「小國ボクシング」で注目を集める元IBF世界スーパーバンタム級王者・小國以載(おぐに・ゆきのり)。2016年大みそかに無敗王者ジョナタン・グスマンを破って世界王座を獲得した実力者は、38歳となった2026年も世界の舞台を目指してリングに立ち続けている。
2026年4月3日には元世界2階級制覇王者マーロン・タパレスに3-0の判定勝ちを収め、世界ランキングに復帰。しかし、8月16日のアレックス・サンティシマJr.戦では、初回から左腰の痛みに苦しみ、8回1分8秒TKO負けを喫した。試合後には「もうチャンスはないでしょ」と厳しい心境を明かしている。2026年11月現在の戦績、引退の可能性、次戦の発表状況まで整理する。
【小國以載のプロフィール】年齢・出身地・所属ジムとボクシングスタイル
小國以載は、兵庫県赤穂市出身のプロボクサー。長身を生かした距離のコントロールと、左右のパンチを組み合わせる技術を持ち味とする右ボクサーファイターだ。
2016年にはジョナタン・グスマンを破り、IBF世界スーパーバンタム級王座を獲得。国内外の強豪と対戦してきたキャリアを持ち、2026年には38歳で元世界王者タパレスを撃破した。
小國以載の基本プロフィール
- 名前:小國以載(おぐに・ゆきのり)
- 生年月日:1988年5月19日
- 年齢:38歳(2026年11月現在)
- 出身地:兵庫県赤穂市
- 身長:173cm
- 血液型:B型
- 所属:角海老宝石ボクシングジム
- 階級:スーパーバンタム級
- 構え・スタイル:右ボクサーファイター
- プロデビュー:2009年11月8日
- アマチュア戦績:72戦58勝(28KO・RSC)14敗
選手情報はボクシングモバイルの選手名鑑にも掲載されている。アマチュア時代には高校時代のインターハイでバンタム級3位、大学1・2年時の全日本選手権でも3位を記録した。
角海老宝石ジムで磨いた技術と経験
小國のキャリアを語るうえで欠かせないのが、所属する角海老宝石ボクシングジムだ。
プロデビュー後、東洋太平洋、日本、そしてIBF世界スーパーバンタム級のタイトルを獲得。国内のタイトル戦から海外選手との世界戦まで、幅広い経験を積んできた。
小國の特徴は、単純なパンチ力だけに頼らない試合運びにある。相手との距離を測り、攻撃のタイミングをずらしながら、ボディーへの攻撃で試合の流れを変える。2026年4月のタパレス戦でも、この持ち味が存分に発揮された。
【小國以載の戦績と経歴】ジョナタン・グスマン撃破から元IBF王者へ
小國のキャリア最大の実績は、2016年12月31日のジョナタン・グスマン戦だ。
当時のグスマンは22勝22KOという圧倒的な戦績を誇るIBF世界スーパーバンタム級王者。無敗の強打者を相手に、小國は世界初挑戦で勝利を収めた。
2016年12月31日、無敗王者グスマンを破る
京都・島津アリーナで行われたIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ。小國は序盤から相手の強打に対応し、3回には左ボディーでダウンを奪った。
その後もグスマンの攻撃をしのぎながら反撃を続け、12回を戦い抜いた。判定は3-0。ジャッジ3者とも115-112で小國を支持し、世界王座獲得が決まった。
無敗の世界王者を破ったこの勝利は、日本ボクシング界にとっても印象深い番狂わせだった。
その後の王座陥落と再起への道
しかし、世界王者としてのキャリアは長く続かなかった。2017年9月の初防衛戦で岩佐亮佑と対戦し、6回TKO負け。IBF王座を失った。
その後も現役を続け、2018年にはアレガ・ユニアンにTKO勝ち、2019年にはスックカセーム・キャッヨンユットに判定勝ちを収めた。
2024年10月にはフィリパス・ギタンバに1回TKO負け、2025年5月には村田昴とのWBOアジアパシフィック王座戦でも6回TKO負けを経験した。それでも2025年10月にチャンチャイ・ウォーアウトに判定勝ちし、再起への足がかりをつかんだ。
小國以載の主な戦績・キャリア年表
| 年月日 | 対戦相手・出来事 | 結果・意味 |
|---|---|---|
| 2009年11月 | プロデビュー | タイのチャーンサック・シスサイソンに3回KO勝ち |
| 2011年11月 | ロリ・ガスカ戦 | OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得 |
| 2013年3月 | 和氣慎吾戦 | 10回棄権負けでOPBF王座陥落 |
| 2014年12月 | 石本康隆戦 | 日本スーパーバンタム級王座を獲得 |
| 2016年12月31日 | ジョナタン・グスマン戦 | 3-0判定勝ち。IBF世界王座を獲得 |
| 2017年9月13日 | 岩佐亮佑戦 | 6回TKO負け。IBF王座陥落 |
| 2025年5月20日 | 村田昴戦 | 6回TKO負け。WBOアジアパシフィック王座獲得ならず |
| 2025年10月1日 | チャンチャイ・ウォーアウト戦 | 8回判定勝ち。再起を果たす |
| 2026年4月3日 | マーロン・タパレス戦 | 3-0判定勝ち。世界ランキングに復帰 |
| 2026年8月16日 | アレックス・サンティシマJr.戦 | 8回1分8秒TKO負け |
こうして振り返ると、小國のキャリアは世界王座獲得だけでなく、王座陥落後の長い再挑戦の歴史でもある。特に2025年の村田戦で敗れた後、2026年4月にタパレスを撃破した流れは、ベテランの経験と技術が改めて評価された局面だった。
【2026年4月の試合結果】マーロン・タパレスに3-0判定勝ちした理由
2026年4月3日、東京・後楽園ホールで開催されたTREASURE BOXING PROMOTIONの興行で、小國はマーロン・タパレスと対戦した。
タパレスは元WBA・IBF世界スーパーバンタム級統一王者。2023年12月には井上尚弥との4団体統一戦を経験しており、世界トップクラスの実績を持つ選手だった。
当時37歳の小國にとって、この試合は世界戦線への復帰を懸けた重要な一戦だった。
試合結果と判定スコア
- 試合日:2026年4月3日
- 会場:東京・後楽園ホール
- 契約体重:123.5ポンド(約56.02kg)
- 試合形式:10回戦
- 対戦相手:マーロン・タパレス(フィリピン)
- 勝者:小國以載
- 決着:3-0判定勝ち
スポニチなどの報道によると、判定スコアは96-94、97-93、98-92。3人のジャッジ全員が小國の勝利を支持した。
勝敗を分けたボディー攻撃と冷静な試合運び
序盤、小國は左ジャブや右パンチを使いながら距離を確保。タパレスが2回以降に圧力を強めると、無理に打ち合うのではなく、相手の動きを見極めながら攻撃の機会をうかがった。
試合の流れが変わったのは中盤以降だ。小國はボディーへの攻撃を増やし、5回には右のワンツーを決めるなど徐々に主導権を握った。
7回には右ボディーストレートを含む連打でタパレスを追い込み、8回にも右ボディーを効かせた。タパレスは一時的に動きが止まり、小國が試合を支配する展開となった。
日刊スポーツの取材に対し、小國はKOを狙う可能性も考えたとしながら、最終的には勝利を優先したと説明している。
「今日は勝利に徹しました」
この勝利によって小國はWBA11位、WBC12位、WBO6位にランクイン。世界王座への再挑戦が現実的な目標として浮上した。
37歳で元世界王者タパレスを破ったことは、単なる一勝以上の意味を持っていた。長年の経験を生かした試合運びが、世界レベルの相手にも通用することを示した一戦だった。
【2026年8月の試合結果】アレックス・サンティシマJr.に8回TKO負けした真相
タパレス戦で大きな評価を得た小國は、2026年8月16日、後楽園ホールでアレックス・サンティシマJr.と対戦した。
大会はTREASURE BOXING PROMOTION 14。世界再挑戦を目指す小國にとって、世界ランキングを維持し、次の大舞台につなげるための重要な前哨戦だった。
サンティシマ戦の試合結果
- 試合日:2026年8月16日
- 会場:東京・後楽園ホール
- 大会:TREASURE BOXING PROMOTION 14
- 階級:スーパーバンタム級
- 試合形式:10回戦
- 対戦相手:アレックス・サンティシマJr.(フィリピン)
- 試合結果:小國以載の8回TKO負け
- 決着時間:8回1分8秒
サンティシマは26歳のフィリピン人選手で、WBOアジアパシフィック・フェザー級11位の実績を持っていた。若さと勢いのある相手との10回戦は、小國にとって簡単な試合ではなかった。
初回から左腰に異変、思うように動けない展開に
試合は序盤からサンティシマが積極的に攻撃を仕掛ける展開となった。小國も技術を生かして対応しようとしたが、初回に左腰付近に強い痛みが走った。
試合後の取材で小國は、左腰に電気が走るような痛みがあり、パンチに力が入らなくなったと説明している。
スポーティングニュースの試合後取材によると、左ジャブにも十分な力を込められず、パンチを打つたびに腰の痛みが悪化。普段のような距離の調整や攻撃の組み立てが難しくなっていた。
それでも小國は簡単には引き下がらなかった。2回以降はボディー攻撃などで反撃し、5回には右ストレートを当てる場面もあった。6回、7回にも前進して左ボディーを狙い、ベテランらしい意地を見せた。
8回に右ストレートを受けてレフェリーストップ
試合が終わったのは8回だった。サンティシマの左フックから右ストレートが小國にヒット。バランスを崩した小國に対してサンティシマが連打を浴びせ、レフェリーが試合を止めた。
結果は8回1分8秒TKO負け。世界再挑戦への足がかりにするはずだった一戦で、厳しい結果となった。
日刊スポーツによると、試合後の小國は控室で腰をアイシングしながら、初回からの痛みについて説明。思うように力が入らず、最後まで腰が持たなかったと振り返った。
この試合で重要なのは、敗因を単純に年齢や実力だけで説明できないことだ。左腰の負傷が試合中の動きやパンチの威力に影響したことは本人の説明からも明らかだが、サンティシマが序盤から積極的に圧力をかけ、最後まで攻撃を続けたことも勝敗を左右した。
【小國以載の現在】試合後の発言・引退の可能性・次戦発表を調査
2026年11月6日現在、小國以載は8月のサンティシマ戦で敗れた後の状況が注目されている。
特に話題になったのが、試合後に口にした世界戦への悲観的な発言だ。4月には世界再挑戦が見える位置まで戻っただけに、8月の敗戦による落胆は大きかった。
「もうチャンスはないでしょ」試合後に明かした本音
日刊スポーツやスポーティングニュースの試合後報道では、小國が次のような厳しい言葉を残したことが伝えられている。
「もうチャンスはないでしょ」
「情けない終わり方やわ」
この発言には、単に一試合を落とした悔しさだけでなく、世界王座への再挑戦を目指してきた選手としての厳しい現実が表れている。
小國は2026年4月のタパレス戦で世界ランキングに復帰し、国内最高齢での世界王座返り咲きも視野に入れていた。しかし、8月の敗戦によって世界ランキングを失う可能性が高まったと本人も認識していた。
また、試合後には井岡一翔や尾川堅一といった同世代の選手に期待を寄せ、年齢の壁を越えてほしいという思いも語っている。
小國以載は引退した?現役続行の可能性は?
ここで注意したいのは、厳しい発言をしたことと、正式に引退を発表したことは別だという点だ。
スポーティングニュースの2026年8月18日付の取材記事では、小國は自身の進退について明言していないと報じられた。記事では、同選手がひとまず休養する意向も伝えられている。
したがって、2026年11月6日時点で確認できる情報からは、小國が正式に現役引退を発表したとは判断できない。
一方で、38歳という年齢、左腰の負傷、世界ランキングへの影響、そして本人が語った世界戦への厳しい見通しを考えると、今後の競技生活が大きな分岐点にあることは間違いない。
小國以載の次戦はいつ?2026年11月現在の発表状況
気になる次戦については、2026年11月6日時点で開催日、対戦相手、会場などの正式発表を確認できていない。
10月11日時点のボクシングアートの次戦情報でも、試合日程や対戦カードは未発表とされていた。その後も新たな正式発表は確認できない状況だ。
- 次戦の日程:未発表
- 対戦相手:未発表
- 開催会場:未発表
- 試合形式:未発表
- テレビ・ネット配信:未発表
- 現役引退:正式発表は確認できず
今後の動向を追う場合は、所属する角海老宝石ジムや大会主催者の公式発表、ボクシング専門メディアの試合発表を確認することが重要だ。
現段階では、再起戦が決定したとも、引退が決まったともいえない。まずは負傷からの回復と、本人が今後どのような選択をするかが焦点になる。
【プロの結論】小國以載の再起を考えるうえで重要な3つのポイント
2026年の小國以載を評価する際には、4月のタパレス戦と8月のサンティシマ戦を切り離して考えるのではなく、両方を一つのキャリアの流れとして見る必要がある。
1. タパレス戦は経験と技術が生んだ大きな勝利
タパレス戦で示したのは、年齢を重ねても世界レベルの相手に対抗できる技術と試合運びだった。
小國は無理にKOを狙うのではなく、ボディー攻撃を中心に試合を組み立て、判定で確実に勝利した。世界王座を経験した選手だからこそできる判断だったと評価できる。
2. サンティシマ戦では身体の状態が大きな課題になった
一方、8月の試合では左腰の痛みによって本来の動きができなかった。ボクシングは上半身だけで成立する競技ではなく、足腰の安定や体幹の動きがパンチの威力、バランス、ディフェンスに直結する。
今回の敗戦を踏まえると、仮に再起を選ぶ場合でも、まずは負傷の回復と身体の状態を見極めることが欠かせない。
3. 再起の判断は世界戦への意欲だけでは決められない
38歳で世界王座を再び狙うには、対戦相手の選定、試合間隔、身体の回復状況など、複数の要素を慎重に考える必要がある。
再起戦が組まれる場合には、次の点が注目材料になる。
- 身体の回復:左腰の状態が改善し、通常の練習や実戦に耐えられるか。
- 対戦相手:世界ランカーとの再戦を目指すのか、まずは再起を優先した相手を選ぶのか。
- 試合内容:タパレス戦で見せた距離感やボディー攻撃が戻っているか。
小國にとって重要なのは、単に試合数を重ねることではない。身体の状態を整えたうえで、自身の技術を発揮できる環境を選べるかどうかだ。
世界王者経験者のキャリアは、タイトルを獲得した瞬間だけで評価されるものではない。王座陥落後も挑戦を続け、強豪に勝利して再び世界戦線へ戻ろうとした過程にも価値がある。
【小國以載のボクシング】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:小國以載の現在の年齢と所属ジムは?
A1:1988年5月19日生まれの38歳です。兵庫県赤穂市出身で、角海老宝石ボクシングジムに所属しています。
Q2:小國以載のプロ戦績は?
A2:2026年8月16日のサンティシマ戦終了時点で、32戦24勝(9KO)5敗3分です。IBF世界スーパーバンタム級王座の獲得経験があります。
Q3:ジョナタン・グスマンには勝った?
A3:はい。2016年12月31日のIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチで、当時無敗だったグスマンに3-0の判定勝ちを収め、世界王座を獲得しました。
Q4:2026年4月のマーロン・タパレス戦の結果は?
A4:4月3日に後楽園ホールで行われた10回戦で、小國が3-0の判定勝ちを収めました。判定スコアは96-94、97-93、98-92でした。
Q5:2026年8月のアレックス・サンティシマJr.戦はなぜ負けた?
A5:8月16日の試合で8回1分8秒TKO負けを喫しました。本人は初回から左腰に強い痛みが走り、パンチに力が入らなくなったと説明しています。
Q6:小國以載は引退した?
A6:2026年11月6日時点で正式な引退発表は確認できていません。8月の試合後には世界戦への厳しい見通しを語りましたが、進退は明言せず、ひとまず休養する意向が報じられています。
Q7:小國以載の次戦はいつ?
A7:2026年11月6日時点で次戦の日程や対戦相手は未発表です。所属ジムや大会主催者からの正式発表が待たれます。
まとめ:小國以載の2026年は復活と試練、次戦の発表に注目
小國以載は2016年にジョナタン・グスマンを破り、IBF世界スーパーバンタム級王座を獲得した元世界王者だ。岩佐亮佑との初防衛戦で王座を失った後も現役を続け、長いキャリアの中で何度も再起を目指してきた。
2026年4月にはマーロン・タパレスを3-0の判定で破り、38歳で世界ランキングに復帰。しかし、8月のアレックス・サンティシマJr.戦では左腰の痛みに苦しみ、8回TKO負けという厳しい結果に終わった。
試合後の「もうチャンスはないでしょ」という言葉には、世界王座を目指してきた選手の苦悩が表れている。ただし、現役引退が正式に決まったわけではない。
2026年11月6日現在、次戦の日程や対戦相手は発表されていない。今後の焦点は負傷からの回復、現役続行の判断、そして再びリングに立つ可能性だ。
無敗王者グスマンを倒した世界王者としての実績、タパレス戦で示した技術、そしてサンティシマ戦後に残した悔しさ。小國以載のキャリアがどのような結末を迎えるのか、今後の公式発表と本人の決断に注目したい。
主な参照資料: 選手プロフィール・戦績、日刊スポーツ、スポニチ、スポーティングニュース、TREASURE BOXING PROMOTION公式大会情報、ボクシングアートの次戦情報。