フィギュアスケート女子の住吉りをん選手は、2026年11月現在、明治大学を卒業して競技に専念する生活へ移行し、オリエンタルバイオ所属の選手として新たなシーズンに挑んでいる。2026年10月の東京選手権では総合3位、続くグランプリ(GP)シリーズ・フランス大会では190.70点で6位に入った。日本女子としてISU公認大会で初めて4回転トーループを成功させた実績を持ち、現在も大技への挑戦を続けている。
2003年8月15日生まれの23歳。身長156cmの住吉は、2025年12月の全日本選手権で18位となり、ミラノ・コルティナ五輪の代表入りを逃した。しかし、現役続行を決断し、次の2030年五輪を見据えて再出発した。大学卒業後の活動、2026年の最新成績、岡島功治コーチとの取り組み、そして4回転トーループにこだわる理由まで、現在の競技人生を整理する。
【2026年最新】住吉りをんの現在は?東京選手権3位・GPフランス大会6位の実力
2026年の住吉りをんは、大学卒業後の新しい競技生活に入り、シーズン序盤から国内外の大会で結果を残している。
特に注目されたのが、10月2日から4日に開催された2026東京フィギュアスケート選手権大会だ。シニア女子に出場した住吉は、ショートプログラム(SP)で70.42点を記録して4位につけ、フリーでは123.47点で3位。合計193.89点を獲得し、総合3位で表彰台に立った。
この大会では、冒頭の4回転トーループにも挑戦。回転不足の判定は受けたものの着氷し、その後も転倒のない演技でまとめた。昨季までの課題だった大きなミスを抑えられたことは、今季の成長を示すポイントとなった。
続く10月23日から25日のGPシリーズ第1戦フランス大会では、総合190.70点で6位。ショートは61.10点で8位だったが、フリーでは129.60点を獲得して4位まで順位を上げた。
フリー冒頭の4回転トーループでは転倒し、回転不足によるダウングレード判定を受けた。それでも、その後のジャンプやスピン、ステップをまとめ、ショートから2つ順位を上げて競技を終えている。
この大会で住吉が示したのは、単に4回転を跳ぶことだけではない。大技でミスが出ても、残りの要素をどこまで立て直せるかという総合的な競技力も問われている。
2026年11月5日時点では、次のGPシリーズ第5戦フィンランド大会への出場も予定されている。開催期間は11月20日から22日。今季のGPシリーズで再び上位に食い込めるかが注目される。
【プロフィール】住吉りをんの年齢・身長・出身大学・所属・コーチを整理
住吉りをんは東京都出身のフィギュアスケート選手。幼少期からスケートに取り組み、ジュニア時代から国内大会で存在感を示してきた。
日本スケート連盟やスポーツナビなどの選手プロフィールを整理すると、基本情報は次のとおりだ。
- 名前:住吉りをん
- 生年月日:2003年8月15日
- 年齢:23歳(2026年11月5日現在)
- 出身地:東京都
- 身長:156cm
- 出身大学:明治大学商学部
- 現在の所属:オリエンタルバイオ
- コーチ:岡島功治、佐藤紀子
- 趣味:パン作り
- 競技開始:2007年
明治大学商学部を卒業したのはいつ?
住吉は2022年に明治大学へ進学し、商学部で学びながら競技を続けてきた。大学では体育会スケート部に所属し、主将も務めた。
2026年春に同大学を卒業。明大スポーツ新聞部も、2026年10月の東京選手権の記事で「令8商卒」と紹介している。
2026年5月5日に公開された共同通信系のフィギュアスケート専門情報サイト「Deep Edge Plus」のインタビューでは、大学卒業後の生活について次のように説明している。
「スケート一本っていう形で」
加えて、大学に通っていた時期と比べて、スケートに集中できる環境になるとの考えも明かした。
これは単なる所属変更ではない。学生生活と競技を並行する段階から、競技を中心に生活を組み立てる段階への移行だ。練習時間や身体づくり、試合への準備に、これまで以上に集中できる環境が整ったことになる。
現在の所属はオリエンタルバイオ
2026年現在の所属先はオリエンタルバイオ。日本スケート連盟の強化選手プロフィールにも同社が所属先として掲載されている。
大学卒業後も競技を継続できる体制を確保し、国内外の大会に出場している。2026年10月の東京選手権でも、オリエンタルバイオ所属の選手として出場した。
また、コーチには岡島功治氏、佐藤紀子氏らが名を連ねる。特に岡島コーチは、競技中の技術的な課題や練習方針を考えるうえで重要な存在だ。
【経歴・成績一覧】ジュニア時代からGPシリーズ4年連続表彰台までの歩み
住吉の競技人生を振り返ると、ジュニア時代の実績、シニア転向後のGPシリーズでの安定感、そして4回転トーループへの挑戦が大きな転換点になっている。
特にGPフランス大会との相性は印象的だ。2022年から2025年まで4年連続で同大会の3位に入っており、国際舞台でも継続して結果を残してきた。
主要な出来事を時系列で整理すると、次のようになる。
| 時期 | 大会・出来事 | 成績・意味 |
|---|---|---|
| 2021年 | 全日本ジュニア選手権 | 2位。ジュニア世代で上位の実力を示す。 |
| 2022年 | GPフランス大会 | 初出場で3位。シニアの国際舞台で銅メダル。 |
| 2023年 | GPフランス大会 | 3位。日本女子としてISU公認大会で初めて4回転トーループを成功。 |
| 2023年 | GPファイナル | 6位。年間上位選手が集まる大会に出場。 |
| 2024年 | GPフランス大会 | 3位。フランス大会で3年連続の表彰台。 |
| 2025年 | GPフランス大会 | 3位。総合216.06点の自己ベストを記録。 |
| 2025年 | ロンバルディア杯・冬季ワールドユニバーシティゲームズ | それぞれ優勝。国際大会で実績を積む。 |
| 2025年12月 | 全日本選手権 | 18位。ミラノ・コルティナ五輪の代表入りを逃す。 |
| 2026年1月 | 日本学生氷上競技選手権 | 優勝。2連覇を達成。 |
| 2026年春 | 明治大学卒業 | 学生競技生活を終え、スケート中心の活動へ移行。 |
| 2026年10月 | 東京選手権 | 193.89点で3位。4回転トーループを着氷。 |
| 2026年10月 | GPフランス大会 | 190.70点で6位。フリーは4位。 |
この年表から分かるのは、住吉が一度の好成績だけで評価される選手ではないということだ。
2022年のGPデビューから2025年まで、フランス大会で4年連続の表彰台を経験。2025年には216.06点という自己ベストも記録した。一方、五輪代表選考を兼ねた全日本選手権では18位となり、大きな悔しさを味わっている。
その翌年には学生選手権で優勝し、東京選手権でも表彰台に復帰した。結果の上下だけでなく、苦しい時期を経て競技を継続している点が、現在の住吉を理解するうえで重要だ。
【4回転トーループの秘密】日本女子初の成功者が2026年も大技に挑み続ける理由
住吉りをんを語るうえで欠かせないのが、4回転トーループだ。
4回転ジャンプは、空中で4回転する高難度のジャンプ。成功すれば大きな基礎点を獲得できる一方、回転不足や転倒が生じれば得点を失うリスクもある。
2023年GPフランス大会で日本女子初の歴史的成功
住吉が歴史に名を刻んだのは2023年11月のGPフランス大会だった。
女子フリーで4回転トーループを成功させ、総合3位で銅メダルを獲得。国際スケート連盟(ISU)公認大会における日本女子初の4回転トーループ成功という記録を打ち立てた。
この成功は、日本女子フィギュアの技術的な可能性を広げた出来事でもある。高難度ジャンプに挑むだけでなく、演技全体をまとめて表彰台に上がった点にも価値があった。
2026年東京選手権では回転不足ながら着氷
2026年10月の東京選手権では、冒頭に4回転トーループを組み込んだ。
明大スポーツの報道によると、このジャンプは回転不足の判定を受けたものの着氷。転倒を避け、その後の要素もまとめて総合3位に入った。
住吉自身も、練習段階では完成形に至っていなかったことを振り返り、試合の緊張感の中で着氷できた点を前向きに捉えていた。
ここで重要なのは、ジャンプが成功したか失敗したかという二択だけではない。回転不足でも着氷できたこと、転倒せずに演技全体をまとめられたことは、次の段階につながる材料となる。
GPフランス大会では転倒。それでも挑戦を続ける姿勢
一方、同月のGPフランス大会では、冒頭の4回転トーループで転倒。回転不足によるダウングレード判定も受けた。
競技後、住吉はジャンプの踏み切りや跳び上がりには手応えがあったとしながら、身体の硬さや勢いの使い方に課題があったと振り返っている。
「まだまだ途中経過、向いている方向は間違っていない」
この姿勢は、住吉の競技スタイルを象徴している。
4回転トーループは、彼女にとって単に高得点を狙うためのジャンプではない。長期的に自分の演技を完成させるために必要な技術として位置付けられている。
東京選手権では回転不足ながら着氷し、GPフランス大会では転倒した。同じジャンプでも試合によって結果が異なるのが現実だ。今後は回転の完成度と着氷の安定性を両立できるかが、成績を左右する大きなポイントになる。
【明治大学卒業後の活動】オリエンタルバイオ所属で目指す新しい競技生活
大学卒業は、住吉にとって競技人生の新しい区切りとなった。
大学在学中は授業やゼミと競技を並行していたが、2026年春からはスケートを中心に生活する体制へ移行した。共同通信のインタビューでは、大学に通っていた時期よりも競技に集中できる環境になるとの見通しを語っている。
競技に専念することで変わるトレーニング環境
フィギュアスケートは、氷上での練習だけで競技力が決まるスポーツではない。
ジャンプの回転力を高めるための筋力トレーニング、身体の柔軟性、体力づくり、演技構成の確認など、日々の準備が必要になる。特に4回転トーループを武器とする住吉にとって、身体の使い方や空中での回転動作を安定させる取り組みは重要だ。
2026年8月の東京夏季大会に関する取材では、筋力をどのように氷上の動きやジャンプにつなげるかという身体づくりへの意識も取り上げられた。
大学卒業によって競技に使える時間が増えることは、こうした取り組みを継続するうえでプラスに働く可能性がある。
岡島功治コーチと取り組む技術・表現の両立
住吉のコーチとして知られる岡島功治氏は、ジャンプだけでなく演技全体の完成度を考えるうえでも重要な存在だ。
住吉の魅力は4回転トーループだけではない。長い手足を生かした動きや、音楽に合わせた表現力も持ち味である。
2026~2027年シーズンのフリープログラムは「Eternal」。振付はシェイ=リン・ボーン氏が担当し、複数の楽曲を組み合わせた構成となっている。ショートプログラムではマッシモ・スカリ氏の振付によるジャズ作品に取り組んでいる。
技術的な難度を追求しながら、プログラムの世界観を表現する。この両立が今後の競技力を左右する。
オリエンタルバイオという所属先、岡島コーチら指導陣、そして振付師との協力体制が、大学卒業後の住吉を支える競技環境になっている。
【プロの結論】住吉りをんの五輪後の目標は?2030年に向けた展望と注目点
住吉りをんの今後を考えるうえで、2025年12月の全日本選手権は避けて通れない出来事だ。
この大会は2026年ミラノ・コルティナ五輪の代表最終選考会を兼ねていた。住吉は総合18位に終わり、日本代表の3枠に入ることができなかった。
五輪代表を逃した後に現役続行を決断
2025年12月31日、住吉は自身の公式Instagramで現役続行を報告した。
「4年後のリベンジを目指し、競技活動を継続します」
この決断によって、目標は2030年のフランス・アルプス冬季五輪へと向けられた。
2026年1月の日本学生氷上競技選手権では優勝。共同通信の取材に対しても、悔しさを晴らすなら4年後であり、次の五輪を目指す全日本選手権でやり切ったという気持ちを味わいたいという思いを語っている。
なお、「五輪後の目標」という表現には少し注意が必要だ。住吉はミラノ・コルティナ五輪に出場した選手ではなく、代表選考で届かなかった後に、次の五輪を目指す道を選んだ選手である。
今後の成績を判断するための3つのポイント
2026年以降の住吉を追う際には、単純な順位だけでなく、次の3点に注目したい。
1.4回転トーループの完成度
最大の注目点は、4回転トーループの安定性だ。回転不足の判定を受けずに着氷できるか、試合で繰り返し成功できるかによって、演技全体の得点力が変わってくる。
2.ショートからフリーへの修正力
GPフランス大会ではショート8位からフリー4位へ順位を上げた。ミスがあった後でも演技を立て直せる能力は、国際大会で上位を目指すための重要な要素となる。
3.表現力と体力の両立
東京選手権後の取材では、演技後半の体力面に課題が残ったことも本人が振り返っている。4回転ジャンプを組み込みながら、プログラムの最後まで表現を維持できるかが重要だ。
2025年GPフランス大会では総合216.06点の自己ベストを記録している。2026年の同大会は190.70点だったが、1試合の得点だけで競技力の変化を断定することはできない。ジャンプの成功率、演技全体の安定性、シーズンを通した成績を合わせて見る必要がある。
2030年五輪への道は長い。2026年11月の時点では、次のフィンランド大会をはじめ、今後の国際大会でどのように経験を積むかが当面の焦点となる。
住吉にとって4年間は、単に年齢を重ねる期間ではない。大学卒業後の競技環境を生かし、身体づくりや技術、表現を見直しながら、五輪代表を狙える総合力を築く期間になる。
住吉りをんに関するよくある質問(FAQ)
Q1:住吉りをんの年齢と身長は?
A1:2003年8月15日生まれで、2026年11月5日現在23歳。身長は156cmです。
Q2:住吉りをんは明治大学を卒業した?現在の所属は?
A2:2026年春に明治大学商学部を卒業しています。現在はオリエンタルバイオ所属として競技活動を続けています。
Q3:住吉りをんは4回転トーループを成功させたことがある?
A3:あります。2023年GPフランス大会で、日本女子としてISU公認大会初の成功を記録しました。2026年も挑戦を続けており、東京選手権では回転不足ながら着氷しました。
Q4:住吉りをんは2026年ミラノ五輪に出場した?
A4:出場していません。2025年12月の全日本選手権で18位となり、代表入りを逃しました。その後、現役続行を決断しています。
Q5:住吉りをんの次の目標は?
A5:2030年のフランス・アルプス冬季五輪を見据えた競技活動です。4回転トーループの安定化や演技全体の完成度向上が今後の課題となります。
まとめ:住吉りをんの現在地は4回転への挑戦と2030年への再出発
2026年の住吉りをんは、明治大学卒業という節目を経て、オリエンタルバイオ所属の選手として新しい競技生活を歩んでいる。
東京選手権では193.89点で3位、GPフランス大会では190.70点で6位。2023年に日本女子初のISU公認大会での4回転トーループ成功を成し遂げた実績を持ちながら、現在も同じ大技の完成度を追い求めている。
2025年の全日本選手権で五輪代表を逃した悔しさは、競技を続ける決断につながった。本人が掲げる4年後のリベンジは、2030年五輪を見据えた長期的な目標である。
今後の注目点は、4回転トーループの安定した成功、フリー後半まで崩れない体力、そして技術と表現力の両立だ。
一度の順位だけで判断するのではなく、シーズンを通じた成長と本人の発言を追うことが、住吉りをんの現在と未来を理解する鍵になる。次の国際大会でどのような演技を見せるのか、2030年に向けた挑戦はすでに始まっている。
主な参照資料: 日本スケート連盟、ISU、オリエンタルバイオ公式発表、明大スポーツ新聞部、共同通信「Deep Edge Plus」、スポーツナビ、テレビ朝日。