2026年11月現在、高市早苗氏に関する書籍は、本人が政策や国家観を記した著作から、政治家としての歩みを追う人物伝、識者による政権分析や批判的論考まで幅広く刊行されている。特に2024年の『日本の経済安全保障 国家国民を守る黄金律』『国力研究 日本列島を、強く豊かに。』『日本を守る 強く豊かに』は、高市氏の政策思想を知るうえで押さえておきたい代表的な3冊だ。
一方、2026年には『日本初の女性宰相 高市早苗研究』『高市早苗 その人生と名言』『高市早苗の覚悟』『救国の総理 高市早苗』など、本人以外の著者・編集者が手掛けた関連書籍も相次いで登場した。高市氏の考え方を本人の文章から理解したいのか、政治家としての経歴を知りたいのか、それとも政権への評価を比較したいのか。目的によって選ぶべき本は異なる。
【まず結論】高市早苗の書籍は本人著作と評伝・政策解説本に分けて選ぶ

高市早苗氏の本を探す際、最初に理解しておきたいのは、書籍の著者が高市氏本人なのか、それとも高市氏を研究・取材する第三者なのかという違いだ。
2026年11月6日現在、高市氏は第105代内閣総理大臣を務めている。首相官邸の公式プロフィールによれば、1961年3月7日生まれで、神戸大学経営学部を卒業後、松下政経塾を経て米国連邦議会Congressional Fellowを経験。1993年に衆議院議員に初当選した。2025年10月21日に第104代首相に就任し、2026年2月18日には第105代首相に指名されている。
こうした経歴を背景に、高市氏の書籍には政治活動の記録だけでなく、経済政策、安全保障、外交、技術開発、国家観などが反映されている。
書籍の種類は大きく4つ
1. 本人の単著
高市氏自身が執筆した本。政策の背景や本人の問題意識、目指す国家像を直接読み取れる。『日本の経済安全保障』や『日本を守る 強く豊かに』が代表例だ。
2. 本人の編著・共著
複数の政治家や専門家とともに政策を論じる作品。高市氏自身の文章だけでなく、他の執筆者の専門的な分析も収録される。『国力研究』や『ハト派の嘘』が該当する。
3. 評伝・人物伝
第三者の取材や資料をもとに、高市氏の生い立ち、政治家になるまでの経緯、人物像、政治活動を描く。本人の著作では把握しにくい周辺事情を知るのに適している。
4. 政策解説・批判的論考
経済、外交、安全保障、憲法、政治運営などを特定の立場から評価する本。支持する立場と批判する立場の両方があり、著者の主張と客観的に確認できる事実を区別して読む必要がある。
この分類を理解しておけば、人物伝を本人の自伝だと思い込んだり、編著をすべて本人の発言として受け取ったりする混乱を防げる。
【本人著作・共著】高市早苗の代表的な著書一覧と出版社・発売日
高市氏の政策思想を知るうえで中心になるのは、2021年から2024年にかけて刊行された経済・安全保障関連の著作だ。加えて、政治活動の初期に書かれた米国政治関連の著作も、現在の政治観を考えるための参考資料になる。
以下は、本人の単著・編著・共著と、2026年刊行の主要な関連書籍を区別した一覧だ。
| 分類 | 書籍名・著者 | 出版社・刊行日 | 主な内容・特徴 |
|---|---|---|---|
| 本人単著 | 日本の経済安全保障 国家国民を守る黄金律 高市早苗 |
飛鳥新社 2024年7月8日 |
サプライチェーン、重要物資、基幹インフラ、技術開発、セキュリティクリアランス |
| 本人編著 | 国力研究 日本列島を、強く豊かに。 高市早苗 編著 |
産経新聞出版 2024年8月30日 |
外交力、情報力、防衛力、経済力、技術力、人材力などを専門家と検討 |
| 本人単著 | 日本を守る 強く豊かに 高市早苗 |
ワック 2024年9月 |
危機管理、経済安全保障、中国政策、セキュリティクリアランス |
| 本人単著 | 美しく、強く、成長する国へ。 私の「日本経済強靱化計画」 |
ワック 2021年9月 |
サナエノミクス、成長投資、危機管理投資、地方経済、税制改革 |
| 共著 | ハト派の嘘 櫻井よしこ・高市早苗 |
産経新聞出版 2022年5月24日 |
安全保障、国防、歴史認識、台湾有事などを論じる対談・論考系の作品 |
| 本人著・作画協力 | サイバー攻撃から暮らしを守れ! 高市早苗 著・藤井龍二 作画 |
PHP研究所 2018年12月14日 |
サイバーセキュリティの脅威と暮らしを守る対策を漫画形式で解説 |
| 本人単著 | アメリカ大統領の権力のすべて 高市早苗 |
ベストセラーズ 1992年5月 |
米国大統領の権力、ホワイトハウス、選挙、政治制度を解説。2025年10月に新装重版 |
| 政策研究 | 日本初の女性宰相 高市早苗研究 三橋貴明ほか |
宝島社 2026年1月9日 |
経済、外交、国防、女性宰相としての評価などを6人の執筆者が分析 |
| 人物伝 | 高市早苗 安倍晋三の後継者となった初の女性首相の戦い 大下英治 |
宝島社 2026年1月30日 |
政治家としての歩みや安倍晋三氏との関係、政権運営などを描く長編ノンフィクション |
| 人物伝 | 高市早苗 その人生と名言 別冊宝島編集部 編 |
宝島社 2026年2月27日 |
関係者への取材、写真、政治家としての軌跡や人物像を紹介 |
| 人物論 | 高市早苗の覚悟 仙頭寿顕 |
リベラル社 2026年4月22日 |
松下政経塾の先輩で元担当編集者でもある著者が人物像と政治家としての歩みを描く |
| 人物・政策論 | 救国の総理 高市早苗 宇津木愛子 |
飛鳥新社 2026年5月15日 |
高市政権を肯定的な視点から論じるHanada新書 |
| 批判的論考 | 高市早苗の暴走が始まる 佐高信 |
旬報社 2026年4月3日 |
軍事政策、憲法、安全保障などを批判的に論じる |
| 批判的論考 | 高市早苗という病 適菜収 |
ベストセラーズ 2026年7月29日 |
高市氏の政治姿勢や政権運営を厳しく批判する論考 |
なお、上記は検索需要の高い代表的な作品を中心に整理したものだ。国立情報学研究所のCiNii Booksにある高市早苗氏の著者書誌には、これ以外にも初期の著作や編著が登録されている。
例えば、1989年の『アズ・ア・タックスペイヤー 政治家よ、こちらに顔を向けなさい』、1990年の『アメリカの代議士たち 米国連邦議会の素顔』、1992年の『30歳のバースディ その朝、おんなの何かが変わる』、1995年の『高市早苗のぶっとび永田町日記』、2011年の『「日本」を取り戻そう!』などだ。
また、『小沢民主党は信用できるか』は編著、『政治・経済のしくみ30分ポイント読み』は鬼定佳世氏との共著として記録されている。したがって、書誌上の著者名だけでなく、実際の執筆形態も確認しておきたい。
【政策テーマを徹底比較】経済安全保障・国力研究・日本を守るの違い
高市氏の著作を選ぶ際、最も重要なのはタイトルの印象だけで判断しないことだ。3冊の主要な政策書は、同じ国家観を背景にしていても、取り上げる政策分野や情報の深さが異なる。
1. 『日本の経済安全保障 国家国民を守る黄金律』は専門政策を理解する本
著者:高市早苗/出版社:飛鳥新社/刊行日:2024年7月8日/ISBN:978-4-86801-034-0
経済安全保障を詳しく知りたい人にとって、最初に検討したい一冊だ。経済安全保障担当大臣を務めた高市氏が、制度や政策の背景を体系的に説明している。
内容は、経済安全保障の基本的な考え方から始まり、サプライチェーンの強靱化、特定重要物資、基幹インフラの安定的な提供、重要技術の研究開発支援へと進む。
加えて、K Program、特許出願の非公開制度、経済安全保障分野のセキュリティクリアランス制度、外国法制度に伴うリスクなど、専門性の高いテーマも取り上げている。
この本の特徴は、経済安全保障を軍事や外交だけの問題として扱わない点にある。半導体や先端技術、資源、物流、通信といった経済活動の基盤が、国家の安全や産業競争力とどのようにつながるのかを考える構成になっている。
おすすめできる人:政治・経済を学ぶ学生、企業の経営者、製造業やIT業界の関係者、安全保障政策に関心のある読者。
ただし、2024年刊行の政策書であるため、2026年時点の制度運用や法改正まで網羅した最新の実務マニュアルとして使うのではなく、刊行時点の政策思想を理解する資料として読むのが適切だ。
2. 『国力研究 日本列島を、強く豊かに。』は国家戦略を広い視点で理解する本
編著:高市早苗/出版社:産経新聞出版/発売日:2024年8月30日/ISBN:978-4-8191-1441-7
『国力研究』は、高市氏が主宰した国会議員と有識者による政策研究会「日本のチカラ」研究会の内容を収録した編著だ。
特徴的なのは、高市氏だけが執筆した本ではないこと。10人の有識者とともに、日本の総合的な国力をどのように高めるかを議論している。
主なテーマは次のとおりだ。
- 外交力:国際社会で日本がどのような立場を取るべきか。
- 情報力:インテリジェンス機能をどう強化するか。
- 防衛力:防衛体制や安全保障上の課題をどう考えるか。
- 経済力:国力を支える経済基盤をどう強化するか。
- 技術力:研究開発や産業競争力をどう高めるか。
- 宇宙政策・人材力:国家戦略を支える新たな基盤をどう構築するか。
高市氏は本書の中で、総合的な国力強化の方向性を示す3章を書き下ろしている。つまり、本人の政策思想と複数の専門家の見解を一緒に読み比べられる点が魅力だ。
『日本の経済安全保障』が個別政策を深掘りする本だとすれば、『国力研究』は外交、経済、情報、防衛、技術を横断して国家戦略を考える本と整理できる。
3. 『日本を守る 強く豊かに』は安全保障と政治姿勢を知る本
著者:高市早苗/出版社:ワック/刊行:2024年9月/ISBN:978-4-89831-907-9
本書は、雑誌『WiLL』での連載を加筆して書籍化した作品だ。230ページの新書判で、経済安全保障、危機管理、対中国政策、セキュリティクリアランスなどを扱う。
高市氏がこれまで担ってきた大臣や党内の役職を踏まえ、国家運営や安全保障に関する問題意識を理解するのに向いている。
経済安全保障の制度そのものを詳しく学びたいなら『日本の経済安全保障』、国家全体の政策課題を横断的に読みたいなら『国力研究』、高市氏自身の安全保障観や政治的主張を知りたいなら『日本を守る 強く豊かに』という選び方ができる。
4. 『美しく、強く、成長する国へ。』は2021年の政策構想を知るための一冊
著者:高市早苗/出版社:ワック/刊行:2021年9月/ISBN:978-4-89831-852-2
この本は、2024年の『日本を守る 強く豊かに』とは別の作品だ。タイトルが似ているため、検索や購入の際に混同しやすい。
副題は「私の『日本経済強靱化計画』」。サナエノミクスの提案を中心に、危機管理投資と成長投資、経済安全保障、サイバーセキュリティ、地方経済、中間層の再構築、税制改革などを取り上げる。
注目したいのは、2021年という刊行時期だ。2024年の著作と比較することで、高市氏が以前から掲げていた政策構想と、その後に担当大臣として取り組んだ経済安全保障政策のつながりを考えられる。
5. 『ハト派の嘘』は安全保障をめぐる共著として読む
著者:櫻井よしこ・高市早苗/出版社:産経新聞出版/発売日:2022年5月24日/ISBN:978-4-8191-1414-1
『ハト派の嘘』は、櫻井よしこ氏と高市氏の共著であり、高市氏単独の著書ではない。
主なテーマは、核大国の脅威、国防と歴史認識、反撃能力、中立論、台湾有事など。日本の安全保障政策をめぐる論点を、両者の問題意識から論じている。
安全保障に関する政治的立場が明確に示された作品なので、政策論争の一方の立場を理解する資料として有用だ。中立的な教科書というより、著者の主張を読み取るための本として位置づけたい。
【2026年最新】高市早苗の評伝・人物伝・政策解説本を比較
2026年は、高市氏の首相就任後の人物像や政策を扱う関連書籍が複数刊行された。本人の著作とは異なり、取材、インタビュー、執筆者の政治的評価を通じて高市氏を理解する作品が中心だ。
『日本初の女性宰相 高市早苗研究』は6人の識者による政策分析
発売日:2026年1月9日/出版社:宝島社/著者:三橋貴明、山田宏、三浦瑠麗、田母神俊雄、岸博幸、山上信吾/ISBN:978-4-299-07558-1
高市氏を取り巻く政策課題を、複数の専門家がそれぞれの視点から分析した宝島社新書だ。224ページで、全体は6章構成となっている。
章立てには、高市氏の人物像、「責任ある積極財政」、外交、女性宰相の光と影、国防、長期政権の可能性などが並ぶ。
一人の執筆者による人物評ではなく、経済、外交、国防、政治など異なる専門領域から高市氏を検討できることが特徴だ。
ただし、高市氏本人が著者として執筆した本ではない。各章の評価は、それぞれの執筆者の見解として読む必要がある。
『高市早苗 その人生と名言』は写真と取材で人物像をつかむ
発売日:2026年2月27日/出版社:宝島社/編者:別冊宝島編集部/ISBN:978-4-299-07603-8
人物像を手軽に把握したい読者に適した一冊。B5判、112ページで、関係者へのインタビューや写真を通じて高市氏の歩みを紹介している。
内容には、少女時代、神戸大学、松下政経塾、キャスター時代、政治家としての活動、首相就任までの経緯などが含まれる。
アメリカの連邦議会フェロー時代に田中角栄氏の秘書だった早坂茂三氏と出会った際の写真など、人物像を補う資料も紹介されている。
政治思想を専門的に勉強するというより、どのような経歴をたどって現在の政治家になったのかを視覚的に理解するための本だ。
『高市早苗 安倍晋三の後継者となった初の女性首相の戦い』は長編の政治ノンフィクション
著者:大下英治/出版社:宝島社/発売日:2026年1月30日/ISBN:978-4-299-07561-1
640ページの文庫作品で、高市氏の政治家としての歩みを長い時間軸で追う。
松下幸之助氏から受けた影響、サッチャー氏との関係、安倍晋三氏との政治的なつながり、女性政治家としての活動、トランプ米大統領や習近平国家主席との外交など、幅広いテーマが扱われている。
人物の経歴だけでなく、政界での人間関係や政治的転換点を詳しく読みたい人に向いている。
ただし、2026年1月までの出来事を対象とする作品であり、同年2月以降の第2次高市内閣や10月の首相就任1年の動向を網羅した本ではない。
『高市早苗の覚悟』は松下政経塾の先輩・元担当編集者による人物論
著者:仙頭寿顕/出版社:リベラル社/発売日:2026年4月22日/ISBN:978-4-434-37593-4
この本の特徴は、著者と高市氏の関係性にある。仙頭氏は松下政経塾の先輩であり、出版社勤務時代には編集者として高市氏の原稿を担当した経験を持つ。
そのため、一般的な政治評論とは異なり、政治家としての高市氏を以前から知る人物による視点が盛り込まれている。
政治家を志した理由や生き方、女性保守政治家としての歩みを知りたい読者に適している。一方、著者との関係性も踏まえ、第三者による独立した検証記事とは区別して読むとよい。
『救国の総理 高市早苗』は支持する立場から政権を理解する作品
著者:宇津木愛子/出版社:飛鳥新社/発売日:2026年5月15日/ISBN:978-4-86801-142-2
Hanada新書の一冊で、高市氏の政治姿勢や国家観を肯定的に評価する方向から構成されている。
高市氏の発言や政策を支持する読者にとって、どのような論点が評価されているのかを知る材料になる。
ただし、タイトルや出版社の商品紹介からも分かるように、客観的な政治制度の入門書というより、著者の評価や問題意識を通じて高市氏を論じる作品だ。
批判的な視点から読む『高市早苗の暴走が始まる』『高市早苗という病』
2026年には、肯定的な人物論だけでなく、政権や政策を厳しく批判する書籍も刊行された。
『高市早苗の暴走が始まる』は、評論家の佐高信氏が著した作品で、旬報社から2026年4月3日に発売された。軍事力強化、スパイ防止法、憲法改正などを中心に、高市政権の方向性に批判的な立場から論じている。
『高市早苗という病』は、適菜収氏の著作で、ベストセラーズから2026年7月29日に発売された。高市氏の政治姿勢や政権運営に対する強い批判を前面に出した新書だ。
いずれも中立的な人物紹介ではなく、著者の批判的な問題意識に基づく論考である。タイトルの強い表現や本文中の評価・疑惑の指摘を、そのまま公的に確定した事実と同一視してはいけない。関連する国会答弁、政府資料、報道、一次資料と照らし合わせながら読むことが大切だ。
【おすすめ本を目的別に比較】初めて読む人・政策を学ぶ人に最適な一冊は?
高市氏の書籍は、内容の専門性や執筆者の立場が大きく異なる。すべてを読む必要はなく、知りたいテーマから選ぶと理解しやすい。
政策思想を初めて知りたい人
最初の一冊には『日本を守る 強く豊かに』が候補になる。高市氏本人の文章を通じて、安全保障や危機管理に対する問題意識を把握しやすい。
さらに経済政策の原点を確認したい場合は、2021年刊行の『美しく、強く、成長する国へ。』を続けて読むと、政策構想の変化や継続性を考えやすくなる。
経済安全保障を専門的に学びたい人
最も適しているのは『日本の経済安全保障 国家国民を守る黄金律』だ。
サプライチェーン、重要物資、インフラ、技術開発、特許制度など、経済安全保障の具体的な政策領域を体系的に確認できる。
企業活動と国家安全保障のつながりを知りたいビジネスパーソンにも向いている。
日本の国家戦略を幅広く考えたい人
『国力研究 日本列島を、強く豊かに。』がおすすめだ。
経済だけではなく、外交、防衛、情報、技術、人材などを総合的に扱っているため、個別政策の知識を国家全体の構造に結びつけやすい。
高市氏の人物像や政治家としての人生を知りたい人
手軽に読み始めるなら『高市早苗 その人生と名言』、詳しい経歴や政治家としての歩みを追いたいなら大下英治氏の『高市早苗 安倍晋三の後継者となった初の女性首相の戦い』が候補になる。
また、政治家としての志や過去の関係者から見た人物像に関心があるなら『高市早苗の覚悟』も検討したい。
高市政権を多角的に評価したい人
一冊だけで評価を決めるのではなく、立場の異なる著者の本を組み合わせるのがよい。
例えば、『日本初の女性宰相 高市早苗研究』や『救国の総理 高市早苗』を読み、さらに『高市早苗の暴走が始まる』などの批判的論考を比較する方法がある。
それぞれの著者が何を重視し、どの政策を評価・批判しているのかを比較すると、政治的な立場の違いが明確になる。
購入をおすすめしにくいケース
- 政策の賛否を問わず中立的な制度解説だけを求める人は、特定の政治家を強く支持・批判する論考だけに依存しないほうがよい。
- 2026年の最新政策や法制度の現状を知りたい人は、2024年刊の著作だけで情報を完結させないほうがよい。
- 高市氏本人の考え方を知りたい人は、第三者による評伝だけでなく、本人の単著や編著を読む必要がある。
- 人物の生涯を短時間で把握したい人は、640ページの長編ノンフィクションより、112ページの人物紹介本から始めるほうが読みやすい。
【誤解しやすいポイント】高市早苗の本を購入する前に確認したい5つの事実
1. 『国力研究』は高市氏だけが執筆した本ではない
『国力研究』は高市氏の編著であり、10人の有識者と政策研究会の内容を収録している。高市氏自身が書き下ろした部分は3章で、ほかの章には専門家による論考が含まれる。
2. 『ハト派の嘘』は櫻井よしこ氏との共著
書誌上の著者は櫻井よしこ氏と高市早苗氏の2人。高市氏の単独著作として分類するのは正確ではない。
3. 『日本を守る 強く豊かに』と『美しく、強く、成長する国へ。』は別の本
両方ともワックから刊行されているが、刊行時期もISBNも異なる。前者は2024年刊行、後者は2021年刊行であり、それぞれ別の政策書として扱う必要がある。
4. 『アメリカ大統領の権力のすべて』は2026年の新刊ではない
原著は1992年5月刊行の著作だ。2025年10月に新装重版されたことで再び注目されているが、新しく執筆された2026年刊の本ではない。
米国連邦議会Congressional Fellowとして米国政治の現場に接した経験を踏まえ、大統領の役割、ホワイトハウス、選挙制度、メディアとの関係などを解説している。高市氏の政治家としての原点を知る資料としても興味深い。
5. 2026年の人物伝や政策解説本は高市氏本人の著書とは限らない
『日本初の女性宰相 高市早苗研究』は複数の識者による著作、『高市早苗 その人生と名言』は別冊宝島編集部による編集書だ。
『高市早苗の覚悟』『救国の総理 高市早苗』『高市早苗という病』なども、それぞれ別の著者が高市氏を論じた作品である。
購入前には、表紙の大きなタイトルだけでなく、奥付や書誌情報に記載された著者・編者を確認したい。
【高市早苗の書籍に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:高市早苗本人が書いたおすすめの本はどれですか?
A1:経済安全保障を詳しく学びたいなら『日本の経済安全保障 国家国民を守る黄金律』、国家全体の政策を幅広く知りたいなら『国力研究 日本列島を、強く豊かに。』がおすすめです。高市氏自身の安全保障観を知りたい場合は『日本を守る 強く豊かに』も候補になります。
Q2:高市早苗の著書一覧で最も古い代表作は何ですか?
A2:CiNii Booksの著者書誌には、1989年刊行の『アズ・ア・タックスペイヤー』が登録されています。また、1990年には『アメリカの代議士たち 米国連邦議会の素顔』、1992年には『アメリカ大統領の権力のすべて』などが刊行されています。
Q3:『日本の経済安全保障』と『国力研究』はどちらを先に読むべきですか?
A3:経済安全保障という専門分野を詳しく理解したいなら『日本の経済安全保障』から、外交や防衛も含めた国家戦略を理解したいなら『国力研究』から読むとよいでしょう。両方を読むと、個別政策と総合的な国力強化の関係を整理できます。
Q4:2026年に発売された高市早苗の評伝はありますか?
A4:あります。代表的な作品に『高市早苗 その人生と名言』『高市早苗 安倍晋三の後継者となった初の女性首相の戦い』『高市早苗の覚悟』などがあります。なお、これらは高市氏本人の自伝ではなく、第三者による人物伝や取材に基づく作品です。
Q5:『ハト派の嘘』は高市早苗の単独著書ですか?
A5:いいえ。櫻井よしこ氏と高市早苗氏の共著です。安全保障や国防、台湾有事などを扱っており、高市氏の単独著作とは区別する必要があります。
Q6:高市早苗の本はどの順番で読むのがおすすめですか?
A6:最初に『日本を守る 強く豊かに』で政策の全体像をつかみ、次に『日本の経済安全保障』で専門知識を深め、その後『国力研究』で外交・防衛・技術などを横断的に学ぶ順番がおすすめです。人物像に関心がある場合は、2026年刊行の人物伝を並行して読むと理解が広がります。
まとめ:高市早苗の書籍は目的と著者の立場で選ぶことが大切
高市早苗氏の書籍を探すなら、まず本人の単著・編著・共著と、第三者による評伝や政策解説を分けて考えたい。
政策面での代表作は『日本の経済安全保障 国家国民を守る黄金律』『国力研究 日本列島を、強く豊かに。』『日本を守る 強く豊かに』の3冊。経済安全保障、総合的な国力、安全保障政策という異なる切り口から、高市氏の政治思想を理解できる。
2026年刊行の関連書籍では、『日本初の女性宰相 高市早苗研究』『高市早苗 その人生と名言』『高市早苗の覚悟』『救国の総理 高市早苗』などが人物像や政権の評価を知る手掛かりになる。加えて、批判的論考も比較すれば、高市氏をめぐる政治的な議論を異なる立場から把握できる。
特に重要なのは、書籍の刊行年と執筆者を意識することだ。2024年の政策書は当時の問題意識を理解する資料として、2026年の人物伝や政権分析は首相就任後の評価を知る資料として活用できる。
高市氏の思想を知ることと、その政策を客観的に評価することは同じではない。本人の著作で政策の原点を理解し、専門家の分析や異なる立場の論考で検証する。この読み方こそが、高市早苗という政治家と2026年の日本政治をより深く理解するための近道となる。
主な書誌・事実確認資料
- 国立情報学研究所 CiNii Booksの高市早苗著者書誌
- 飛鳥新社・産経新聞出版・ワックの各出版社公式書誌
- 国立国会図書館の2026年刊行書籍情報
- 宝島社・ベストセラーズ・旬報社・リベラル社の刊行情報
- 首相官邸の歴代内閣・高市総理プロフィール情報