日本代表とブラジル代表の初対戦は1989年7月23日。以降、親善試合、FIFAコンフェデレーションズカップ、ワールドカップなどで対戦を重ねてきた。
2025年10月14日の歴史的勝利によって、日本はブラジル戦で初めて白星を獲得した。しかし、翌年のワールドカップで敗れたため、2026年11月6日時点の通算成績は次のとおりとなっている。
日本対ブラジルの歴代対戦結果一覧
以下は男子A代表の国際試合として集計した15試合の結果だ。
出典:国際試合記録データベース11v11、日本サッカー協会の公式試合記録。2026年6月の試合は日本時間6月30日。
この一覧から読み取れるのは、2000年代から2020年代前半にかけて、日本がブラジルに勝つことの難しさだ。
2001年と2005年には引き分けを記録したものの、2006年ドイツ大会では1-4で敗戦。2012年、2013年、2014年、2017年、2022年と、ブラジルの優位が続いた。
特に2006年のワールドカップでは、日本はグループリーグ最終戦でブラジルと対戦。前半に玉田圭司が先制したものの、その後4失点して逆転された。
2012年の日本2-0ブラジルは男子A代表の記録?
ここには注意したい記録の混同がある。
2012年8月3日のロンドン五輪では、女子日本代表(なでしこジャパン)がブラジル女子代表を2-0で破っている。大儀見優季と大野忍が得点した試合だ。
この結果は男子A代表の対戦成績には含まれない。男女の代表戦や年代別代表の結果を混ぜると、通算成績を誤って理解してしまう。
男子A代表の歴史を正確に把握するには、同じカテゴリーの公式戦・国際Aマッチを比較する必要がある。
【2025年10月14日の歴史的勝利】日本がブラジルに3-2で逆転できた理由
2025年10月14日、東京スタジアムで開催されたキリンチャレンジカップ2025。
この試合は、日本サッカーの歴史に残る一戦となった。
ブラジルは前半に2点を先行。日本は苦しい展開を強いられたが、後半に攻撃の勢いを取り戻し、最終的に3-2で逆転した。
FIFAもこの結果を日本のブラジル戦初勝利として紹介している。
日本代表ブラジル戦の得点者と試合経過
| 時間 | 得点者 | スコア |
|---|---|---|
| 26分 | パウロ・エンリケ(ブラジル) | 0-1 |
| 32分 | ガブリエウ・マルチネッリ(ブラジル) | 0-2 |
| 52分 | 南野拓実(日本) | 1-2 |
| 62分 | 中村敬斗(日本) | 2-2 |
| 71分 | 上田綺世(日本) | 3-2 |
前半終了時点では、日本が0-2とリードを許していた。
ところが、後半52分に南野拓実が相手のパスミスを突いて得点。反撃のきっかけをつくった。
62分には伊東純也のクロスから中村敬斗がゴール。さらに71分、伊東純也のコーナーキックに上田綺世が頭で合わせ、ついに逆転に成功した。
この3得点は、南野の判断力、中村のゴール前での対応、上田の空中戦の強さという、日本の攻撃陣が持つ異なる武器を示したものだった。
日本代表とブラジル代表のスタメン・フォーメーション比較
2025年の日本代表は、森保一監督のもとで3-4-2-1を採用した。
日本の主な先発メンバーは次のとおり。
- GK:鈴木彩艶
- DF:谷口彰悟、渡辺剛、鈴木淳之介
- MF:佐野海舟、鎌田大地、堂安律、中村敬斗
- FW:南野拓実、久保建英、上田綺世
ブラジルは4-3-3を基本形とし、カゼミーロ、ブルーノ・ギマランイス、ルーカス・パケタらを中盤に配置。前線にはヴィニシウス・ジュニオールやマルチネッリが並んだ。
両国のフォーメーションの違いは、守備時の人数配置だけではない。日本は3バックを土台にしながら、ウイングバックと前線の選手が連動して攻撃する形を採った。
一方のブラジルは、個人技に優れた前線の選手を生かしながら、ボールを保持して相手を押し込む構成だった。
ボール支配率が示す日本の勝利の意味
興味深いのは、3-2というスコアだけでは見えない試合内容だ。
日本サッカー協会の公式記録によれば、2025年のボール支配率は以下のとおりだった。
観客数:44,920人。出典:日本サッカー協会の公式試合記録。
日本はボールを保持する時間でブラジルを下回りながらも、3得点を挙げた。
つまり、この勝利の本質は、ブラジルと同じ方法で戦って勝ったことではない。相手のミスを見逃さず、攻撃に移るタイミングとゴール前での精度を高めた点にある。
ただし、親善試合での勝利は、ワールドカップの決勝トーナメントで同じ結果を保証するものではない。その違いが翌年の再戦で浮き彫りになった。
【2026年W杯ラウンド32】ブラジルが2-1で勝利、日本はなぜ敗れたのか
2026年6月29日(日本時間6月30日)、アメリカのヒューストン・スタジアムで、日本とブラジルがFIFAワールドカップのラウンド32で対戦した。
前年の3-2の勝利を再現したい日本と、雪辱を果たしたいブラジル。試合は日本が先制する展開となったが、最終的にはブラジルが2-1で逆転勝利した。
2026年6月30日の試合結果と得点者
| 時間 | 得点者 | スコア |
|---|---|---|
| 29分 | 佐野海舟(日本) | 0-1 |
| 56分 | カゼミーロ(ブラジル) | 1-1 |
| 90分+5分 | ガブリエウ・マルチネッリ(ブラジル) | 2-1 |
日本は29分、佐野海舟が相手のパスを奪い、そのまま持ち上がって右足でシュート。ブラジルのGKアリソンを破り、先制点を奪った。
しかし、後半56分にカゼミーロが同点ゴールを記録。試合終了間際の90分+5分には、ブルーノ・ギマランイスのパスから途中出場のマルチネッリが決勝点を決めた。
日本はリードを守り切れず、1-2で敗退。ワールドカップの決勝トーナメント初戦で大会を去ることになった。
日本代表ブラジル戦のスタメン
2026年の再戦でも、日本は3-4-2-1を採用した。
日本代表の先発メンバー
- GK:鈴木彩艶
- DF:谷口彰悟、伊藤洋輝、冨安健洋
- MF:堂安律、鎌田大地、佐野海舟、中村敬斗
- FW:前田大然、伊東純也、上田綺世
ブラジル代表の先発メンバー
- GK:アリソン
- DF:ガブリエウ・マガリャンイス、マルキーニョス、ダニーロ、ドウグラス・サントス
- MF:カゼミーロ、ブルーノ・ギマランイス、ルーカス・パケタ
- FW:ヴィニシウス・ジュニオール、マテウス・クーニャ、ハヤン
ブラジルのカルロ・アンチェロッティ監督は4-3-3を採用。日本の3-4-2-1に対して、両サイドの攻撃力と中盤の技術を生かす構成だった。
フォーメーション比較で見える両国の実力差
2026年の試合では、ボール支配率とシュート数に大きな違いが生まれた。
| 試合指標 | ブラジル | 日本 |
|---|---|---|
| ボール支配率 | 68.6% | 31.4% |
| シュート数 | 19本 | 5本 |
| 枠内シュート | 7本 | 2本 |
| パス成功数 | 625本 | 260本 |
| パス成功率 | 91.6% | 83.1% |
この数字は、2025年の親善試合とは異なる試合展開を示している。
日本は守備を固めて相手のミスを誘い、佐野海舟の先制点につなげた。一方、ブラジルは後半に攻撃の圧力を強め、最終的に日本の守備陣を押し切った。
特に注目すべきなのは、シュート数がブラジル19本、日本5本だった点だ。
日本は先制後、相手の攻撃を受け止める時間が長くなった。守備の集中力だけではなく、ボールを奪った後に自分たちの時間をつくれるかどうかが勝負を分けた。
2025年の勝利は、相手のミスを突いて攻撃を成功させた試合だった。2026年の敗戦は、その後も90分間にわたって攻撃の圧力に対応し続ける難しさを示した。
日本がブラジルと互角に戦うためには、守備の完成度だけでなく、ボールを保持して相手を押し返す力も必要になる。
【FIFAランキング比較】2026年の日本代表とブラジル代表の実力差
FIFAランキングは、各国代表の国際試合の結果をもとに算出される世界ランキングだ。
2026年11月6日時点で確認できる最新の男子ランキングは、10月7日発表分。次回の公式更新は11月18日に予定されている。
日本代表とブラジル代表のランキング比較
ランキングの差
ポイント差:121.76ポイント。2026年10月7日発表分。
ブラジルは世界6位、日本は17位。順位だけで比較すれば、依然としてブラジルが大きく先行している。
ただし、日本が17位まで順位を上げていることも見逃せない。日本代表は世界の強豪と対戦できる実力を備え、2025年にはブラジルから勝利を挙げた。
FIFAランキングだけで勝敗を予測できない理由
FIFAランキングは、過去の国際試合の結果や対戦相手の強さなどを反映する指標であり、個別の試合の勝敗を直接予測するものではない。
例えば、2025年の日本対ブラジルでは、ランキング上位のブラジルが敗れた。
一方、2026年のワールドカップではブラジルが勝利し、両国のランキング差に近い実力差が試合内容にも表れた。
ランキングで把握できるのは、長期的な代表チームの競争力だ。実際の勝敗を左右するのは、選手のコンディション、戦術、交代策、試合展開など複数の要素である。
日本とブラジルの実力差は確実に縮まっているが、現段階で両国が完全に同じ水準に達したと判断するのは早い。
【2026年11月14日】日本対ブラジルの次戦日程と注目選手
2026年11月14日、日本代表はシンガポールでブラジル代表と再び対戦する。
日本サッカー協会は11月4日、ブラジル戦とパラグアイ戦に臨むSAMURAI BLUEの28人を発表した。
今回のブラジル戦は、2025年の歴史的勝利、2026年ワールドカップでの敗戦に続く重要な一戦だ。
11月14日の試合日程
開催日
2026年11月14日(土)
キックオフ
18:15(現地時間)
日本時間
19:15
会場
シンガポール・ナショナルスタジアム
日本サッカー協会発表。試合スケジュールは変更される可能性がある。
11月14日の日本代表メンバーと注目選手
今回の日本代表は28人。GK3人、DF8人、MF・FW17人という構成になっている。
注目したいのは、欧州のクラブでプレーする選手が多く選ばれている点だ。
- 鈴木彩艶:ゴールを守る守護神。ブラジルの強力な攻撃陣にどう対応するか。
- 久保建英:攻撃の局面を変える創造性とドリブルに期待。
- 南野拓実:2025年のブラジル戦で反撃の口火を切った選手。
- 堂安律:攻撃と守備の両面で存在感を発揮するアタッカー。
- 佐野海舟:2026年W杯でブラジルから先制点を挙げた中盤の選手。
- 中村敬斗:2025年のブラジル戦で同点ゴールを記録した攻撃的選手。
- 前田大然:運動量とプレッシングで相手のビルドアップを妨害できる選手。
また、今回のメンバーには、カールスルーエ所属の福田師王が初招集された。若い選手の起用や新しい攻撃の組み合わせにも注目したい。
なお、11月6日時点で発表されているのは代表メンバーと試合日程であり、ブラジル戦の最終的な先発11人は確定していない。招集メンバーと実際のスタメンは区別して見る必要がある。
11月14日の試合で日本が勝つための3つのポイント
1. 中盤でボールを奪われないこと
2026年W杯では、ブラジルが68.6%のボール支配率を記録した。日本が同じ展開を繰り返さないためには、佐野海舟ら中盤の選手がボールを奪うだけでなく、その後のパスを確実につなぐ必要がある。
2. サイドの攻防で主導権を握ること
ブラジルは個人技に優れたアタッカーを擁する。日本のウイングバックが守備に追われるだけでは、攻撃に参加する人数が不足する。守備と攻撃の切り替えを速くすることが求められる。
3. 試合終盤の集中力を維持すること
2026年W杯では90分+5分に失点した。ブラジルのような強豪相手には、試合終了まで守備の距離感や選手間の連係を保つことが欠かせない。
今回の再戦では、勝敗だけではなく、2026年W杯で露呈した課題がどこまで改善されているかも評価のポイントになる。
【プロの結論】日本代表はブラジルに追いついたのか?現在地を検証
2025年の3-2の勝利と2026年の1-2の敗戦。この2試合を並べると、日本代表の実力を評価するうえで重要な事実が見えてくる。
それは、日本はブラジルに勝てる力を身につけたが、90分間を通して試合を支配できる段階にはまだ課題が残っているということだ。
日本代表が成長した3つの要素
第一に、攻撃の選択肢が増えたこと。
2025年の試合では、南野、中村、上田がそれぞれ異なる形でゴールを決めた。特定の選手だけに依存せず、複数の選手が得点に関われることは大きな強みだ。
第二に、欧州のクラブで経験を積む選手が代表の中心を担っていること。
海外での競争を通じて、選手たちは高い強度の試合に対応する経験を積んでいる。ブラジルのような個人技の優れた相手に対しても、臆せずプレーできる土台が形成されている。
第三に、戦術的な柔軟性だ。
3-4-2-1を軸に、守備時には人数を確保し、攻撃時にはサイドや前線の選手を使う。相手によって試合の進め方を調整できる点は、日本の大きな武器になっている。
それでもブラジルとの差が残る部分
一方で、2026年W杯の試合は課題も明確にした。
ブラジルは19本のシュートを放ち、日本の5本を大きく上回った。ボール支配率も約7割に迫っている。
日本が先制した後も、攻撃を受け続ける展開を変えられなかったことは、今後の改善課題だ。
ブラジルとの対戦では、守備ブロックを形成するだけでは十分ではない。相手の攻撃を止めた後、自分たちでボールを保持し、相手を後退させる時間をつくることが重要になる。
2026年11月14日の再戦で確認すべき評価基準
| 評価項目 | 日本代表に求められること |
|---|---|
| 守備 | サイドと中央の連係を保つ |
| 攻撃 | ボール奪取後のパスを正確につなぐ |
| 決定力 | 少ないチャンスを得点につなげる |
| 試合運び | リード後も受け身にならない |
| 選手層 | 交代選手が試合の強度を維持する |
ブラジル戦を単純な勝ち負けだけで評価すると、日本代表の成長を見誤る可能性がある。
もちろん、勝利は最大の成果だ。しかし、強豪国との試合では、ボールを奪う位置、攻撃に移るまでの時間、相手の決定機をどれだけ抑えたかといった要素も重要になる。
11月14日の再戦は、2025年の勝利が一時的なものではなかったことを示す機会であり、2026年W杯で露呈した課題を修正できたかを確認する試金石でもある。
【日本対ブラジルサッカー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本代表とブラジル代表の通算対戦成績は?
A1:2026年11月6日時点で、日本の1勝2分12敗。2025年10月14日に日本が3-2で初勝利を挙げ、2026年6月30日のW杯ラウンド32ではブラジルが2-1で勝利している。
Q2:2025年10月14日の日本対ブラジル戦の得点者は誰?
A2:日本は南野拓実、中村敬斗、上田綺世の3人。ブラジルはパウロ・エンリケとガブリエウ・マルチネッリが得点した。試合は日本が0-2から3-2に逆転した。
Q3:2026年W杯のブラジル対日本戦は何対何だった?
A3:2026年6月29日(日本時間6月30日)のラウンド32で、ブラジルが2-1で勝利した。日本は佐野海舟が先制したものの、カゼミーロとマルチネッリに得点を許した。
Q4:日本とブラジルのFIFAランキングは?
A4:2026年10月7日発表分では、ブラジルが世界6位、日本が17位。次回の公式ランキング更新は11月18日予定となっている。
Q5:次の日本対ブラジル戦はいつ?
A5:2026年11月14日(土)、シンガポール・ナショナルスタジアムで開催予定。キックオフは現地時間18時15分、日本時間19時15分。JFAが発表した11月の国際試合だ。
まとめ:日本代表とブラジル代表の次戦は新たな実力差を測る重要な一戦
日本代表とブラジル代表の歴史は、ブラジルの圧倒的な優位から、日本が勝利を収める時代へと少しずつ変化してきた。
2025年10月14日の3-2の逆転勝利は、日本サッカーにとって歴史的な出来事だった。一方、2026年W杯ラウンド32での1-2の敗戦は、強豪国を相手に試合を支配し続ける難しさを改めて示した。
2026年11月6日時点での通算成績は1勝2分12敗。FIFAランキングはブラジル6位、日本17位となっている。
そして、11月14日にはシンガポールで両国が再び激突する。
今回の注目点は、日本がブラジルから再び勝利を奪えるかだけではない。中盤の主導権、攻守の切り替え、試合終盤の守備、攻撃の決定力という課題をどこまで克服できたかが問われる。
2025年の勝利を偶然で終わらせず、2026年W杯の敗戦を成長につなげられるか。次のブラジル戦は、日本代表が世界の強豪とどこまで渡り合えるようになったのかを測る重要な試合になる。
主な参照資料:日本サッカー協会(JFA)、国際サッカー連盟(FIFA)、Jリーグ公式サイト、キリン公式試合記録、11v11、Opta Analyst。