JILLの若い頃と現在を比較すると、外見以上に興味深い変化が見えてくる。それが歌声だ。
若い頃のJILLは、バンドの大きな演奏音に負けないように声を張り上げるスタイルだった。一方、現在は声量だけに頼らず、発声技術や表現力を生かした歌唱へと進化している。
若い頃は力強さを前面に出した歌唱スタイル
2026年5月の徳島の情報メディア「阿波あわ」のインタビューで、JILLは若い頃の歌い方を振り返っている。
当時はギター、ベース、ドラムの大音量に負けないよう、戦うように声を張り上げていた。そのため、声が枯れやすいという悩みもあったという。
初期の歌声について、別のインタビューでも、現在と比較して尖った透明感があり、やや線の細い質感だったと説明している。
50歳を前に本格的なボイストレーニングを開始
JILLの歌唱スタイルに変化が生まれた大きなきっかけが、50歳を迎える前のボイストレーニングだった。
本人の記録によると、2011年前後にはライブ本数が増える中で、連日の公演による声のコンディションを意識するようになっていた。
当時、ベースの渡邉貢からライブが続いた際の声の変化を指摘されたことも、改めて発声を見直すきっかけになったという。
その後、ボイストレーナーのmooki氏とのレッスンを通じて、声のコントロールを学んでいった。
若い頃と現在の歌声の違い
| 比較項目 | 若い頃 | 現在 |
|---|---|---|
| 発声 | 声を張り上げる歌い方 | 発声をコントロール |
| 声質 | 尖った透明感 | 芯と厚みのある声 |
| 表現 | パワーを前面に出す | 強弱やニュアンスを活用 |
| 技術 | 感覚的・独学中心 | ボイトレで技術を習得 |
| 歌唱の幅 | 直線的な力強さ | ビブラートやファルセットも活用 |
特に注目したいのが、キーを大きく変えずに、歌声の質感と表現の幅を変化させている点だ。
2025年の音楽インタビューでは、ボイストレーニングを受けたことでビブラートやファルセットなども使えるようになり、ライブで曲に異なるニュアンスを加えられるようになったと話している。
つまり、現在のJILLは若い頃のパワフルな歌唱を失ったのではない。そこに新たな技術を加えている。
長く歌い続けるために、自分の声と向き合い、歌い方そのものを更新してきたことが、現在の歌声の説得力につながっている。
【メンバーの変遷と2026年最新】JILLは現在もPERSONZのボーカルとして活動中
2026年現在、JILLはPERSONZのボーカリストとして現役で活動している。
PERSONZの特徴は、1984年に結成されたオリジナルメンバー4人の関係が、長い年月を経ても続いていることだ。
PERSONZのメンバーとそれぞれの役割
現在のオリジナルメンバー
本田毅の脱退と復帰も大きな転換点
PERSONZの活動は、メンバーが一度も変わらなかったわけではない。
1992年に本田毅が脱退。その後は3人で活動を継続し、1995年には田中詠司がギターで加入した時期もあった。
そして2002年、本田毅が約10年ぶりに復帰。オリジナルメンバーによる活動体制が再び実現した。
この変遷を見ると、PERSONZが単に過去の人気を維持しているバンドではなく、メンバーの変化を乗り越えて音楽活動を継続してきたことが分かる。
2026年3月に『RELOAD BEST』をリリース
2026年3月18日に発売された『RELOAD BEST』は、約24年ぶりとなるベストアルバムであり、PERSONZにとって初のセルフカバーベスト作品だ。
「DEAR FRIENDS」をはじめとする代表曲を、現在のオリジナルメンバー4人で再レコーディング。新曲「DISCOVER JAPAN 47」も収録されている。
過去の楽曲をそのまま再現するのではなく、現在の演奏力とJILLの歌唱力で新しい作品として届ける試みだ。
2026年は全国47都道府県ツアーを展開
現在の大きな活動が、全国47都道府県を巡る「PERSONZ RELOAD TOUR “DISCOVER JAPAN 47”」である。
2026年4月にスタートしたこのツアーは、11月に入っても続いている。
PERSONZ公式スケジュールでは、11月14日・15日の沖縄公演、12月26日の神戸公演、12月30日の東京公演などが掲載されている(2026年11月5日時点)。
40年以上前に新宿LOFTでライブを重ねていたバンドが、2026年には全国規模のツアーを展開している。JILLの若い頃と現在をつなぐ、象徴的な活動といえる。
【よくある質問】PERSONZのJILLの若い頃に関するFAQ
Q1:PERSONZのJILLは若い頃、何歳から音楽活動をしていた?
A1:本人の自叙伝によると、20歳の頃には学校とバンド活動を並行していた。1983年には本田毅とNOTHING PERSONALを始動させ、1984年にPERSONZを結成している。
Q2:JILLの若い頃は金髪だった?
A2:本人のインタビューによると、80年代のJILLは金髪ではなかった。1990年のアルバム『PRECIOUS?』の頃に初めてエクステンションを付けたと話している。
Q3:JILLの生年月日と2026年現在の年齢は?
A3:1960年1月25日生まれ。2026年11月5日時点で66歳。現在もPERSONZのボーカリストとして活動を続けている。
Q4:NOTHING PERSONALとPERSONZは何が違う?
A4:NOTHING PERSONALは1983年にJILLと本田毅を中心に始まった前身バンド。1984年に渡邉貢、藤田勉が加わり、6月21日に4人編成のPERSONZとして始動した。
Q5:JILLはなぜ現在も力強い歌声を維持できる?
A5:50歳を迎える前に本格的なボイストレーニングを受け、発声方法や声のコントロールを見直したことが大きい。本人も、トレーニングによって表現力が広がったと語っている。
Q6:2026年現在のPERSONZの最新アルバムは?
A6:2026年3月18日発売の『RELOAD BEST』。代表曲の再録音と新曲を収録したセルフカバーベストアルバムで、全国47都道府県ツアーも展開している。
まとめ:JILLの若い頃から現在まで、変わらないロックへの情熱
PERSONZのJILLの若い頃を振り返ると、最初から成功が約束されていたわけではないことが分かる。
1980年、20歳で学校とバンド活動を両立していたJILLは、「Z」「PLEASE」「SKIPPER」など複数のバンドを経験。その後、本田毅との出会いを経て、1983年にNOTHING PERSONALを始動させた。
1984年には渡邉貢、藤田勉が加わり、PERSONZが誕生。新宿LOFTでのライブ活動を積み重ね、1987年にメジャーデビューを果たした。
若い頃の写真に見られる個性的なファッションや、金髪ではなかったという本人の証言も興味深い。1990年にはエクステンションを取り入れるなど、ビジュアルも時代とともに変化してきた。
そして歌声も進化している。若い頃の力強く直線的な歌唱に、ボイストレーニングで身につけた技術や表現力が加わった。
JILLの魅力は、若い頃の姿を保ち続けることではなく、年齢や経験に応じて自分の音楽を更新してきたことにある。
2026年には『RELOAD BEST』を発表し、全国47都道府県ツアーにも挑戦している。1980年代に始まった音楽人生は、今も現在進行形だ。