2021年4月期の春ドラマは、阿部寛主演の『ドラゴン桜 第2シリーズ』、竹野内豊主演の『イチケイのカラス』、井ノ原快彦主演の『特捜9 season4』をはじめ、実力派俳優と若手人気俳優が集結した話題作がそろったシーズンだった。北川景子と永山瑛太の『リコカツ』、松たか子主演の『大豆田とわ子と三人の元夫』、川口春奈と横浜流星の『着飾る恋には理由があって』など、恋愛、仕事、家族、青春、社会派ドラマまで幅広いジャンルが放送された。
2026年現在、当時の放送作品を振り返ると、放送前の期待度と放送終了後の平均視聴率、視聴者満足度には興味深い違いが見られる。この記事では、2021年4月期の新ドラマを放送局・曜日・時間別に整理し、主要作品のキャスト、あらすじ、主題歌を紹介。加えて、最終回までの平均世帯視聴率ランキングとFilmarksの期待度・満足度データを比較する。
【2021年4月期春ドラマ】放送局・曜日・放送時間別の一覧

2021年4月期は、フジテレビ、TBS、テレビ朝日、日本テレビの各局が看板枠に新作を投入した。月曜の月9から日曜劇場まで、ゴールデン・プライム帯にはジャンルの異なる作品が並んでいた。
以下は、民放各局の主要な連続ドラマ12作品を曜日・放送時間別に整理した一覧だ。放送時間は当時の基本的な放送枠を示している。
2021年春ドラマの放送スケジュール・キャスト・主題歌
| 曜日・時間 | 放送局 | ドラマ名・主演 | あらすじ・主な共演者 | 主題歌・音楽 | 平均視聴率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 月曜21:00 | フジテレビ | イチケイのカラス 竹野内豊 |
刑事裁判官・入間みちおと、堅物のエリート裁判官・坂間千鶴が事件の真相を追う。黒木華、新田真剣佑、山崎育三郎。 | WGB「Starlight」 | 12.50% |
| 火曜21:00 | フジテレビ・カンテレ | 大豆田とわ子と三人の元夫 松たか子 |
3度の結婚と離婚を経験した女性社長と、個性豊かな3人の元夫の人間模様。岡田将生、角田晃広、松田龍平。 | STUTS & 松たか子 with 3exes「Presence」 | 6.12% |
| 火曜22:00 | TBS | 着飾る恋には理由があって 川口春奈 |
広報担当として働く女性と、価値観の異なる人々が暮らすシェアハウスでの恋愛模様。横浜流星、丸山隆平、中村アン、向井理。 | 星野源「不思議」 | 7.99% |
| 水曜21:00 | テレビ朝日 | 特捜9 season4 井ノ原快彦 |
個性豊かな特捜班の刑事たちが難事件に挑む人気刑事シリーズ。羽田美智子、吹越満、田口浩正、山田裕貴、中村梅雀。 | V6「僕らは まだ」 | 13.10% |
| 水曜22:00 | 日本テレビ | 恋はDeepに 石原さとみ |
海を守りたい海洋学者と、リゾート開発に人生をかける御曹司の恋。綾野剛、今田美桜、渡邊圭祐。 | back number「怪盗」 | 8.36% |
| 木曜20:00 | テレビ朝日 | 警視庁・捜査一課長 season5 内藤剛志 |
大岩純一を中心に、刑事たちが東京で発生する難事件を捜査するシリーズ10周年作品。斉藤由貴、金田明夫、飯島寛騎。 | 石崎ひゅーい「アヤメ」 | 11.83% |
| 木曜21:00 | テレビ朝日 | 桜の塔 玉木宏 |
警視総監の座を目指す警察官の野心と、警察組織内部の権力闘争を描く。広末涼子、岡田健史、仲里依紗、椎名桔平。 | 宮本浩次「sha・la・la・la」 | 10.35% |
| 木曜22:00 | フジテレビ | レンアイ漫画家 鈴木亮平 |
恋愛が苦手な天才漫画家が、女性に疑似恋愛を依頼するラブコメディー。吉岡里帆、眞栄田郷敦、片岡愛之助。 | 佐藤千亜妃「カタワレ」 | 5.37% |
| 金曜22:00 | TBS | リコカツ 北川景子 |
価値観の違う夫婦が結婚直後から離婚を考え、関係を見つめ直すラブストーリー。永山瑛太、高橋光臣、白洲迅。 | 米津玄師「Pale Blue」 | 9.05% |
| 土曜22:00 | 日本テレビ | コントが始まる 菅田将暉 |
解散を考える売れないお笑いトリオと、彼らを応援する女性たちの青春群像劇。有村架純、神木隆之介、仲野太賀、古川琴音。 | あいみょん「愛を知るまでは」 | 7.58% |
| 日曜21:00 | TBS | ドラゴン桜 第2シリーズ 阿部寛 |
伝説の弁護士・桜木建二が新世代の高校生を東大合格へ導く学園ドラマ。長澤まさみ、髙橋海人、南沙良、平手友梨奈。 | 木村秀彬による劇伴・メインテーマ | 14.82% |
| 日曜22:30 | 日本テレビ | ネメシス 広瀬すず・櫻井翔 |
探偵事務所を舞台に、天才助手と頼りない探偵が難事件を解決するミステリー。江口洋介、大島優子、勝地涼。 | 横山克「Nemesis」(メインテーマ) | 8.55% |
平均視聴率は、2021年春ドラマの世帯視聴率をまとめたランキング資料に基づく参考値。各話の単純平均による集計であり、別の集計資料では端数処理や加重平均の違いから数値が多少異なる場合がある。
なお、この12作品は民放の主要なゴールデン・プライム帯作品を中心にした一覧であり、2021年春に放送されたドラマのすべてではない。NHKの連続テレビ小説『おかえりモネ』は5月17日にスタート。また、『珈琲いかがでしょう』『あのときキスしておけば』『生きるとか死ぬとか父親とか』など、深夜帯にも注目作品があった。
【主要8作品を深掘り】キャスト・あらすじ・主題歌の見どころ
1. ドラゴン桜 第2シリーズ|阿部寛・長澤まさみ
放送枠:TBS系・日曜21時
2021年春ドラマの視聴率トップを記録したのが、阿部寛主演の『ドラゴン桜』第2シリーズだ。
2005年放送の前作から16年を経て復活した作品で、原作は三田紀房の漫画『ドラゴン桜2』。伝説の弁護士・桜木建二が、経営難に陥った龍海学園を舞台に、新しい世代の高校生たちを東京大学合格へ導いていく。
前作から引き続き長澤まさみが水野直美役で出演。生徒役には髙橋海人、南沙良、平手友梨奈、加藤清史郎、鈴鹿央士、志田彩良、細田佳央太らが集結した。
特に注目されたのは、世代の異なる出演者が作り出すドラマの構図だ。前作を知る視聴者にとっては桜木と水野の再登場が懐かしく、新しい視聴者には若手キャストの成長物語として楽しめる構成だった。
平均世帯視聴率は14.82%。最終回では20%を超える20.4%を記録し、春ドラマの中でも際立った数字を残した。
音楽は木村秀彬が担当。歌手によるタイアップ主題歌ではなく、作品の世界観を支える劇伴とメインテーマが印象的な作品だった。
2. イチケイのカラス|竹野内豊・黒木華
放送枠:フジテレビ系・月曜21時
『イチケイのカラス』は、民放の連続ドラマでは珍しい刑事裁判官を主人公にしたリーガルエンターテインメントだ。
竹野内豊が演じる入間みちおは、先入観にとらわれず、事件の背景まで徹底的に調べる型破りな裁判官。一方、黒木華演じる坂間千鶴は、若くして特例判事補となった真面目で合理的なエリートだ。
対照的な2人が同じ刑事部で働きながら、裁判の裏に隠れた事実を探っていく。新田真剣佑、山崎育三郎、小日向文世、中村梅雀らの共演も見どころだった。
主題歌はWGB(和楽器バンド)の「Starlight」。裁判という重厚なテーマに、エンターテインメントとしての爽快感を加えていた。
平均世帯視聴率は12.50%。月9らしい王道のキャスティングに加え、裁判官という新鮮な主人公設定が作品の個性につながった。
3. 特捜9 season4|井ノ原快彦・羽田美智子
放送枠:テレビ朝日系・水曜21時
『特捜9 season4』は、井ノ原快彦が主演する人気刑事シリーズの第4シーズン。個性の強い刑事たちが協力しながら事件を解決するチームドラマだ。
井ノ原快彦演じる浅輪直樹を中心に、羽田美智子、吹越満、田口浩正、山田裕貴、中村梅雀らが出演。シリーズを通して築かれた人物同士の関係性が、シーズン4でも作品を支えていた。
2021年はV6の「僕らは まだ」が主題歌に採用された。テレビ朝日の公式番組情報でも、V6による楽曲として紹介されている。
平均世帯視聴率は13.10%。『ドラゴン桜』に次ぐ上位の成績で、シリーズ作品ならではの安定した視聴基盤を示した。
4. リコカツ|北川景子・永山瑛太
放送枠:TBS系・金曜22時
『リコカツ』は、北川景子演じる水口咲と永山瑛太演じる緒原紘一を主人公にしたラブストーリー。
運命的な出会いから結婚した2人だったが、生活習慣や考え方の違いから、結婚早々に離婚を意識するようになる。恋愛のゴールとして描かれがちな結婚を、物語の出発点に置いたところが特徴的だった。
紘一は規律を重んじる自衛官、咲はファッション関係の仕事に携わる女性。異なる環境で育った2人が、相手の価値観を理解しようとする過程が描かれた。
高橋光臣、白洲迅、平岩紙、宮崎美子、佐野史郎らも出演。主題歌は米津玄師の「Pale Blue」で、恋愛の切なさを印象づけた。
平均世帯視聴率は9.05%。結婚と離婚という身近なテーマを、テンポのよい会話劇と登場人物の成長によって描いた作品だった。
5. 大豆田とわ子と三人の元夫|松たか子
放送枠:カンテレ・フジテレビ系・火曜21時
松たか子主演の『大豆田とわ子と三人の元夫』は、脚本家・坂元裕二によるオリジナルドラマ。3度結婚し、3度離婚した大豆田とわ子と、個性の異なる3人の元夫の関係を描く。
松たか子演じるとわ子は、建設会社の社長として仕事に取り組みながら、娘との生活も大切にする女性だ。3人の元夫を演じたのは、松田龍平、角田晃広、岡田将生。
離婚後も続く人間関係、仕事と恋愛の距離感、一人で生きることの自由と寂しさなど、一般的なラブコメディーとは異なる視点が盛り込まれた。
この作品の大きな特徴は、STUTSと松たか子、3人の元夫役の俳優による音楽プロジェクトだ。
主題歌は「Presence I」から「Presence V」まで複数のバージョンが用意され、KID FRESINO、BIM、NENE、Daichi Yamamoto、T-Pablowらが参加。松たか子がメインボーカルを務め、岡田将生、角田晃広、松田龍平もコーラスに参加した。
平均世帯視聴率は6.12%だったが、視聴率だけでは評価しきれない独自の作風を持ち、放送後の作品満足度ランキングでは高い評価を獲得している。
6. 着飾る恋には理由があって|川口春奈・横浜流星
放送枠:TBS系・火曜22時
川口春奈主演の『着飾る恋には理由があって』は、価値観の異なる男女が同じ家で暮らすことから始まるラブストーリーだ。
川口春奈が演じる真柴くるみは、インテリアメーカーの広報として働き、SNSでも人気を集める女性。仕事や周囲の期待に応えようと、常に自分を着飾っている。
そんな彼女が、横浜流星演じるミニマリストの料理人・藤野駿らとシェアハウス生活を始める。丸山隆平、中村アン、向井理、夏川結衣らも出演した。
主題歌は星野源の「不思議」。恋愛だけでなく、仕事や自分らしい生き方をテーマにした点も見どころだった。
平均世帯視聴率は7.99%。恋愛ドラマとしての華やかさと、現代的な暮らし方を組み合わせた作品だった。
7. コントが始まる|菅田将暉・神木隆之介・仲野太賀
放送枠:日本テレビ系・土曜22時
『コントが始まる』は、売れないお笑いトリオ「マクベス」の3人を中心に描く青春群像劇。
菅田将暉が春斗、神木隆之介が瞬太、仲野太賀が潤平を演じ、10年間活動してきたトリオの将来と解散をめぐる葛藤を描いた。
有村架純演じる中浜里穂子、古川琴音演じる中浜つむぎも重要な人物。マクベスの3人と関わることで、それぞれが自分の人生を見つめ直していく。
主題歌はあいみょんの「愛を知るまでは」。作品の青春性や、人生の選択に迷う登場人物たちの心情と重なる楽曲だった。
平均世帯視聴率は7.58%。一方、放送前のFilmarks期待度ランキングでは1位を獲得しており、数字以上に放送開始を待ち望まれていた作品でもある。
8. 恋はDeepに|石原さとみ・綾野剛
放送枠:日本テレビ系・水曜22時
『恋はDeepに』は、石原さとみと綾野剛が共演したラブストーリー。
石原さとみ演じる海洋学者の渚海音と、綾野剛演じるリゾート開発会社の御曹司・蓮田倫太郎が主人公だ。
海を守りたい海音と、巨大マリンリゾートの開発を進めたい倫太郎。対立する立場にある2人が恋に落ちていく一方、海音には物語の鍵となる秘密が隠されている。
今田美桜、渡邊圭祐、大谷亮平、橋本じゅん、鹿賀丈史らが共演。主題歌にはback numberの「怪盗」が起用された。
平均世帯視聴率は8.36%。恋愛だけでなく、海洋環境やリゾート開発をめぐる問題を物語に組み込んだ点が特徴的だった。
【2021年春ドラマ視聴率ランキング】放送終了後の平均世帯視聴率を比較
2021年4月期のドラマを数字で比較すると、最も高い平均世帯視聴率を記録したのは『ドラゴン桜』第2シリーズだった。
以下は、各話の世帯視聴率を単純平均したランキング資料に基づく比較だ。対象は民放の主要なゴールデン・プライム帯12作品。『恋はDeepに』の特別編などは通常の連続ドラマ本編とは区別している。
平均世帯視聴率ランキングTOP12
- ドラゴン桜 第2シリーズ:14.82%
- 特捜9 season4:13.10%
- イチケイのカラス:12.50%
- 警視庁・捜査一課長 season5:11.83%
- 桜の塔:10.35%
- リコカツ:9.05%
- ネメシス:8.55%
- 恋はDeepに:8.36%
- 着飾る恋には理由があって:7.99%
- コントが始まる:7.58%
- 大豆田とわ子と三人の元夫:6.12%
- レンアイ漫画家:5.37%
1位はドラゴン桜!最終回の20.4%が大きな話題に
『ドラゴン桜』が首位になった背景には、前作から16年という時間を経て実現した続編への期待があった。
前作を知る世代にとって、阿部寛と長澤まさみの再共演は大きな魅力だった。加えて、髙橋海人や平手友梨奈、南沙良など若い世代に支持される出演者が加わり、幅広い視聴者層に訴求するキャスティングとなった。
最終回では平均世帯視聴率20.4%を記録。平均14%台というシーズン全体の成績に加え、最終回での盛り上がりも印象的だった。
シリーズ作品の強さを示した特捜9とイチケイのカラス
2位は『特捜9 season4』、3位は『イチケイのカラス』だった。
『特捜9』は、長年続く刑事ドラマのシリーズとして登場人物への理解や安心感があり、固定ファンを獲得していた。13.10%という平均視聴率は、シリーズものの強みを示す結果だ。
一方、『イチケイのカラス』は、裁判官を主人公に据えた新鮮な設定が特徴だった。竹野内豊と黒木華の組み合わせも作品の魅力となり、平均12.50%を記録した。
視聴率ランキングだけでは作品の価値は決まらない
興味深いのは、平均視聴率で下位だった『大豆田とわ子と三人の元夫』や『コントが始まる』が、別の評価指標では上位に入っていることだ。
リアルタイム視聴率は、放送時間にテレビを見た世帯の割合を測る指標である。作品の脚本、演出、音楽、登場人物への愛着、録画・見逃し視聴まで含めた満足度とは必ずしも一致しない。
そのため、2021年春ドラマを評価する際には、視聴率と作品満足度を分けて見る必要がある。
【評判・人気ランキング】放送前の期待度と放送後の満足度はどう違った?
2021年春ドラマの人気を振り返るうえで参考になるのが、映画・ドラマレビューサービスFilmarksの調査結果だ。
放送前の期待度1位はコントが始まる
株式会社つみきが2021年4月2日に発表したFilmarksの期待度ランキングでは、『コントが始まる』が2,505Clip!で1位を獲得した。
続く2位は『ドラゴン桜』の1,956Clip!、3位は『大豆田とわ子と三人の元夫』の1,732Clip!だった。
このランキングは、ユーザーが「観たい」と登録したClip!数を集計したもので、実際に視聴した人数や視聴率を示すものではない。
放送開始前から菅田将暉、神木隆之介、仲野太賀という実力派俳優3人の共演に注目が集まっていたことが分かる。
放送後の満足度では大豆田とわ子と三人の元夫が1位
2021年7月に紹介されたFilmarksの春ドラマ満足度ランキングでは、『大豆田とわ子と三人の元夫』が国内ドラマ1位となり、平均スコアは4.40点(5点満点)だった。
2位はHuluオリジナル作品の『息をひそめて』で4.23点、3位は『コントが始まる』で4.12点。
この結果からも、放送前に最も期待されていた作品と、放送後に最も高い満足度を得た作品が異なっていたことが分かる。
視聴率・期待度・満足度を混同しないことが大切
3種類の指標は、それぞれ測定しているものが違う。
- 視聴率:放送時間帯にテレビを視聴した世帯の割合。
- 期待度:放送前に視聴したいと登録したユーザーの数。
- 満足度:実際に作品を見たユーザーによる評価スコア。
例えば『コントが始まる』は期待度ランキング1位だった一方、平均世帯視聴率では10位だった。これは、作品への期待とリアルタイムの視聴行動が同じものではないことを示している。
また、『大豆田とわ子と三人の元夫』は平均世帯視聴率では11位だったものの、満足度では1位。独特な脚本や演出、音楽を高く評価する視聴者が多かったことがうかがえる。
【2021年春ドラマの特徴】なぜこれほど多彩な作品が支持されたのか
1. 続編・シリーズ作品と新作オリジナルドラマが共存
2021年春ドラマの大きな特徴は、既存シリーズの続編と、新しい企画の作品がバランスよく配置されていたことだ。
『ドラゴン桜』や『特捜9』、『警視庁・捜査一課長』には、過去の放送を通じて築かれた知名度と視聴者との接点があった。
一方、『リコカツ』『大豆田とわ子と三人の元夫』『コントが始まる』などは、それぞれ異なる設定と人物描写で新しい視聴者を引きつけた。
既存シリーズが安定した視聴を支え、新作が新鮮な話題を生み出すという構図が見られたシーズンだった。
2. 恋愛ドラマのテーマが多様化
恋愛ジャンルでも、作品ごとにアプローチが異なっていた。
『リコカツ』は結婚後の価値観の違いを描き、『着飾る恋には理由があって』はシェアハウスで暮らす男女の恋愛と自己実現を扱った。『恋はDeepに』は環境問題やリゾート開発という社会的なテーマを恋愛に組み込んでいた。
『大豆田とわ子と三人の元夫』では、離婚後も続く人間関係や、一人で生きることの幸せが描かれた。
恋愛を単純な結婚や交際の成否だけでなく、仕事、人生設計、個人の価値観と結びつけた作品が目立った。
3. 主題歌が作品の個性を強く印象づけた
2021年春ドラマでは、主題歌も大きな見どころだった。
米津玄師の「Pale Blue」は『リコカツ』、星野源の「不思議」は『着飾る恋には理由があって』、あいみょんの「愛を知るまでは」は『コントが始まる』の主題歌として、それぞれ作品の印象を支えた。
特に『大豆田とわ子と三人の元夫』の「Presence」シリーズは、出演俳優が音楽制作にも参加するという作品との結びつきが特徴的だった。
ドラマと音楽が別々のコンテンツとして展開されるだけでなく、作品の登場人物や世界観を反映した音楽プロジェクトになっていた点は、2021年春の特徴の一つだ。
4. 作品選びではジャンルと評価基準を確認したい
2021年春ドラマをこれから見返す人は、視聴率の順位だけで選ぶ必要はない。
- 王道の熱い物語が好きな人:『ドラゴン桜』『イチケイのカラス』
- 刑事ドラマや事件解決が好きな人:『特捜9 season4』『警視庁・捜査一課長 season5』
- 恋愛や人間関係を楽しみたい人:『リコカツ』『着飾る恋には理由があって』『恋はDeepに』
- 独特な会話劇や人物描写を楽しみたい人:『大豆田とわ子と三人の元夫』
- 青春や人生の選択を描いた物語が好きな人:『コントが始まる』
- ミステリーを楽しみたい人:『ネメシス』
一方、短時間で事件が解決するテンポのよい作品を求める人には、人物描写をじっくり積み重ねる『大豆田とわ子と三人の元夫』や『コントが始まる』は好みが分かれる可能性がある。
【2026年の視点】2021年春ドラマを振り返る際に押さえたいポイント
2021年4月期の春ドラマは、単に視聴率上位の作品を並べるだけでは、そのシーズンの特徴を十分に捉えられない。
当時のデータを振り返ると、視聴率では『ドラゴン桜』や『特捜9』が強さを示した一方、Filmarksの満足度では『大豆田とわ子と三人の元夫』が首位となった。
これは、テレビのリアルタイム視聴と、作品そのものへの評価が必ずしも一致しないことを示す好例だ。
平均視聴率を見るときの注意点
2021年当時の平均視聴率ランキングには、集計資料によってわずかな数値の差がある。
例えば『ドラゴン桜』は14.82%とする資料がある一方、別の集計では14.95%とされている。これは平均値の計算方法や集計上の扱いが異なるためだ。
そのため、作品同士を比較するときには、世帯視聴率と個人視聴率を混同しないこと、単純平均と加重平均を区別すること、特別編や最終回の扱いを確認することが重要になる。
2021年春ドラマの魅力は作品ごとの個性にある
2021年春ドラマには、学園ドラマ、法廷ドラマ、刑事ドラマ、恋愛ドラマ、青春群像劇、ミステリーと、幅広いジャンルがそろっていた。
数字で成功を収めた作品もあれば、独自の演出や脚本で視聴者の記憶に残った作品もある。
2026年に改めて作品を選ぶなら、平均視聴率は当時の注目度を知る一つの手がかりとして利用し、実際の視聴目的に合わせてジャンルや出演者、ストーリーから選ぶのがよい。
【2021年4月新ドラマ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2021年4月期の春ドラマで視聴率1位だった作品は?
A1:阿部寛主演の『ドラゴン桜 第2シリーズ』。平均世帯視聴率は14.82%で、今回比較した主要12作品のトップだった。最終回では20.4%を記録した。
Q2:2021年4月の月9ドラマは何だった?
A2:フジテレビ系の『イチケイのカラス』。竹野内豊が型破りな刑事裁判官・入間みちおを演じ、黒木華、新田真剣佑、山崎育三郎らが共演した。
Q3:2021年春ドラマで北川景子と永山瑛太が共演した作品は?
A3:TBS系金曜ドラマ『リコカツ』。結婚後に価値観の違いに直面した夫婦の関係を描き、米津玄師の「Pale Blue」が主題歌に起用された。
Q4:松たか子主演の2021年春ドラマは?
A4:『大豆田とわ子と三人の元夫』。松田龍平、角田晃広、岡田将生が3人の元夫を演じ、坂元裕二が脚本を担当した。Filmarksの春ドラマ満足度ランキングでは1位を獲得している。
Q5:2021年春ドラマで放送前の期待度1位だった作品は?
A5:菅田将暉主演の『コントが始まる』。2021年4月2日発表のFilmarks期待度ランキングで2,505Clip!を獲得し、1位となった。
Q6:2021年春ドラマの満足度1位は何だった?
A6:Filmarksが紹介した2021年春ドラマの国内作品ランキングでは、『大豆田とわ子と三人の元夫』が平均4.40点で1位だった。2位は『息をひそめて』、3位は『コントが始まる』。
Q7:2021年春ドラマの主題歌で米津玄師が担当した曲は?
A7:『リコカツ』の主題歌「Pale Blue」。2021年春のドラマと音楽を代表する組み合わせの一つとなった。
まとめ:2021年4月期春ドラマは視聴率と作品満足度の両面で楽しめる
2021年4月期の春ドラマは、阿部寛主演の『ドラゴン桜 第2シリーズ』が平均世帯視聴率14.82%で首位となり、井ノ原快彦主演の『特捜9 season4』、竹野内豊主演の『イチケイのカラス』が続いた。
一方で、視聴率だけでは捉えられない作品の魅力も明らかになった。『大豆田とわ子と三人の元夫』はFilmarksの満足度ランキングで1位を獲得し、『コントが始まる』は放送前の期待度ランキングで首位に立った。
2021年春ドラマを振り返る際には、放送局・曜日・時間だけでなく、キャスト、ストーリー、主題歌、視聴率、視聴者満足度を組み合わせて比較することで、それぞれの作品の個性が見えてくる。
数字で記録に残った作品と、視聴者の心に残った作品。その両方を知ることが、2021年4月期春ドラマを改めて楽しむためのポイントだ。
主な参考資料・調査データ
- TBS公式番組情報『ドラゴン桜』
- フジテレビ公式番組情報『イチケイのカラス』
- テレビ朝日公式番組情報『特捜9 season4』
- TBS公式番組情報『リコカツ』『着飾る恋には理由があって』
- フジテレビ・カンテレ公式番組情報『大豆田とわ子と三人の元夫』
- 日本テレビ公式番組情報『恋はDeepに』『コントが始まる』
- 2021年春ドラマ視聴率集計資料
- 株式会社つみき・Filmarks「2021年春ドラマ期待度ランキング」(2021年4月2日)
- All About「春ドラマ満足度ランキング2021国内編」(2021年7月7日)
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