7月にはタイ1部のラーチャブリーFCへの移籍が決定した。
32歳で迎えた新しい挑戦では、ACLEへの出場に加え、10月30日のリーグ戦でアシストも記録している。
川崎F退団だけに注目すると見落としがちだが、彼のキャリアにはオランダ、日本、タイという異なるサッカー環境で培った経験がある。
今後はラーチャブリーでの先発定着、攻撃参加、守備面での貢献が注目ポイントになる。日本で培った経験をアジアの舞台でどこまで発揮できるか、引き続き追っていきたい。
主な参考資料:日本サッカー協会(JFA)選手プロフィール、Jリーグ公式記録、川崎フロンターレ公式発表・公式note部、サッカーキング、タイサッカー専門メディアBallthai、2026年10月のACLE・タイリーグ試合記録。