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【自転車交通違反の取締り基準】赤切符になる人・ならない人の違い

黒木 涼 黒木 涼 • 更新: • 公開: • 読了約 10 分
目次

「自転車で違反をしたら、すぐに赤切符を切られるのか」という疑問も多い。

警察庁が示している基本方針は、違反を見つけた場合、まず指導警告を行い、交通事故につながる悪質・危険な違反について検挙するというものだ。

青切符の導入によって、この基本方針が全面的に変更されたわけではない。

警察が検挙を判断する5つのポイント

警察庁の自転車ルールブックでは、検挙対象となる悪質・危険な違反について、違反自体の危険性と違反態様の危険性を区別している。

具体的には次のようなケースだ。

① 違反そのものが重大で危険な場合

酒酔い運転、酒気帯び運転、妨害運転、交通の危険を生じさせたながらスマホなどが該当する。

これらは青切符の対象外であり、刑事手続による処理となる。

② 重大な事故につながるおそれが高い違反

遮断踏切への立入り、ブレーキが正常に機能しない自転車の運転、携帯電話使用等(保持)などは、検挙されれば青切符の対象となり得る。

③ 違反によって実際に交通事故が発生した場合

例えば、危険な手放し運転によって歩行者と衝突した場合などだ。

この場合は、青切符ではなく刑事手続による処理が行われる。

④ 違反によって交通の危険が生じた場合

歩道を高速で走行した結果、歩行者が立ち止まったケースや、信号無視によって自動車に急ブレーキをかけさせたケースなどが該当する。

事故が発生していなければ、原則として青切符による処理の対象となる。

⑤ 警察官の指導警告を無視して違反を続けた場合

警察官から右側通行をやめるよう注意されたにもかかわらず、違反を継続した場合なども検挙対象になる。

警察官が取締りをしていると認識しながら、あえて信号無視をした場合も同様だ。

ここで重要なのは、④と⑤は原則として青切符による処理であり、直ちに赤切符になるわけではないという点である。

赤切符と青切符の境界は、違反行為の内容だけでなく、事故の発生や危険の程度によっても変わる。

取締りが重点的に行われる場所と時間帯

警察は全国一律に同じ場所・時間帯だけで取締りを行っているわけではない。

警察庁は、各警察署が地域の事故発生状況や自転車の交通量などを踏まえ、「自転車指導啓発重点地区・路線」を指定する仕組みを設けている。

主な判断材料は次のとおり。

- 自転車の通行量
- 自転車と歩行者の事故発生状況
- 自転車関連事故の発生状況
- 地域における交通ルールの遵守状況
- 自転車通行空間の整備状況
- 地域住民からの要望

時間帯については、事故が発生しやすい朝の通勤・通学時間帯や、日没前後の薄暗い時間帯などが重点的な指導取締りの対象となる。

重点地区や路線は、都道府県警察のウェブサイトなどで公表されており、地域の交通事情に応じて見直される。

つまり、通勤・通学で毎日使う道路が重点地区に指定されている可能性もある。普段利用する地域の警察情報を確認しておくことには意味がある。

単に歩道を走っただけで青切符・赤切符になる?

ここも誤解が多いポイントだ。

自転車は原則として車道の左側を通行する。しかし、歩道を通行できる例外もある。

例えば、次のようなケースだ。

- 普通自転車の歩道通行が認められる標識や標示がある
- 13歳未満の子どもが運転している
- 70歳以上の高齢者が運転している
- 身体の不自由な人が運転している
- 道路工事や駐車車両などによって車道の左側を通行することが難しい
- 車道の交通量や道路幅などから、車道を通行することが危険な場合

また、歩道を通行できる場合でも、歩行者優先が原則となる。歩道の中央から車道寄りを徐行し、歩行者の通行を妨げる場合には一時停止しなければならない。

警察庁のFAQでは、単に歩道を通行しただけの場合は原則として指導警告の対象と説明している。

違反があれば必ず青切符、さらに赤切符になるという単純な仕組みではない。

【2026年に知っておきたい注意点】免許・反則金・講習への影響

自転車赤切符

自転車の交通違反は、赤切符と青切符だけで完結するものではない。

自転車運転者講習や、場合によっては自動車運転免許の停止処分にも関係する。

自転車の違反で自動車免許の点数は引かれる?

自動車の運転免許を持っている人が自転車で違反した場合、通常、自動車の免許点数が加算されることはない。

ただし、重大な事故や悪質・危険な違反をした場合には、別の問題がある。

警察庁によると、自転車でひき逃げや死亡事故などの重大な交通事故を起こした場合、あるいは酒酔い運転・酒気帯び運転などの特に悪質な違反をした場合には、公安委員会の判断によって自動車運転免許の停止処分を受ける可能性がある。

免許の点数が付かないことと、免許に一切影響がないことは同じではない。

自転車運転者講習制度とは?

自転車の危険行為を繰り返した場合には、自転車運転者講習制度の対象になることがある。

この制度は、危険な交通違反を繰り返す運転者に安全運転を再認識させ、交通事故を防止するための仕組みだ。

対象となるのは14歳以上で、次のような危険行為について、3年以内に2回以上反復して検挙された場合などである。

- 信号無視
- 指定場所一時不停止
- 通行区分違反
- 妨害運転
- 酒酔い運転・酒気帯び運転
- 携帯電話使用等
- 遮断踏切立入り
- 自転車制動装置不良

公安委員会から受講命令を受けた場合、講習を受けなければならない。

講習は3時間で、交通ルールの理解度を確認する小テストや違反事例の紹介、危険性を体験する教材などが用いられる。

受講命令に従わず、定められた期間内に講習を受けなかった場合は、5万円以下の罰金が科される可能性がある。

この制度は青切符とは別の仕組みであり、青切符の反則金を納付したからといって、危険行為の繰り返しに関する制度までなくなるわけではない。

青切符を装った反則金詐欺にも注意

2026年の制度変更に伴い、もう一つ注意したいのが反則金の徴収を装った詐欺だ。

福岡市は2026年5月14日更新の案内で、警察官をかたり、自転車の取締りと称して現金を要求する詐欺事案について注意を呼びかけている。

正規の青切符制度では、反則金は交付された納付書を使い、銀行や郵便局などの金融機関で納付する。

警察官が取締りの現場で反則金を現金徴収することはない。

その場で現金を要求された場合は支払わず、警察に相談することが大切だ。

【自転車の赤切符に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:2026年4月から自転車の赤切符は廃止された?

赤切符は廃止されていない。2026年4月1日から青切符制度が導入された後も、酒気帯び運転、酒酔い運転、妨害運転、交通の危険を生じさせたながらスマホなどの重大な違反は刑事手続の対象となる。

Q2:自転車で赤切符を受けたら必ず前科がつく?

必ず前科がつくわけではない。赤切符は刑事手続に使用される捜査書類であり、交付された時点で有罪が確定するものではない。不起訴や無罪であれば前科はつかず、起訴後に有罪判決を受けた場合に前科がつく。

Q3:自転車のながらスマホは青切符と赤切符のどちら?

手に持って通話したり画面を注視したりした場合は、16歳以上なら原則として青切符の対象で、反則金は12,000円。実際に交通の危険を生じさせた場合は赤切符による刑事手続の対象となり、1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が定められている。


まとめ:自転車の赤切符はなくならない!2026年以降に守るべき交通ルール

2026年4月1日の青切符導入は、自転車の交通違反に対する責任の取り方を大きく変えた制度改革だ。

しかし、重大な違反を刑事手続で処理する赤切符は、引き続き存続している。

今回の制度を正しく理解するためには、次の5点を押さえておきたい。

1. 赤切符は2026年4月以降も存続する。 酒気帯び運転、妨害運転、交通の危険を生じさせたながらスマホなどが対象となる。
2. 青切符は16歳以上が対象。 運転免許の有無に関係なく、信号無視や一時不停止などの一定の反則行為に適用される。
3. 赤切符を受けただけでは前科はつかない。 検察官の起訴判断と裁判を経て、有罪判決を受けた場合に前科が生じる。
4. 反則金と罰金は異なる。 青切符の反則金は納付によって刑事手続に移行せず終了するが、赤切符の罰金は刑事手続における刑罰だ。
5. 取締りは悪質性・危険性を重視する。 基本は指導警告だが、危険な違反や事故を引き起こす運転は検挙の対象となる。

【プロの結論】

今回の制度改革で注目すべきなのは、単に自転車の違反にお金がかかるようになったことではない。

自転車を運転する人にも、道路交通法上の車両運転者としての責任を、より明確に求める仕組みになったことだ。

特に、飲酒運転やあおり運転、ながらスマホは、自分だけでなく歩行者や自動車の運転者の命にも関わる。赤切符になるか青切符になるかを気にする前に、事故につながる行為を避けることが最も確実な対策となる。

自転車は免許がなくても利用できる身近な乗り物だが、交通ルールを守る責任まで軽くなるわけではない。

2026年11月以降も、警察庁の自転車交通ルールや地域の重点取締り情報を確認し、車道・歩道の通行方法、信号、一時停止、飲酒、スマートフォンの使用について日常的に見直すことが、自分と周囲の安全を守ることにつながる。

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コンテンツディレクター 黒木 涼
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映画・ドラマ担当として5年以上の取材経験。cinema領域の公式発表・配信元の告知を一次情報として確認し、確認できない情報は記事に含めない方針です。

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