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【しびれが続く原因】放置に注意したい病気と進行のサイン

相沢 直樹 相沢 直樹 • 更新: • 公開: • 読了約 11 分
目次

一時的なしびれとは異なり、何日も続く、何度も繰り返す、少しずつ範囲が広がるといった場合には、神経や血管、代謝に関係する病気が隠れている可能性があります。

特に、次のような症状には注意が必要です。

糖尿病性神経障害は足先から始まることがある

糖尿病性神経障害は、糖尿病の代表的な合併症の一つです。

初期には、足の指先や足裏に違和感が現れ、ジンジンする、ピリピリする、冷たい、焼けるように熱いといった感覚が生じることがあります。

特徴は、左右の足に似たようなしびれが出ることです。

症状が進むと、足先から膝方向へ、手先から肘方向へと広がる場合があります。

さらに注意したいのが、感覚が鈍くなることによるけがです。

足に傷や靴ずれができても気づきにくくなり、発見が遅れると感染や潰瘍につながる危険があります。

日本糖尿病学会の「糖尿病診療ガイドライン2024」では、糖尿病性神経障害の評価に、自覚症状の確認、知覚機能、アキレス腱反射などの診察に加え、必要に応じた神経伝導検査が示されています。

頸椎症性脊髄症は手の不器用さにも注意

頸椎症性脊髄症は、首の骨や椎間板などの加齢変化によって、脊髄が圧迫される病気です。

単なる手のしびれだけでなく、次のような変化が現れることがあります。

- ボタンを留める動作が難しくなる。
- お箸をうまく使えなくなる。
- 字を書くときに手先が思うように動かない。
- 歩くときに脚がもつれる。
- 階段の上り下りで手すりが必要になる。

日本整形外科学会によると、MRIで脊髄の圧迫を確認することなどが診断に役立ちます。ただし、画像上の異常があっても症状がない人もいるため、画像だけでは診断できません。

腰部脊柱管狭窄症は歩くと足がしびれる

腰部脊柱管狭窄症は、腰椎部分の神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫される病気です。

特徴的なのは、歩行中に足のしびれや痛みが強くなり、少し休むと改善することです。

この症状は「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と呼ばれます。

前かがみになったり、椅子に座ったりすると楽になることがあり、自転車では比較的移動しやすい場合もあります。

症状が進行すると、足の筋力低下や排尿・排便に関係する異常が現れることもあります。こうした変化がある場合は、速やかに整形外科などで診察を受けてください。

しびれ以外の症状がある場合は?

しびれと一緒に現れる症状も、原因を推測するための重要な情報です。

例えば、手足のしびれと筋力低下が同時に進行する場合、末梢神経の病気や脊髄の病気などが考えられます。

一方、しびれに言葉の異常や突然の歩行障害が伴う場合は、脳卒中を優先して疑う必要があります。

症状が長く続いているからといって、必ずしも緊急性が低いわけではありません。 新しい筋力低下や歩行障害、急速な悪化があれば、受診を先延ばしにしないでください。


【何科を受診する?】脳神経内科・整形外科・内科の選び方と検査

体のしびれ

体のしびれが気になったとき、意外と迷いやすいのが受診する診療科です。

しびれの原因が分からない場合は、まず脳神経内科が有力な相談先になります。症状の場所や経過、神経学的な診察から、脳・脊髄・末梢神経のどこに異常があるかを調べてもらえます。

しびれの症状別・受診する診療科

診療科 相談したい症状・病気
脳神経内科 原因が分からない手足のしびれ、左右差のある感覚異常、末梢神経障害、糖尿病性神経障害など
脳神経外科 脳梗塞や脳出血など脳の病気が疑われる場合。突然の症状は外来受診ではなく119番を優先
整形外科 首や腰の痛みを伴うしびれ、頸椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など
内科・糖尿病内科 糖尿病、代謝異常、栄養状態、全身疾患などが関係していると考えられる場合

日本神経学会は、しびれの原因がはっきりしない場合、脳神経内科への受診を案内しています。診察結果によって、整形外科や脳神経外科などと連携して治療を進めることもあります。

ただし、突然の片側のしびれなど脳卒中が疑われる症状では、診療科を比較して予約する必要はありません。119番に通報し、救急医療につなげることが先決です。

しびれの検査では何を調べる?

病院では、最初から全員に同じ検査をするわけではありません。

症状の発生時期、しびれの範囲、筋力、感覚、反射などを確認したうえで、疑われる病気に応じて検査が選択されます。

代表的な検査は次のとおりです。

1.神経学的診察

医師が手足の動きや筋力、感覚、反射などを調べます。

どの神経経路に異常があるのかを推定するための基本的な診察です。

2.MRI検査

MRIは、脳や脊髄、脊椎などの状態を詳しく調べる画像検査です。

- 脳MRI:脳梗塞など脳の異常を調べる。
- 頸椎MRI:首の脊髄や神経の圧迫を調べる。
- 腰椎MRI:腰部の神経や椎間板、脊柱管の状態を調べる。

ただし、脳卒中が疑われる緊急時には、MRIだけでなくCTなどが選択されることもあります。検査方法は発症状況や医療機関の判断によって異なります。

3.神経伝導検査・筋電図検査

末梢神経の働きを調べる検査です。

神経に電気刺激を与え、信号が伝わる速度や反応を確認します。糖尿病性神経障害や末梢神経の圧迫などを調べる際に役立ちます。

4.血液検査

糖尿病、腎機能、電解質、ビタミンの状態など、全身的な原因を調べるために実施される場合があります。

日本神経学会の解説でも、脳や脊椎の画像検査、神経伝導検査、筋電図検査、血液検査、髄液検査などを原因に応じて組み合わせることが紹介されています。

MRIを受ければしびれの原因はすべて分かる?

これは誤解されやすいポイントです。

MRIは重要な検査ですが、しびれの原因をすべて画像だけで判断できるわけではありません。

例えば、末梢神経の機能低下は神経伝導検査などが必要になることがあります。また、頸椎や腰椎に変形が見つかっても、それが実際のしびれの原因とは限りません。

日本整形外科学会も、頸椎症性脊髄症について、症状や診察所見と画像所見を総合して診断する必要性を説明しています。

大切なのは、MRIを受けること自体を目的にするのではなく、症状の原因を特定するために適切な検査を受けることです。


【受診目安をチェック】様子を見てもよいしびれと病院に行くべき症状

しびれが起きたとき、すぐに病院へ行くべきなのか、それとも少し様子を見てもよいのかは、多くの人が迷うところです。

判断の基本は、発症の仕方と症状の変化です。

しびれの緊急度を判断する目安


※これは一般的な受診の考え方であり、個人の症状を診断するものではありません。突然のしびれは厚生労働省の救急受診の目安に従い、119番への通報を優先してください。

病院で医師に伝えたい5つの情報

受診するときは、しびれの状況を具体的に説明すると診断の手掛かりになります。

- 発症時刻:いつから始まったか、突然か徐々にか。
- 場所:右手、左足、両足、顔など、どこがしびれるか。
- 範囲:指先だけか、腕全体か、腰から足先までか。
- 症状の変化:持続するか、繰り返すか、悪化しているか。
- ほかの症状:痛み、筋力低下、頭痛、めまい、言葉や視覚の異常があるか。

糖尿病や高血圧などの持病、服用している薬、過去に似た症状があったかどうかも伝えてください。

突然の脳卒中が疑われる場合は、情報を整理してから通報する必要はありません。まず119番に連絡し、分かる範囲で伝えましょう。


【体のしびれに関するよくある質問(FAQ)】

Q1:体のしびれが突然起きた場合、何科を受診すればよいですか?

A1:突然のしびれ、特に片側の手足や顔に症状が出た場合は、脳卒中の可能性を考えて119番に通報してください。通常の外来予約を取る状況ではありません。緊急性のある症状がなく、原因不明のしびれが続く場合は、脳神経内科が相談先になります。

Q2:手足のしびれが何日も続くのはなぜですか?

A2:末梢神経障害、糖尿病性神経障害、頸椎症、腰椎疾患、ビタミン欠乏などが考えられます。しびれが持続する場合や、範囲が広がる場合は医療機関で原因を調べましょう。筋力低下や歩行障害を伴う場合は、さらに早い受診が必要です。

Q3:体のしびれには必ずMRI検査が必要ですか?

A3:必ずしも必要ではありません。症状や診察結果に応じて、MRI、CT、神経伝導検査、筋電図、血液検査などが選択されます。脳や脊髄の病気が疑われる場合には画像検査が重要ですが、末梢神経の障害では神経伝導検査などが役立つこともあります。


まとめ:体のしびれは発症の仕方と左右差を見極めて早めに対応

体のしびれは、姿勢による一時的な神経の圧迫から、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、頸椎・腰椎疾患、脳梗塞など、幅広い原因で起こります。

原因を見極めるためには、しびれる場所だけでなく、左右差、発症時刻、持続時間、筋力や歩行への影響を総合的に確認する必要があります。

特に覚えておきたい判断基準は、次の3つです。

1. 突然の片側のしびれは119番を優先する。 顔や手足の麻痺、言語・視覚の異常があれば、脳卒中を疑う。
2. 症状が消えても安心しない。 一過性脳虚血発作(TIA)は脳梗塞の前触れとなる可能性があり、迅速な医療評価が必要。
3. 長引くしびれや繰り返すしびれは原因を調べる。 脳神経内科や整形外科、内科などで適切な診察と検査を受ける。

しびれは、体が発している重要なサインです。痛みがないから、歩けるから、しばらくすると治るからといって、必ずしも安全とは限りません。

突然の異変には救急対応を、長引く違和感には原因を調べる受診を。 この2つを基本に、自分の体の変化を見逃さないことが、重大な病気の早期発見につながります。


主な参考資料:厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」、日本神経学会「しびれの原因となる主な病気」、国立循環器病研究センター「一過性脳虚血発作」、日本整形外科学会「頚椎症性脊髄症」「頚椎症性神経根症」「腰部脊柱管狭窄症」、日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」。

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相沢 直樹
トレンドリサーチャー 相沢 直樹
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スポーツ担当として7年以上の取材経験。sports領域の公式発表・配信元の告知を一次情報として確認し、確認できない情報は記事に含めない方針です。

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