『千と千尋の神隠し』に登場する、圧倒的な存在感を放つ魔女・湯婆婆。その声を担当しているのは、俳優・歌手として幅広く活躍する夏木マリです。実は、湯婆婆とそっくりな双子の姉・銭婆も同じ夏木マリが演じており、映画版では一人二役を務めています。
2001年7月20日の映画公開から25年を迎える2026年には、夏木マリ本人とスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーがテレビ番組でキャスティングの裏側を披露。宮崎駿監督から受けた演技指導や、夏木マリが湯婆婆に選ばれた意外な経緯も明らかになりました。加えて、舞台版では映画とは異なる俳優が湯婆婆を演じるケースもあります。
この記事では、映画版の声優一覧、夏木マリの抜てき理由、2026年に語られたアフレコ秘話、舞台版の最新配役まで詳しく整理します。
【答えは夏木マリ】湯婆婆と銭婆は同じ声優が演じている!

『千と千尋の神隠し』の湯婆婆を演じているのは、夏木マリです。
映画では、湯婆婆だけでなく、銭婆の声も担当しています。
湯婆婆は千尋が働くことになる油屋を経営する魔女。一方の銭婆は、湯婆婆の双子の姉で、物語の後半に登場する重要人物です。
二人は見た目が非常によく似ており、初めて作品を見る人の中には、同一人物が別の姿で登場しているのではないかと感じる人もいるでしょう。
しかし、物語上は別々の人格を持つ双子の姉妹です。
夏木マリが一人二役を担当した理由
興味深いのは、湯婆婆と銭婆の声を意図的に大きく変えていないことです。
夏木マリは、過去のインタビューで、当初は銭婆の声を変えたほうがよいか宮崎駿監督に尋ねたと振り返っています。
しかし、監督の答えは「同じでいい」というものでした。
夏木マリによれば、銭婆は当初、湯婆婆より少し細身のキャラクターとして考えられていたそうです。ところが、最終的には二人の外見もほぼ同じになりました。
この設定によって、見た目も声も似ている二人の違いが、性格や行動、千尋との関わり方によって浮かび上がります。
湯婆婆には厳格さや経営者としての強さがあり、銭婆には穏やかさや包容力があります。同じ声だからこそ、表面的な善悪だけでは説明できない二人の人間性が際立つのです。
この演出については、夏木マリ自身も舞台出演時のインタビューで詳しく語っています。
湯婆婆と銭婆のプロフィール比較
| 項目 | 湯婆婆 | 銭婆 |
|---|---|---|
| 声優 | 夏木マリ | 夏木マリ |
| 関係 | 双子の妹 | 双子の姉 |
| 立場 | 油屋の経営者 | 油屋から離れて暮らす魔女 |
| 性格の印象 | 厳格・強気・現実主義 | 穏やか・包容力がある |
| 物語での役割 | 千尋に働くことを要求する | 千尋に大切な助言を与える |
映画版の一人二役は、単なる声優の兼任ではありません。双子という設定を、声の共通性によって印象づける演出上の工夫でもあります。
【参考:ananの夏木マリ本人インタビュー、2022年1月公開】
【2001年公開版】千と千尋の神隠しの声優一覧と主要キャスト
『千と千尋の神隠し』は、宮崎駿監督が原作・脚本・監督を務め、鈴木敏夫がプロデューサーを担当したスタジオジブリの長編アニメーション映画です。
日本での公開日は2001年7月20日。上映時間は約125分です。
スタジオジブリの公式作品情報にも、夏木マリをはじめとする出演者が記載されています。
映画版の主要キャスト一覧
| キャラクター | 声優・出演者 | 役柄・特徴 |
|---|---|---|
| 湯婆婆・銭婆 | 夏木マリ | 本記事の中心人物。一人二役 |
| 荻野千尋 | 柊瑠美 | 物語の主人公 |
| ハク | 入野自由 | 千尋を助ける少年 |
| リン | 玉井夕海 | 油屋で働く女性 |
| 坊 | 神木隆之介 | 湯婆婆の息子 |
| 釜爺 | 菅原文太 | ボイラー室を管理する老人 |
| 青蛙 | 我修院達也 | 油屋で働くカエル |
| 番台蛙 | 大泉洋 | 油屋の従業員 |
| 荻野明夫 | 内藤剛志 | 千尋の父親 |
| 荻野悠子 | 沢口靖子 | 千尋の母親 |
| 父役 | 上條恒彦 | 油屋の従業員 |
| 兄役 | 小野武彦 | 油屋の従業員 |
【参考:スタジオジブリ公式作品情報、ウォルト・ディズニー・スタジオ公式作品情報】
湯婆婆の声優として夏木マリが印象に残る理由
夏木マリの声の特徴は、低く力強い響きだけではありません。
相手を威圧するときの迫力、千尋に契約を迫るときの鋭さ、坊に接するときの母親らしい優しさなど、場面ごとに異なる感情を表現しています。
湯婆婆は単純な悪役ではありません。
従業員には厳しく接する一方、自分の息子である坊には過保護なほどの愛情を注いでいます。
こうした複雑な人物像を、声の表現だけで成立させていることが、夏木マリの演技の大きな魅力です。
【抜てきの理由】夏木マリを湯婆婆に選んだのは誰?宮崎駿・鈴木敏夫の証言
夏木マリが湯婆婆に選ばれた経緯については、本人と制作側の両方から興味深い話が語られています。
特に注目されたのが、2026年4月19日放送の日本テレビ系「おしゃれクリップ」です。
この番組には夏木マリが出演し、インタビューゲストとしてスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーも登場しました。
2026年に明かされた意外な推薦エピソード
番組で鈴木敏夫が語ったのは、湯婆婆の配役を検討していた際の出来事です。
宮崎駿監督と鈴木敏夫がスタジオにいたとき、宮崎監督が絵を描きながら、湯婆婆を誰に演じてもらうかという話題を出したそうです。
すると、その場にいた女性が夏木マリの名前を挙げました。
鈴木敏夫は、その推薦を聞いて納得したといいます。
加えて、鈴木自身も以前から夏木マリが適任だと感じていたことを明かしました。
番組での鈴木の説明によると、宮崎監督も鈴木の賛同を受け入れ、起用が決まったということです。
この話を聞いた夏木マリは、初めて知ったという反応を見せ、推薦した女性への感謝を口にしました。
つまり、夏木マリの起用は、宮崎駿監督と鈴木敏夫だけで完結した選考ではなく、制作現場にいた人物の推薦もきっかけになっていたのです。
夏木マリ本人が以前語っていた別の接点
一方、2015年に公開されたnippon.comのインタビューでは、夏木マリ自身が別の角度から当時を振り返っています。
夏木マリは、1993年に立ち上げた舞台作品「印象派」をジブリにも送っていたと説明しました。
その映像を鈴木敏夫が見て、声をかけてくれたのではないかと振り返っています。
宮崎駿監督が実際に夏木マリの声を聞き、湯婆婆と銭婆を描いたことも語られました。
ここで押さえておきたいのは、二つの証言の焦点が異なることです。
- 夏木マリの過去の回想:自身の舞台作品をジブリに送っていたこと。
- 鈴木敏夫の2026年の回想:現場で夏木マリを推薦する声が上がり、鈴木が賛同したこと。
両者を合わせると、夏木マリとジブリの接点、そして制作現場での推薦が重なって起用につながった経緯が見えてきます。
【参考:nippon.com「夏木マリというエネルギッシュな“総合力”」、2015年4月3日/日本テレビ「おしゃれクリップ」、2026年4月19日放送】
【2026年最新】夏木マリが語った宮崎駿監督とのアフレコ秘話
夏木マリが湯婆婆を演じるうえで、特に重要だったのが宮崎駿監督から受けた演技指導です。
一般的に湯婆婆は、千尋を厳しく扱う恐ろしい魔女という印象を持たれがちです。
しかし、宮崎監督が夏木マリに伝えた役柄の解釈は、少し違っていました。
宮崎駿監督が伝えた「湯婆婆は悪人ではない」という考え方
夏木マリは、最初のアフレコに向けて、湯婆婆を典型的な悪役として捉えていたと振り返っています。
ところが、収録時に宮崎監督から伝えられたのは、湯婆婆を悪者として演じないでほしいという趣旨の指示でした。
宮崎監督は、スタジオジブリの経営を担う鈴木敏夫について説明し、仕事に一生懸命取り組む人物として理解してほしいと話したそうです。
そして、そのイメージを湯婆婆にも重ねるように伝えました。
2026年4月19日の「おしゃれクリップ」でも、夏木マリは当時の言葉を振り返っています。
「湯婆婆はそうやって演じてください」
宮崎監督が求めたのは、単純な悪役ではなく、油屋を守るために働く一人の女性としての湯婆婆でした。
この演技指導によって、湯婆婆は恐ろしいだけの魔女ではなく、経営者としての責任感や母親としての愛情を持つ人物として表現されています。
宮崎監督が夏木マリの前でキャラクターを描いた
もう一つ印象的なのが、湯婆婆と銭婆のキャラクターが生まれたときのエピソードです。
夏木マリは、ジブリを初めて訪れた際、宮崎監督が目の前で湯婆婆と銭婆の線画を描いてくれたと語っています。
そのとき、初めて二人が双子だと知ったそうです。
夏木マリにとって、監督が自分の目の前でキャラクターを描いてくれたことは、特別な思い出になっています。
当初の銭婆は少し細身だったという話もあり、制作過程でキャラクターのビジュアルが変化したことが分かります。
【参考:anan「夏木マリ『やらせていただくしかない』舞台『千と千尋』出演を決めたワケ」/シネマトゥデイ、2022年1月7日】
夏木マリが語った声の演技に対する考え方
2015年のnippon.comのインタビューでは、夏木マリが声の演技についても説明しています。
声の表現には、次の三つの要素があるといいます。
1. 高低:声の高さと低さ
2. 強弱:声の大きさや力の入れ方
3. 速度:話すテンポや速さ
これらを組み合わせて人物の存在感を作るという考え方です。
歌手としての経験に加え、舞台で身体表現を追求してきた夏木マリだからこそ、声だけでキャラクターの感情を伝える技術にも強い関心を持つようになったのでしょう。
実際に本人は、湯婆婆を演じたことをきっかけに声の仕事が好きになったと話しています。
【参考:nippon.com、2015年4月3日】
【映画版と舞台版の違い】2026年の湯婆婆役は誰が演じている?
映画版の湯婆婆は夏木マリですが、舞台版では複数の俳優が同じ役を演じています。
ここは検索時に混同しやすいポイントです。
舞台版は2022年3月に東京・帝国劇場で世界初演を迎え、英国の演出家ジョン・ケアードが翻案・演出を担当しました。
2022年の舞台初演では夏木マリと朴璐美が担当
舞台版の初演では、映画版で湯婆婆と銭婆の声を担当した夏木マリが、そのまま舞台でも同じ役に挑戦しました。
もう一人の担当者は声優・俳優の朴璐美です。
つまり、初演では夏木マリと朴璐美によるWキャストでした。
映画版のオリジナルキャストが舞台でも同じキャラクターを演じるという点で、ファンにとって特別な意味を持つ配役でした。
夏木マリは、舞台出演にあたっても宮崎監督から受けた役作りの考え方を大切にしていたことを明かしています。
2026年の韓国・ソウル公演では3人が出演
2026年の舞台『千と千尋の神隠し』韓国・ソウル公演では、湯婆婆・銭婆役に次の3人が名を連ねました。
- 夏木マリ
- 羽野晶紀
- 高橋ひとみ
公演期間は2026年1月7日から3月22日まで。会場はソウルの芸術の殿堂オペラハウスです。
夏木マリは2022年の初演、2024年のロンドン公演に続いて出演しました。
羽野晶紀は舞台初演から参加してきたキャストで、高橋ひとみはソウル公演から加わった新キャストです。
各役を交互に演じる方式が採用され、アンダースタディには桜雪陽子の名前も掲載されました。
【参考:Astage「舞台『千と千尋の神隠し』韓国・ソウル公演 全キャスト発表!」、2025年10月20日】
2026年以降のワールドツアーにも注目
東宝の公式発表によると、舞台版は2026年12月から2028年にかけてワールドツアーを展開します。
予定されている主な公演は次のとおりです。
- 2026年12月~2027年1月:台北
- 2027年3月以降:東京・明治座
- 2027年:愛知・大阪・福岡・札幌
- 2027年:トロント、ロサンゼルス
- 2028年:ロンドン
ただし、2026年11月時点では、今後の全公演について湯婆婆役の配役がすべて発表されているわけではありません。
特に2026年12月の台北公演以降については、最新の出演者発表を確認する必要があります。
【参考:東宝・舞台『千と千尋の神隠し』公式サイト】
【よくある誤解を整理】湯婆婆の声優に関する噂と事実
湯婆婆の声優については、映画版と舞台版の情報が混ざりやすく、インターネット上でも誤解が生まれやすい部分があります。
ここでは、特に間違えやすいポイントを整理します。
湯婆婆と銭婆は別々の声優ではない?
事実は、どちらも夏木マリです。
映画版では同じ人物が一人二役を担当しています。
舞台版では複数の俳優が交互に演じることがありますが、映画版の声優が変わったという意味ではありません。
夏木マリは湯婆婆だけを担当した?
いいえ。湯婆婆だけでなく銭婆も担当しています。
双子という設定を考えると、同じ人物が演じることには演出上の意味があります。
2026年に湯婆婆の声優が交代した?
映画版について、2026年に湯婆婆の声優が交代したという公式発表はありません。
夏木マリが担当した映画版の音声と、舞台版で実際に俳優が演じる配役は分けて考える必要があります。
2026年に明かされたお風呂での練習とは?
2026年4月19日放送の「おしゃれクリップ」では、夏木マリが舞台版の反省点を踏まえ、お風呂で湯婆婆のセリフを大きな声で練習していることも紹介されました。
これは2001年の映画のアフレコ時の出来事ではなく、舞台で湯婆婆を演じるための現在の努力に関するエピソードです。
映画版で完成した役を、舞台という異なる表現方法で演じ続ける夏木マリの姿勢が伝わってきます。
【プロの結論】夏木マリの湯婆婆が長く愛される本当の理由
湯婆婆というキャラクターの魅力を考えるとき、単に声の迫力や印象的なセリフだけに注目するのでは十分ではありません。
重要なのは、宮崎駿監督が湯婆婆を単純な悪役として描かなかったことです。
油屋を経営する立場としての厳しさ、坊に対する母性、千尋を試すような態度。こうした複数の側面が一人の人物の中に共存しています。
夏木マリは、宮崎監督の演技指導を受け、それを声の表現に落とし込みました。
加えて、湯婆婆と銭婆を同じ声で演じることで、二人が双子であるという設定にも説得力を持たせています。
湯婆婆の声優情報を調べるときの判断基準
情報を見分ける際には、次の3点を意識すると混乱しません。
- 映画版の声優を知りたい場合: 夏木マリが正解。
- 銭婆との関係を知りたい場合: 夏木マリが一人二役を担当している。
- 舞台版の配役を知りたい場合: 公演年・公演地ごとのキャスト発表を確認する。
特に2026年以降は海外公演や国内ツアーが続くため、映画版の声優と舞台版の出演者を区別することが大切です。
【湯婆婆の声優】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:湯婆婆の声優は誰ですか?
A1:映画『千と千尋の神隠し』で湯婆婆を演じているのは夏木マリです。俳優・歌手として活躍する夏木マリが、独特の迫力と存在感を持つ声でキャラクターを表現しています。
Q2:湯婆婆と銭婆の声優は同じですか?
A2:はい。同じ夏木マリが一人二役を担当しています。宮崎駿監督の意向で、二人の声を大きく変えずに演じています。
Q3:湯婆婆の声優は2026年現在も夏木マリですか?
A3:映画版については、引き続き夏木マリです。2026年の韓国・ソウル公演でも夏木マリが湯婆婆・銭婆役を務めました。
Q4:湯婆婆の声優に夏木マリが選ばれた理由は何ですか?
A4:2026年4月のテレビ番組で鈴木敏夫が明かしたところによると、制作現場で女性が夏木マリを推薦し、鈴木も賛同したことがきっかけでした。宮崎駿監督も了承したといいます。
Q5:舞台版の湯婆婆は誰が演じていますか?
A5:2022年の初演では夏木マリと朴璐美がWキャストを務めました。2026年の韓国・ソウル公演では夏木マリ、羽野晶紀、高橋ひとみの3人が出演しました。
まとめ:湯婆婆の声優は夏木マリ!2026年も続く名役の魅力
『千と千尋の神隠し』の湯婆婆を演じているのは、夏木マリです。
映画版では双子の姉・銭婆も同じ夏木マリが担当しており、一人二役という特徴的な配役になっています。
2026年4月19日放送の「おしゃれクリップ」では、鈴木敏夫が夏木マリの抜てきに関するエピソードを披露。制作現場にいた女性の推薦がきっかけとなり、宮崎駿監督も納得して起用に至った経緯が紹介されました。
また、宮崎監督から「湯婆婆は単なる悪人ではなく、油屋を一生懸命守っている人物」として演じるよう伝えられたことも、役作りを理解する重要なエピソードです。
舞台版では夏木マリに加えて朴璐美、羽野晶紀、高橋ひとみなど、時期や公演地によって異なる俳優が湯婆婆を演じています。
映画公開から25年を迎える2026年も、夏木マリの湯婆婆は作品を象徴する存在であり続けています。映画を見返す際には、ぜひ湯婆婆と銭婆の声の共通性、そして二人の性格の違いにも注目してみてください。