「ダッダーン!ボヨヨンボヨヨン!」という強烈な掛け声を覚えているだろうか。1991年、ピップフジモトの栄養ドリンク「ダダン」のテレビCMから生まれたこのフレーズは、筋肉質な女性が水の中から登場する衝撃的な演出とともに、当時のお茶の間に強烈な印象を残した。出演していたのは、アメリカ出身の女子プロレスラー、レジー・ベネット。さらに同年の新語・流行語大賞では大衆部門の銀賞を受賞している。
それから約30年後の2023年には、なかやまきんに君が出演する日清食品「カップヌードル 担担」のCMが、当時の演出をオマージュしたことで再び話題になった。2025年にも懐かしの名作CMとしてテレビ番組で紹介されている。2026年現在、元ネタの商品や出演者はどうなっているのか。CMの制作背景、流行語大賞の受賞記録、レジー・ベネットのその後、現在のダダンIIまで詳しく整理する。
【元ネタを解説】ダッダーンボヨヨンボヨヨンは1991年のピップCMだった
「ダッダーンボヨヨンボヨヨン」の元ネタは、ピップフジモト(現在のピップ株式会社)が展開した栄養ドリンク「ダダン」のテレビCMである。
制作年は1991年。放送ライブラリーに保存されている作品情報によると、広告主はピップフジモト、広告会社は電通、制作会社はマザース。出演者としてレジー・ベネットの名前が記録されている。
CMの内容は、ジャングルの奥地を思わせる水辺から、筋肉質な女性が突然姿を現すというものだった。
そして、彼女が大きな声で叫ぶ。
「ダッダーン!ボヨヨンボヨヨン!」
特徴的なのは、掛け声だけではない。ポーズや身体の動きを組み合わせたコミカルな演出が、15秒という短い時間に凝縮されていた。
振り付けにはポール牧が関わっており、当時のテレビCMとしても異色の存在感を放っていた。
なぜ、これほど印象に残ったのか
当時の栄養ドリンクCMでは、商品の成分や滋養強壮といった効能を訴求する広告が数多く展開されていた。
その中で「ダダン」は、商品説明を前面に出すよりも、出演者の強烈なキャラクターと耳に残るフレーズを印象づける演出を採用した。
視聴者の記憶に残るのは、商品の細かな説明よりも、突然水中から登場する女性と「ボヨヨンボヨヨン」という音の組み合わせだった。
これは広告表現として興味深い。商品名を覚えていなくても、CMのフレーズだけは記憶している人がいるからだ。
実際、現在でも検索される中心的な言葉は、商品名の「ダダン」より「ダッダーンボヨヨンボヨヨン」である。
【出演者の正体】レジー・ベネットはどんな女子プロレスラーだった?
CMで強烈な存在感を放っていた女性は、レジー・ベネット(Reggie Bennett)。
アメリカ出身の女子プロレスラーであり、CM出演以前からボディビルダーとして活動していた人物だ。
MANTANWEBや2019年のテレビ番組関連報道によると、高校卒業後にボディビルダーとしてさまざまなタイトルを獲得し、その後プロレスラーへ転向した経歴を持つ。
CM出演から日本での知名度上昇へ
1991年のダダンCM出演によって、ベネットは日本のお茶の間でも知られる存在になった。
CMのインパクトは非常に大きく、バラエティー番組などにも登場。プロレスファン以外にも名前と顔が知られるようになった。
ただし、彼女の魅力はCMの演出だけではない。
鍛え上げられた身体能力とプロレスラーとしての実績があり、テレビCMの印象的なキャラクターと、実際の競技者としての姿の両方を持っていた。
2019年に報道されたレジー・ベネットの現在
2019年11月15日放送のTBS系「爆報!THE フライデー」では、CM出演から約30年後のベネットの生活が紹介された。
当時58歳だったベネットは、アメリカのミシシッピ州で生活し、大手ホームセンターチェーンのホーム・デポに勤務していた。
デイリースポーツの報道によると、勤務先では50人の部下を束ねる責任者となっていたという。
加えて、30キロ以上あるセメント袋を持ち上げる姿も紹介され、プロレスラー時代を思わせる怪力が話題になった。
ここで注目したいのは、CMで演じた筋肉質な女性というイメージが、実際の彼女の身体能力とも結びついていたことだ。
2026年現在、本人の新しい生活状況を具体的に伝える広く確認できる報道は限られている。したがって、2019年の取材内容を現在の勤務状況として断定することはできない。
一方、2025年12月25日放送のテレビ東京の懐かしCM特集では、ダダンのCMが再び紹介された。本人の近況とは別に、出演作が今も昭和・平成の名作CMとして記憶されていることが分かる。
【流行語大賞の真相】1991年の銀賞は誰が受賞した?
「ダッダーンボヨヨンボヨヨン」は、1991年の新語・流行語大賞で銀賞を受賞した。
ただし、正確には大衆部門の銀賞である。
ここは誤解されやすいポイントだ。年間大賞そのものを受賞したわけではなく、大衆部門の受賞語として選ばれた。
また、受賞者として記録されているのはCM出演者のレジー・ベネットではなく、ピップフジモト株式会社の代表取締役社長だった松浦義二である。
1991年の受賞語と関係者一覧
| 項目 | 内容 | 意味・関係 |
|---|---|---|
| CM制作年 | 1991年 | ダダンのテレビCMが制作された年 |
| 商品 | ダダン | ピップフジモトの栄養ドリンク |
| 出演者 | レジー・ベネット | アメリカ出身の女子プロレスラー |
| 振り付け | ポール牧 | CMの印象的な動きを担当 |
| 広告会社 | 電通 | CMの広告会社 |
| 年間大賞 | …じゃあ〜りませんか | チャーリー浜 |
| 大衆部門・銀賞 | ダダーン ボヨヨン ボヨヨン | 松浦義二 |
| CMアーカイブ | 放送ライブラリー | 作品ID A22889 |
1991年の大衆部門では、金賞に武田鉄矢の「僕は死にましぇ~ん」、銀賞に「ダダーン ボヨヨン ボヨヨン」、銅賞に「ダンス甲子園」が選ばれている。
同じ年には、相撲界の「若貴」や、ドラマ『101回目のプロポーズ』の名セリフなども話題になった。
つまり、ダダンのCMは単に一部の視聴者に受けた広告ではなく、当時の社会的な流行を象徴する言葉として評価されたのである。
CM自体も広告賞を受賞していた
放送ライブラリーの作品情報には、ダダン「アマゾン ボヨヨンタイプ」の受賞歴として、第31回ACC CMフェスティバルのテレビCM部門優秀賞も記録されている。
流行語としてだけでなく、広告作品としても評価されていた点は見逃せない。
【セリフの意味を検証】ダッダーンとボヨヨンは何を表していた?
検索者が気になるのが、「ダッダーンボヨヨンボヨヨン」という言葉自体の意味だろう。
実は、これは医学用語でも、外国語の決まった翻訳でもない。
CM内で使われた印象的な掛け声と擬音的な表現である。
それぞれを分けると、次のように理解できる。
- ダッダーン: 登場時の勢いやインパクトを強調する掛け声。
- ボヨヨン: 身体の動きを連想させる擬音的な表現。
- ボヨヨンボヨヨン: 同じ音を繰り返すことで、リズムとコミカルさを強調する演出。
重要なのは、言葉の辞書的な意味よりも、映像と音の組み合わせにある。
CMを見ていない人にフレーズだけを伝えても、当時の印象を完全に再現するのは難しい。水辺から現れる人物、ポーズ、声の調子までが一体となって初めて成立する表現だからだ。
「アマゾン ボヨヨンタイプ」とAmazonは関係ある?
放送ライブラリーには、作品名が「ダダン『アマゾン ボヨヨンタイプ』」として登録されている。
この名称から、Amazonで販売されている商品や、Amazon限定のバリエーションと勘違いする人もいるかもしれない。
しかし、東京コピーライターズクラブの広告コピー資料には、別バージョンのダダンCMの文言として「アマゾン原産 ムイラプアマ配合」と記録されている。
つまり、ここでのアマゾンは商品広告に登場する原産地の表現と結びついている。
「アマゾン ボヨヨンタイプ」はCMのアーカイブ上の作品名であり、Amazonの通販限定商品を意味するものではない。
この違いを理解しておくと、商品検索とCM映像検索を混同せずに済む。
【2026年最新】ダダンのCM動画と現在の商品「ダダンII」
元のCMをもう一度見たい人にとって、重要な資料となるのが放送ライブラリーだ。
同施設には「ダダン アマゾン ボヨヨンタイプ」という作品が登録されており、作品情報は次のとおり。
- 制作年:1991年
- CM時間:15秒
- 広告主:ピップフジモト
- 出演者:レジー・ベネット
- 作品ID:A22889
放送ライブラリーの視聴ブースでは、作品IDを入力して対象作品を探せる。
一般公開されている作品情報ページと、実際に動画を視聴できる環境は区別しておきたい。検索結果に動画が表示されなくても、作品自体がアーカイブに登録されていないという意味ではない。
ダダンは現在も購入できる?
1991年のCMで紹介された「ダダン」と、現在流通情報が確認できる「ダダンII」は区別する必要がある。
ダダンIIは、滋養強壮や肉体疲労時の栄養補給を目的とする第2類医薬品のドリンク剤だ。
医薬品情報によると、1本50mLで、エゾウコギ、インヨウカク、ハゲキテン、オウセイなどの生薬成分のほか、タウリンやビタミン類などを配合している。
また、2026年2月掲載の日本医薬情報センターの一般用医薬品銘柄コード一覧にも、ダダンIIの名称が掲載されている。
マツキヨココカラオンラインストアにも商品情報が掲載されており、後継商品としての流通情報を確認できる。
ただし、これは1991年当時のダダンと同一の商品が、そのまま販売されているという意味ではない。購入時には現行商品の名称、成分、使用上の注意を確認する必要がある。
【2023年に再注目】なかやまきんに君の日清CMは何が元ネタ?
ダダンのCMが再び大きな注目を集めたきっかけは、2023年8月30日に公開された日清食品「カップヌードル 担担」のCMだった。
出演したのは、筋肉を生かした芸風で知られるなかやまきんに君。
CMでは、ジャングルのような水辺からきんに君が登場し、「タンターン!ザクザク、コリコリ!」と繰り返す。
この演出が1991年のダダンCMを強く連想させた。
どこが似ていたのか
| 比較ポイント | 1991年ダダンCM | 2023年カップヌードルCM |
|---|---|---|
| 出演者 | レジー・ベネット | なかやまきんに君 |
| 商品 | 栄養ドリンク「ダダン」 | カップヌードル 担担 |
| 登場シーン | 水辺から登場 | 水辺から登場 |
| 掛け声 | ダッダーン! | タンターン! |
| 印象的な言葉 | ボヨヨンボヨヨン | ザクザク、コリコリ |
| 演出 | 筋肉質な出演者と独特のポーズ | 筋肉質な出演者と独特のポーズ |
単に出演者が筋肉質というだけではない。
水辺のセット、登場するタイミング、カメラの構図、衣装やポーズなど、複数の要素が共通している。
なぜ日清食品はダダンをオマージュしたのか
2023年のCM企画では、「タンタン」と「ダダン」の語感の近さが着想のきっかけになったと報じられている。
また、日清食品のCM企画意図として、元のダダンCMを知らない若い世代にも興味を持ってもらう狙いが紹介された。
ここが今回のオマージュの面白いところだ。
1991年のCMを知っている世代には懐かしさを、知らない世代には独特な映像表現そのものの面白さを届けられる。
しかも、商品の特徴とも自然につながっていた。
「カップヌードル 担担」は、カシューナッツのザクザクした食感やザーサイのコリコリした食感が特徴の商品だった。
そのため、CMの「ザクザク、コリコリ」という掛け声には、単なる昔のCMの再現だけではなく、商品の特徴を伝える役割もあった。
2023年のSNSでも懐かしさが話題に
2023年8月30日のデイリースポーツなどの報道では、カップヌードルの公式SNSに投稿されたCMに対して、懐かしさを感じる反応が相次いだと紹介されている。
特に注目されたのは、1991年の元ネタを知っているかどうかで反応が分かれたことだ。
当時のCMを覚えている人には、セットや動きの再現そのものが笑いのポイントになった。
一方、初めて見る世代には、なかやまきんに君の独特なパフォーマンスが新鮮に映る。
30年以上前の広告表現が、世代を超えたコミュニケーションのきっかけになったのである。
【プロの結論】ダッダーンボヨヨンボヨヨンが30年以上残る理由
ダダンのCMが長く記憶されている理由は、単に奇抜だったからではない。
広告としての仕掛けが非常に明確だったことにある。
第一に、15秒という短い時間で視覚的なインパクトを残したこと。
第二に、商品名と掛け声の音の印象が結びついていたこと。
第三に、出演者の個性と実際の身体能力が演出に説得力を与えていたことだ。
そして2023年の日清食品のオマージュによって、元のCMを知らない世代にも再発見される機会が生まれた。
広告は、商品そのものの販売期間が終われば役割を終えるとは限らない。
印象的な映像やフレーズが文化的な記憶として残れば、何十年後でも新しい広告のアイデアとして再利用できる。
2025年の懐かしCM特集で取り上げられたことも、その息の長さを示す出来事だった。
情報を調べる際には、次の3点を区別すると理解しやすい。
- CMの出演者を知りたい場合は、レジー・ベネットの経歴と放送ライブラリーの作品情報を確認する。
- 流行語大賞について知りたい場合は、年間大賞と大衆部門・銀賞を混同しない。
- 商品を探したい場合は、1991年のダダンと後継商品のダダンIIを区別する。
この3点を押さえれば、懐かしいCMの記憶と現在の商品情報を正しく整理できる。
【よくある質問】ダッダーンボヨヨンボヨヨンに関するFAQ
Q1:ダッダーンボヨヨンボヨヨンの元ネタは何ですか?
A1:1991年にピップフジモトが展開した栄養ドリンク「ダダン」のテレビCMです。レジー・ベネットが出演し、水辺から登場して特徴的な掛け声とポーズを披露しました。
Q2:CMに出演していた女性は誰ですか?
A2:アメリカ出身の元女子プロレスラー、レジー・ベネットです。高校卒業後にボディビルダーとして活動し、その後プロレスラーに転向しました。
Q3:1991年の流行語大賞では何賞を受賞しましたか?
A3:大衆部門の銀賞です。受賞者として記録されているのは、ピップフジモトの代表取締役社長だった松浦義二です。
Q4:「ボヨヨンボヨヨン」の意味は何ですか?
A4:辞書的な意味を持つ専門用語ではなく、身体の動きを表現する擬音的なフレーズです。CMの掛け声やポーズと一体になった表現です。
Q5:なかやまきんに君の日清CMとの関係は?
A5:2023年の日清食品「カップヌードル 担担」のCMが、1991年のダダンCMをオマージュしたものです。「タンターン!ザクザク、コリコリ」という掛け声や水辺から登場する演出が特徴です。
Q6:レジー・ベネットは2026年現在どうしていますか?
A6:2019年のTBS系番組で紹介された際には、アメリカのミシシッピ州でホームセンターの責任者として働いていました。2026年現在の勤務状況については、新しい具体的な報道が限られています。
Q7:ダダンはAmazonで購入できますか?
A7:1991年のCMで紹介された旧商品と、後継商品のダダンIIは別に考える必要があります。ダダンIIは医薬品情報やドラッグストアのオンライン商品情報で確認できますが、販売状況や在庫は販売店によって異なります。
まとめ:ダッダーンボヨヨンボヨヨンは平成初期を代表する名作CM
「ダッダーン!ボヨヨンボヨヨン」は、1991年のピップフジモト「ダダン」CMから誕生したフレーズだ。
レジー・ベネットの圧倒的な存在感、ポール牧による振り付け、そして15秒の映像に凝縮された独特の演出が、当時の視聴者に強い印象を残した。
同年には新語・流行語大賞の大衆部門・銀賞を受賞。さらに2023年には、なかやまきんに君の日清食品CMによって再び注目を集めた。
2026年現在も、放送ライブラリーに当時のCMが記録され、後継商品ダダンIIの医薬品情報も確認できる。
一つの広告フレーズが30年以上にわたって語り継がれている事実は、テレビCMが持つ文化的な影響力を物語っている。
あの掛け声を聞いて当時の映像が頭に浮かぶなら、それこそが「ダダン」というCMが残した最大の広告効果なのかもしれない。
主な資料・事実確認
- 放送ライブラリー:1991年のCM作品情報、出演者、制作スタッフ、ACC受賞歴。
- 1991年新語・流行語大賞の受賞記録。
- レジー・ベネットの経歴と2019年の近況報道。
- 東京コピーライターズクラブ:ダダンCMの広告コピー資料。
- 日清食品の2023年商品発表とCM関連報道。
- ダダンIIの2026年医薬品情報と販売情報。
- 2025年12月のテレビ東京・懐かしCM特集。