調教時計だけでは判断しにくい部分を補ってくれるのが、JRA公式の調教動画とJRA-VANの調教情報だ。
JRA皐月賞調教動画は全18頭を確認できる
JRA公式チャンネルは、2026年4月17日17時に「【調教動画】2026年 皐月賞」を公開した。
動画には出走馬18頭が収録されており、馬ごとの映像開始位置も案内されている。
JRA公式調教動画の収録順
| 動画開始位置 | 競走馬 |
|---|---|
| 0:11 | カヴァレリッツォ |
| 0:49 | サウンドムーブ |
| 1:26 | サノノグレーター |
| 2:03 | ロブチェン |
| 2:41 | アスクエジンバラ |
| 3:18 | フォルテアンジェロ |
| 3:55 | ロードフィレール |
| 4:32 | マテンロウゲイル |
| 5:10 | ライヒスアドラー |
| 5:47 | ラージアンサンブル |
| 6:24 | パントルナイーフ |
| 7:02 | グリーンエナジー |
| 7:40 | アクロフェイズ |
| 8:17 | ゾロアストロ |
| 8:55 | リアライズシリウス |
| 9:33 | アルトラムス |
| 10:10 | アドマイヤクワッズ |
| 10:47 | バステール |
動画を見るときは、次の4点を意識したい。
- 首の使い方: 頭が安定し、リズムよく走れているか。
- 前脚の伸び: ストライドが小さくなっていないか。
- 後肢の踏み込み: 地面をしっかり捉えて推進力につなげているか。
- 併せ馬の反応: 仕掛けられたときに自然に加速できているか。
特に、併せ馬で先着したかどうかだけではなく、相手がどの程度追われていたかまで確認することが重要だ。
JRA-VANの追い切り情報で確認したい項目
JRA-VANの2026年皐月賞GⅠ特集では、調教時計だけでなく、帰厩日、追い切り本数、併走相手、騎乗者、追い切りの内容なども紹介されていた。
今回の注目馬では、次の情報が参考になる。
- ロブチェン:帰厩後の調整本数と1週前のCWでの加速。
- グリーンエナジー:美浦Wでの1週前の好時計と最終の調整内容。
- リアライズシリウス:津村騎手が騎乗した2週続けての併せ馬。
- マテンロウゲイル:CWで負荷をかけた後の坂路調整。
- バステール:併せ馬での動きと最終追い切りの反応。
映像でフォームを確認し、JRA-VANで時計と調整過程を確認する。この2つを組み合わせると、数字だけでは分からない仕上がりの特徴を把握しやすくなる。
追い切り時計ランキングはどう見るべきか
今回の時計をラスト1Fで比較すると、1週前にはアスクエジンバラとグリーンエナジーが10.9秒を記録した。
最終追い切りではリアライズシリウスが11.1秒、ゾロアストロが11.2秒を記録している。
ただし、これは単純な終い時計の比較であり、総合的な調教評価とは異なる。
当時公開された「うましる」の全頭診断では、次のような評価が付けられていた。
| 評価 | 対象馬 |
|---|---|
| S | アスクエジンバラ、アドマイヤクワッズ、フォルテアンジェロ |
| A | ゾロアストロ、マテンロウゲイル、ライヒスアドラー、リアライズシリウス、ロブチェン |
| B | アクロフェイズ、アルトラムス、カヴァレリッツォ、グリーンエナジー、サウンドムーブ、サノノグレーター、バステール、パントルナイーフ、ラージアンサンブル |
| C | ロードフィレール |
これは同サイト独自の評価であり、JRAの公式評価ではない。
興味深いのは、S評価のアスクエジンバラが4着、フォルテアンジェロが5着だった一方、A評価のロブチェン、リアライズシリウス、ライヒスアドラーが1~3着を占めたことだ。
時計ランキングと実戦能力のランキングは同じではない。
調教は競走馬の状態を判断する材料の一つであり、展開、枠順、位置取り、コース適性と合わせて評価する必要がある。
【プロの結論】皐月賞の追い切り評価で失敗しない5つの判断基準
2026年の皐月賞を振り返ると、追い切り評価で大切なのは、速い時計を出した馬を機械的に上位に置くことではない。
特に次の5つを押さえておきたい。
1. 1週前追い切りと最終追い切りの役割を区別する
1週前に強く追って最終は軽めにする調整は、必ずしもマイナスではない。グリーンエナジーやロブチェンのように、段階的に負荷を調整する馬もいる。
2. コースごとの時計を単純比較しない
栗東CW、美浦W、坂路では条件が異なる。全体時計だけでなく、ラスト1Fや加速ラップも確認したい。
3. 馬なりでの好時計を評価する
強く追われて出した時計と、馬なりで出した時計は意味が異なる。少ない負荷でスムーズに加速できているなら、余力という面で評価できる。
4. 併せ馬の相手と脚色を確認する
先着したという事実だけで判断しない。相手が一杯に追われていたのか、こちらが馬なりだったのかによって評価は変わる。
5. 中山芝2000メートルへの適性を加味する
皐月賞はスタート後の位置取りだけでなく、コーナーでの器用さ、持続力、坂を上るパワーも問われる。東京向きの瞬発力だけでは評価しきれない。
2026年はロブチェンが逃げ切り、リアライズシリウスが2着、ライヒスアドラーが3着という結果になった。調教で見えた能力を、中山のレース展開に結びつけて考える重要性が浮き彫りになった。
【皐月賞の追い切り2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の皐月賞で最も注目された追い切り時計は?
A1:1週前追い切りでは、アスクエジンバラとグリーンエナジーがラスト1F10.9秒を記録した。最終追い切りではリアライズシリウスの1F11.1秒が目立った。ただし、コースや馬場状態を考慮した評価が必要だ。
Q2:2026年の皐月賞で追い切り評価が高かった馬は?
A2:公開された全頭診断では、アスクエジンバラ、アドマイヤクワッズ、フォルテアンジェロがS評価。ロブチェン、リアライズシリウス、マテンロウゲイルなどもA評価だった。
Q3:JRAの皐月賞調教動画は全頭分見られる?
A3:見られる。JRA公式チャンネルの2026年皐月賞調教動画には18頭すべてが収録されている。馬ごとの開始時間を利用すれば、気になる馬の映像を効率よく確認できる。
Q4:JRA-VANの追い切り情報では何が分かる?
A4:調教時計のほか、帰厩日、追い切り本数、騎乗者、併せ馬の相手、追い切り中の動きなどを確認できる。時計の背景まで理解したい場合に役立つ。
Q5:最終追い切りと1週前追い切りはどちらを重視する?
A5:両方を確認するのが基本。1週前は負荷をかけたときの能力や反応、最終は仕上がりや当週の状態を確認する材料になる。最終追い切りが軽いからといって、評価を下げる必要はない。
まとめ:皐月賞2026の追い切りから学ぶ調教評価の本質
2026年の皐月賞は、ロブチェンが1分56秒5のコースレコードで制した。2着リアライズシリウス、3着ライヒスアドラーも、1週前から最終追い切りにかけて良好な動きを見せていた馬たちだ。
グリーンエナジーの1週前10.9秒、ロブチェンのCWでの持続的な加速、リアライズシリウスの美浦Wでの安定した併せ馬、マテンロウゲイルのCWから坂路への調整など、各馬の仕上げ方には明確な違いがあった。
追い切り評価で最も大切なのは、時計の速さだけを追いかけないこと。コース、馬場状態、負荷、併せ馬の反応、前週からの変化を組み合わせることで、調教情報の精度は高まる。
JRA公式の調教映像とJRA-VANの追い切り情報は、こうした比較を行うための有力な資料となる。2026年の皐月賞は、調教時計と実戦結果を照らし合わせながら、競走馬の本当の仕上がりを見極める面白さを改めて示した一戦だった。