2026年11月4日、日本サッカー協会(JFA)は、11月にシンガポールで開催される国際親善試合に向けたサッカー日本代表メンバー28人を発表した。森保一監督が選んだ今回のメンバーには、ドイツ2部カールスルーエでプレーする22歳の福田師王が初招集。加えて、長期離脱を乗り越えた南野拓実と町田浩樹、5年ぶりに代表へ戻った坂元達裕らが名を連ねた。
今回の選考で注目したいのは、単なる主力選手の再招集ではない。2026年ワールドカップ後の新たなチームづくり、若手の底上げ、負傷から復帰した選手の再評価という複数の狙いが重なっている。11月14日のブラジル戦、17日のパラグアイ戦は、森保ジャパンの現在地を測る重要な機会となる。一方、アジアカップの1年延期によって森保監督の去就にも新たな焦点が生まれた。
【速報】2026年11月の日本代表招集メンバー28人一覧!GK・DF・MF・FWを紹介
JFAが11月4日に公表したSAMURAI BLUEの招集メンバーは28人。GKとDFには経験豊富な選手と新戦力を組み合わせ、MF/FWには欧州クラブでプレーする選手を中心に多彩な顔ぶれがそろった。
以下が今回の日本代表メンバーと所属クラブの一覧だ。所属先はJFAの発表資料に基づいている。
GK(ゴールキーパー):3人
- 早川友基(鹿島アントラーズ)
- 小久保玲央ブライアン(シントトロイデンVV/ベルギー)
- 鈴木彩艶(アストン・ビラ/イングランド)
GKは3人。鈴木彩艶を軸に、小久保玲央ブライアン、早川友基が選ばれた。国内外で経験を積む3人がそろい、ポジション争いにも注目が集まる。
DF(ディフェンダー):8人
- 板倉滉(ボルシア・メンヘングラートバッハ/ドイツ)
- 渡辺剛(フェイエノールト/オランダ)
- 町田浩樹(TSGホッフェンハイム/ドイツ)
- 伊藤洋輝(バイエルン・ミュンヘン/ドイツ)
- 瀬古歩夢(ル・アーヴルAC/フランス)
- 中野就斗(サンフレッチェ広島)
- 菅原由勢(カリアリ・カルチョ/イタリア)
- 鈴木淳之介(FCコペンハーゲン/デンマーク)
DFでは町田浩樹の復帰が大きなニュースとなった。板倉滉、渡辺剛、伊藤洋輝ら海外組も選出され、センターバックとサイドの双方で複数の選択肢を確保している。
MF・FW(ミッドフィルダー・フォワード):17人
- 伊東純也(KRCゲンク/ベルギー)
- 南野拓実(ASモナコ/フランス)
- 鎌田大地(クリスタル・パレス/イングランド)
- 坂元達裕(コベントリー・シティ/イングランド)
- 相馬勇紀(FC町田ゼルビア)
- 小川航基(FC町田ゼルビア)
- 前田大然(イプスウィッチ・タウン/イングランド)
- 堂安律(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)
- 田中碧(リーズ・ユナイテッド/イングランド)
- 中村敬斗(オリンピック・リヨン/フランス)
- 佐野海舟(マインツ05/ドイツ)
- 久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)
- 鈴木唯人(SCフライブルク/ドイツ)
- 松木玖生(サウサンプトンFC/イングランド)
- 佐野航大(PSVアイントホーフェン/オランダ)
- 福田師王(カールスルーエSC/ドイツ)※初招集
- 後藤啓介(SCフライブルク/ドイツ)
攻撃陣には久保建英、堂安律、伊東純也、中村敬斗ら実績のある選手が並ぶ。そこに南野の復帰と福田の初招集が加わったことで、攻撃の組み合わせを再構築する余地が生まれた。
なお、JFAの公式発表では17人をMF/FWの合同カテゴリーで掲載している。個別の登録ポジションと実際の試合での起用位置は必ずしも一致しないため、最終的な配置は試合当日のスターティングメンバーで確認したい。
【森保一監督の選考理由】福田師王の初招集と「今のベスト」に込めた意図
今回の選考を理解するうえで重要なのが、森保監督が示した「今のベスト」という考え方だ。
森保監督は11月4日のメンバー発表会見で、初招集選手や長期離脱から復帰した選手を含め、所属クラブでのパフォーマンスを重視した選考だったと説明している。
「今のベスト」
この短い言葉には、過去の代表実績や知名度だけでなく、現在のコンディションと所属クラブでの働きを評価する姿勢が表れている。
福田師王はなぜ選ばれた?森保監督が評価した成長力
今回の28人の中で、唯一のA代表初招集となったのが福田師王だ。22歳のストライカーで、ドイツ2部のカールスルーエSCに所属している。
森保監督は福田について、ブンデスリーガで着実に力をつけ、試合ごとにできることが増えている点を評価した。加えて、強度の高いプレーを続けていることにも言及している。
「ブンデスの1部でも十分に通用する」
この評価は、単に将来性のある若手を試すという意味にとどまらない。欧州で高い強度の試合を経験している福田に、A代表でも競争できる可能性を見いだした選考と受け止められる。
ブラジル、パラグアイという異なるタイプの相手との対戦で、福田がどの程度の出場機会を得るのか。代表初出場だけでなく、前線でどのような役割を担えるかが見どころとなる。
南野拓実と町田浩樹は長期離脱から復帰
南野拓実と町田浩樹の復帰も今回の大きなポイントだ。2人は左膝前十字靱帯断裂という大きな負傷を経験し、長期離脱を余儀なくされた。
南野は約1年ぶり、町田は約1年5か月ぶりの代表復帰となる。特に町田について森保監督は、直近の試合で先発フル出場しており、コンディションが上がっていることを確認したと説明した。
南野は攻撃の連係や前線からの守備、町田は最終ラインの対人対応とビルドアップで期待される存在だ。両者の復帰によって、森保ジャパンは負傷前に持っていた選択肢を再び増やすことになる。
坂元達裕も5年ぶりの代表復帰
もう一人、見逃せないのが坂元達裕だ。2021年以来、約5年ぶりに日本代表へ戻ってきた。
森保監督は、坂元が所属クラブで高いレベルのリーグ戦においてレギュラーをつかんでいる点を評価。30歳という年齢だけで判断せず、現在の実力とコンディションを選考材料にした。
福田のような若手だけでなく、坂元のように海外で経験を積んだ選手にも再び機会を与える。この点に、今回の選考の特徴がある。
【初招集・復帰・選外を比較】28人の人選から見える森保ジャパンの勢力図
今回の代表選考では、新戦力、復帰組、継続招集組、選外となった選手の関係を整理すると、チームの強化方針が見えやすくなる。
特に重要なのは、代表に選ばれなかった選手が必ずしも今後の構想から外れたわけではないという点だ。負傷状況、所属クラブでの出場状況、年代別代表との兼ね合いなど、選考には複数の事情が関係している。
| 選手・関係者 | 今回の位置づけ | 主な背景・経緯 | 今回の注目点 |
|---|---|---|---|
| 福田師王 | 初招集 | カールスルーエで成長を続ける22歳のFW | 欧州で培った強度をA代表で発揮できるか |
| 南野拓実 | 代表復帰 | 左膝前十字靱帯断裂から復帰。約1年ぶりの招集 | 攻撃の連係と得点への関与 |
| 町田浩樹 | 代表復帰 | 左膝前十字靱帯断裂から復帰。約1年5か月ぶり | 守備の安定とビルドアップ |
| 坂元達裕 | 代表復帰 | 2021年以来、約5年ぶりの招集 | サイド攻撃の新たな選択肢 |
| 上田綺世 | 選外 | 負傷による離脱 | エース不在時のFW陣の競争 |
| 三笘薫 | 選外 | 負傷離脱中 | 左サイドの戦力回復 |
| 冨安健洋 | 選外 | 負傷離脱中 | 最終ラインの選択肢とコンディション |
| 塩貝健人・佐藤龍之介ら | A代表では選外 | U-21代表とのカテゴリー間の連携も選考上の要素 | 若手の育成と代表活動の振り分け |
| 森保一・大岩剛 | 代表強化の指導者 | A代表とU-21代表の連携を推進 | 世代をまたいだ継続的な選手育成 |
主な日本代表の選外選手
今回、招集メンバーから外れた主な選手には、次の名前が挙がっている。
- GK:大迫敬介
- DF:谷口彰悟、冨安健洋、安藤智哉、荒木隼人、高井幸大
- MF/FW:守田英正、三笘薫、上田綺世、町野修斗、藤田譲瑠チマ、田中聡、塩貝健人、佐藤龍之介、斎藤俊輔、谷村海那
このうち、上田綺世、三笘薫、冨安健洋については負傷が選外の大きな要因となった。上田は前回の代表活動で4試合連続ゴールを記録していたこともあり、今回の不在は攻撃陣にとって小さくない変化だ。
一方、塩貝健人や佐藤龍之介ら若手については、A代表とU-21代表の連携という別の視点もある。森保監督は「1チーム・2カテゴリー」という考え方を説明し、選手の成長につながるカテゴリーで経験を積ませる方針を示した。
塩貝の選外については、森保監督が大岩剛U-21日本代表監督との連携に触れたことも報じられている。したがって、A代表の今回のリストに名前がないことだけで、将来の代表構想から外れたと判断するのは早い。
【11月14日ブラジル戦・17日パラグアイ戦】シンガポール遠征の試合日程と見どころ
今回の日本代表は、シンガポールで開催される「MIZUHO BLUE CHALLENGE THE KALLANG FOOTBALL SERIES SINGAPORE」に参加する。
日本はブラジル、パラグアイと対戦。いずれもシンガポールナショナルスタジアムが舞台となる。開催概要とJFA発表の試合時刻は次の通りだ。
日本代表の11月試合スケジュール
- 11月14日(土):日本代表 vs ブラジル代表
- 11月17日(火):日本代表 vs パラグアイ代表
JFA発表のキックオフ時刻は、ブラジル戦がシンガポール現地時間18時15分、パラグアイ戦が同21時10分。日本との時差は1時間で、日本時間ではそれぞれ19時15分、22時10分となる。
ブラジル戦は2026年ワールドカップの再戦
11月14日のブラジル戦は、単なる国際親善試合ではない。日本は2026年FIFAワールドカップ北中米大会の決勝トーナメント1回戦でブラジルと対戦し、1-2で敗れている。
その相手との再戦だけに、今回の試合では日本が世界トップレベルの相手に対してどれだけ主導権を握れるかが問われる。
森保監督はブラジルとの再戦について、攻撃と守備の両面で日本が自ら仕掛ける回数を増やしたいという考えを示した。
「攻撃においても守備においても、我々が仕掛けていく回数を増やしていきたい」
この発言から読み取れるのは、単に守備を固めて相手の攻撃をしのぐだけではなく、日本から積極的に試合を動かす姿勢を追求していることだ。
久保建英、堂安律、伊東純也、南野拓実ら攻撃陣がどのような組み合わせで起用されるか。また、福田師王がブラジルの守備陣を相手にどのようなプレーを見せるかも注目点になる。
パラグアイ戦は攻守の完成度を測る一戦
11月17日の相手はパラグアイ代表。ブラジルとは異なる特徴を持つ南米の強豪であり、2試合を通して日本の戦術的な対応力を確認する機会となる。
ブラジル戦で出場時間が限られた選手や、復帰直後の選手にとっても重要な試合だ。特に町田浩樹が最終ラインでどのような連係を見せるか、南野が攻撃の中心としてどこまで機能するかは確認したいポイントとなる。
今回の大会は勝ち抜き方式ではなく、各試合は90分で終了する。延長戦やPK戦は実施されず、大会全体の順位も決めない形式だ。勝敗だけでなく、選手の状態や戦術の浸透度を見極める意味合いが強い。
【アジアカップ延期と森保監督の去就】大岩剛への交代プランはどうなる?
今回のメンバー発表と同時に、サッカー界で大きな話題となっているのがAFCアジアカップの開催延期だ。
アジアサッカー連盟(AFC)は2026年11月3日、サウジアラビアで開催予定だったAFCアジアカップ2027の日程変更を発表した。当初は2027年1月7日から2月5日までの開催予定だったが、新日程は2027年12月23日から2028年1月21日となった。
地域情勢の変化に伴う物流面の複雑化や渡航上の問題などが延期の理由として説明されている。新日程についてはFIFAの承認手続きが必要となる。
森保監督はアジアカップを区切りに退任する予定だった
森保一監督は2026年ワールドカップ後も日本代表の指揮を執ってきた。もともとは2027年1月のアジアカップまでを任期の区切りとする計画だったと報じられている。
しかし、大会が約1年延期されたことで、当初の指導体制の移行計画にも影響が出ている。
森保監督は11月4日の会見で、自身の契約期間について触れながら、目の前の活動に全力を尽くす姿勢を示した。
「目の前の自分ができることにベストを尽くす」
一方、JFAの山本昌邦技術委員長は、監督の契約内容について具体的な説明を避け、協会内で情報収集と議論を進める考えを示した。
その後の日刊スポーツの11月5日付報道では、アジアカップ延期により森保ジャパンの活動は年内が区切りとなる見込みと伝えられている。ただし、監督の正式な退任日や契約の詳細が公表されたわけではない。
次期監督候補の大岩剛にも影響
次の指導体制で重要な人物となるのが、大岩剛氏だ。大岩氏はU-21日本代表を率いており、A代表への移行も当初の計画に含まれていた。
しかし、アジアカップの延期によって、A代表とU-21代表の指導体制をどう整理するかという問題が生まれた。
加えて、2028年ロサンゼルス五輪の予選とアジアカップの開催時期が重なることも、今後の課題となる。大岩氏がどのカテゴリーを担当するのか、JFAは協会内で検討を進める必要がある。
ここで重要なのは、アジアカップの延期が単に森保監督の退任時期を変える問題ではないという点だ。A代表と五輪世代の強化計画、選手の招集先、国際大会への準備を含めた日本サッカー全体の組織設計に関わってくる。
【2026年最新の注目点】11月シリーズでチェックしたい5つのポイント
今回の28人を評価する際には、招集された選手の名前だけでなく、実際の試合で何が変わるのかを見ることが重要だ。
1. 福田師王はA代表の競争に食い込めるか
初招集の福田にとって、今回の遠征は大きな試金石となる。クラブで評価されてきたプレー強度や得点感覚を、代表の戦術にどう適応させるかがポイントだ。
2. 南野拓実は攻撃の中心に戻れるか
長期離脱から復帰した南野が、以前のような連係力や得点への関与を取り戻せるか。ブラジル戦とパラグアイ戦での出場時間にも注目したい。
3. 町田浩樹は守備陣を安定させられるか
町田の復帰は、センターバックの選択肢を増やす意味で大きい。負傷前のパフォーマンスに近づいているか、板倉滉や渡辺剛らとの組み合わせがどうなるかが焦点だ。
4. 上田綺世不在の攻撃陣をどう構成するか
負傷で上田が不在となる中、小川航基、前田大然、福田師王、後藤啓介らがどのように役割を分担するのか。得点力だけでなく、前線からの守備やポストプレーも評価材料になる。
5. 森保ジャパンから次の代表体制へ何を残せるか
アジアカップ延期によって指導体制の移行が注目される今、今回の活動は次の世代へ経験をつなぐ意味も持つ。A代表とU-21代表の連携が、今後の日本代表の競争力を左右する可能性がある。
今回の人選は、実績のある選手を並べるだけの編成ではない。現在の実力、負傷からの復帰、若手の成長、次期代表への引き継ぎという複数の要素を含んでいる。試合後には、得点や勝敗だけでなく、選手の起用方法や組み合わせにも目を向けたい。
【日本代表サッカーのメンバー発表】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年11月のサッカー日本代表メンバーは何人ですか?
A1:日本サッカー協会が11月4日に発表したメンバーは28人です。GK3人、DF8人、MF/FW17人で構成されています。
Q2:今回の日本代表で初招集された選手は誰ですか?
A2:ドイツ2部のカールスルーエSCに所属するFW福田師王です。22歳で、森保監督は所属クラブでの成長や高いプレー強度を評価しています。
Q3:南野拓実と町田浩樹はなぜ代表に復帰したのですか?
A3:2人とも左膝前十字靱帯断裂による長期離脱を経て、所属クラブで戦列に復帰したためです。南野は約1年ぶり、町田は約1年5か月ぶりの代表招集となりました。
まとめ:2026年11月の日本代表は新戦力と復帰組が融合する重要な28人
2026年11月4日に発表されたサッカー日本代表メンバー28人は、森保一監督が現在の実力と将来の強化を見据えて選んだチームだ。
福田師王の初招集は若手FWの競争を活性化させる可能性があり、南野拓実と町田浩樹の復帰は長期離脱を乗り越えた主力の再起という意味を持つ。加えて、坂元達裕の5年ぶりの復帰も、所属クラブでの実績を重視する森保監督の選考姿勢を象徴している。
一方、上田綺世、三笘薫、冨安健洋らの不在は、負傷者の回復状況が今後の代表編成に与える影響を改めて浮き彫りにした。
11月14日のブラジル戦はワールドカップでの敗戦を受けた再戦、17日のパラグアイ戦はチームの完成度を確かめる機会となる。そしてアジアカップの延期によって、森保監督から大岩剛氏への指導体制の移行にも注目が集まる。
【プロの結論】今回の日本代表メンバー発表を読み解く最大の要点は、選ばれた28人を単純な序列として捉えないことだ。負傷から戻った選手、欧州で成長した若手、長く代表から離れていた選手、それぞれに異なる選考理由がある。加えて、A代表とU-21代表の連携も含めて評価することで、森保ジャパンが目指す次のチーム像が見えてくる。
ブラジル戦とパラグアイ戦で誰がピッチに立ち、どのような結果を残すのか。2026年11月のシンガポール遠征は、日本代表の現在と未来を同時に占うシリーズとなりそうだ。
主な根拠資料: JFA公式メンバー発表・試合日程、AFC公式延期発表、日刊スポーツ、テレビ朝日、Football Channelの会見報道。